ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

女性の肌について

なかなかイスラエル旅行の記録整理がつかないが、今日は二点のみ。
ブログのいいところは、論理性や文献立証を出さなくても、自由に書けること。論文は論文で、形式に則って別途書けばよく、広く一般読者に伝えるには、こちらの方がいいのだと思っている。
もちろん、辻褄が合っていなければならないし、経験に基づいて自分の言葉で書かなければならないので、手間暇はかかる。ただ、英語でも、自由な旅の思い出や経験談などを綴っているブログが、私は好きだ。その方が表現の多様性があり、その人らしさが透けて見えるし、案外に説得力があるからだ。
パイプス先生にも、しばらく前に「そういうものが読みたい」とおねだりしたことがあるのだが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140707)、お立場とご性格とご多忙からなのか、やんわりと避けられた。
言論の自由などと繰り返し主張されている割には、案外と制約のある人生なのですよ!

(1)「日本人は(特に女性は)肌がきれいで、年齢より相当若く見える」と、70歳になったというオーストラリア女性から言われたこと。
特に若返りのクリームや化粧水などは使っていないが、大学に入った頃から、歳を取った時のことを考えて、極力薄化粧にしてきたつもり。敏感肌で、マスカラやマニキュアなどが合わないことも、功奏している。
結局は、剥がれた後に残るものが大事で、そこを手入れすることが重要だと思う。つまり、洗顔と食事(野菜と水と良質のタンパク源)と睡眠だ。その他は、親から受け継いだものとして、あきらめるしかない。
私も、主人から「実年齢より若く見える」と言ってもらってはいるが、それは精神年齢の反映なのだろうと考えている。つまり、チワワ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20110510)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150521)。体が小さいから、チワワなりに若々しさを維持しようと決意。
ただ、改めてそう言われると、お世辞ではあっても、本当に大事にしたい日本女性の肌の質だと思う。イスラエルで宿泊したホテルには、死海のミネラルから作ったというボディー・ソープやシャンプーなどが備え付けてあったが、いつまでも若くきれいでいたいことには変わりがないことの反映かと思う。もう一つは、イスラエルの技術力の高さをさり気なく宣伝しているのでもあろう。
ともかく、もし日本女性の肌がきれいで若く見えることがうらやましがられているとしたら、その理由は、生活水準と精神状況にあるのではないか?
生活水準とは、取りあえず暮らしに困らない物心両面の余裕もさることながら、公私共に約束がきちんと履行され、明日の心配をしなくても将来の計画が見通せ、信頼感と安心感が確保されている状態を指す。そして、精神状況とは、そこに身を置いて、自分の依り所が安定しているかどうか、ということである。
「日本人でよかった!」
というのが、正直な感想である。
唯一、失敗したと思ったのが、日焼け止めクリーム。あの地中海気候と砂漠気候では、湿度の高い日本の夏よりは過ごしやすいのだが、灼熱の太陽光線が強く、案の定、両手首から手の甲にかけてと、鼻の頭と首筋が、赤黒く変色してしまったのだ。旅程の途中で気づくと、手の甲が60代になったかのように、しわしわにもなっていた。
首周りは、小さなシルクのスカーフを巻くと、案外に日差しを避けるに効果的だとわかった。また、UV対策入りのクリーム色の夏帽子を被り、UVカット入りの下地クリームに、同じく日焼け止め入りファンデーションを塗り、その上にモイスチャー・パウダーをはたいて厚化粧気味にしたのだが、それでも汗までは止められず、鼻の頭が禿げてしまった次第。
テレビ出演の多いパイピシュ先生は、もともと色白だし、そんなに砂漠が好きで(http://www.danielpipes.org/11525/)(http://www.danielpipes.org/15326/)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150511)、お肌対策はどうされるのだろうかと思ったが、やはり、日焼け止めのクリームみたいなものを顔に塗っていらしたのを目撃した。
一ヶ月も経てば、さすがにまだ5月の日本だし、何とか元の肌色におさまってはくれたのだが、残念ながら、そばかすは増えて濃くなったようにも思う。
それにしても、今回は出発準備がバタバタしていて、ギリギリまでスーツケースに詰め込んでいた。気候変動が激しいのと、移動距離と場所の違いが大きいので、いざという時に何とでも対応できるよう、予備を詰め込んだのがいけなかった。
事前にウェブサイト経由で旅行会社から配布されていた書類に「水着を持参のこと」と書いてあったのに、結局は、死海で泳ぐどころか、バスで素通りだったし、「大学学長に会うのだから、フォーマルな服装を用意のこと」とも書いてあったのに、スーツどころか、スラックス姿でもよろしいということだった。
(え〜?)と何度も思い、アメリカとカナダとイスラエルの三国籍を所持しているという(そんなことが本当に可能なのか?)今回のお世話係のテル・アヴィヴ在住のR氏にも、少し文句めいたことを伝えたのだが、ただニコニコと日焼けした顔をほころばせているだけだった。
私の場合、最初からパイピシュ先生の息のかかった(というと変な表現なのだが)立場のためかどうか、今回の旅企画の公式案内が届いた昨年6月上旬に「ここ数年来のメーリングリストの読者なのですが」とR氏に旅に関する質問を送っても、最初は無視されていた。そのことをパイピシュ先生に伝えると、「あんたは相応の敬意を受け取る価値がある」とか何とか格式張って返答があり(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20140606)、その後は、R氏も従順になられたのだが、私が想像するに、どうもパイピシュ先生の物の言い方がまずかったらしい(「彼から返答を聞いていなかったなんて、僕は恥ずかしくて、辛辣な短信を書いておいた」)。だから、R氏も(一体全体、どういう関係なんだろうか?)とお試し版扱いだったのかもしれない。まぁ、実物が登場すると、何とも無難で地味で真面目な一般人とわかり、「どんな服装でもいいですよ」ということになったようだ。
教訓
1)イスラエルは中東地域。日焼け対策は万全に。顔のみならず、手首と首筋も充分に。スカーフは、パステルカラー調の絹がよい。
2)荷物は極力軽めに少なめに。但し、いざという時の備えも充分に。おしゃれ心は大切だが、無理せず、普段のままで充分。色使いと組み合わせとシンプルさで、毎日の変化は対応可能。手洗い洗濯ができるものを。アイロンは非常に強く、ブラウスが一枚、電源を入れた直後に熱で穴あき状態になったため、仕方なく処分した。実は、このブラウスをフォーマルにする予定だったので、一瞬、ハラハラしたが、旅団の顔ぶれで判断し、何とか切り抜けた。
3)何事も、正直で誠実なのが一番。基本的には、聖書の十戒に従っておくことが肝心だと思う(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150316)。但し、ハンナ・アーレントhttp://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090718)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090725)がアイヒマンhttp://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090808)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20110414)について凡庸さを問題にしていたように、人間はいつ何時、豹変するかわからないのだ。そのことも、聖書を読むと実感する。やはり、聖書ぐらいは読んでおくべし。

(2)パメラ・ゲラーさんのこと
彼女については、2008年12月のエルサレムでのジハードに関する行事で、パイプス先生とご一緒だったのを映像で見て(http://www.danielpipes.org/6072/israel-and-clear-victory)、かなり前から活動ぶりは知ってはいた。
何ら連絡はしていないし、個人的にはあまり興味がないのだが、どういうきっかけなのか、2013年から、彼女の名前で一ヶ月に二三度、メールが飛び込んでくる。だいたい、アメリカとイスラエルからのメーリングリストなんて、考えの方向性が一致していると見て取るや否や、「友達の友達は友達」みたいに誰か彼かがつながって、いつの間にかメールが送られてくる。大抵は資金集めの嘆願なのだが、こちらは国が違うのだから、目を通して反応しなければ、特に問題はない。
帰国してから、テキサスでの襲撃事件のことで(http://www.danielpipes.org/15865/isis-attacks-west)、たまたまテレビに登場されているのを見て、(日本でもついに...)と思った次第。
彼女のことは、西洋におけるイスラームとの闘いの話になると、シリンスキー氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150513)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150515)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150516)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150521)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150522)なども名前を出していた。「あの人は、もともと女優さんだったんですか?」と私が尋ねると、皆がちょっと口ごもり、「社会活動家なんですね?」と畳みかけると、「そう、それなんだ」という返答だった。
女優のように華やかで弁の立つ方なのだが、あまりにも言動が単純で同じことの繰り返し。応酬する煌びやかな女闘士という状況に精一杯。ユダヤ系と聞いてはいるが、元々はどういう出自の方なのか、この活発な活動の後をどう処理するつもりなのか、どうやって解決策を模索し提示するのか等について、何ら見通しが立っていないように見える。「いつ終わるんですか?」「どうやって終わらせるんですか?それが私の問いです」と言ってみても、皆一様に黙り込むのみ。直面する現実を攻撃だと受け留めて、今はただ抵抗することに必死で、先の見通しができていないようだった。
この旅全体を通して、パイピシュ先生ご自身にも、それができていないらしいと私は観察した。この旅も含めて多種多様な働きかけをして、社会動員して、流れを自分達の望む方向に変えていくことが戦略方針なのだから、仕方がないといえば仕方がないのだが。
ところで、(1)とも関連するが、そのパメラさんの肌が、テレビ画面では非常にやつれていたのには驚いた。若い頃から美人で鳴らしていたらしい雰囲気の、とてもきれいな女性なのだが、急激に老けて、疲れて、本音では(もう早く楽になりたい!)というところではないか、と思われた。
そんな時、移民社会って大変だなと思う。皆が競い合って、張り合って、他人を蹴飛ばしてでも、肺活量全開にして、自己主張を全力でしていなければならない社会。うまく時流に乗っている時はいいのだが、落後した時が怖くて、ちょっとした理解の齟齬から、人間関係が壊れかかることも早い。
例えば、イスラームイスラーム主義の識別を立てることについて(http://www.danielpipes.org/12573/)(http://www.danielpipes.org/12863/)(http://www.danielpipes.org/14973/)、パメラさん(とロバート・スペンサー氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150122)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150201))が、パイプス先生を罵り始めたのは、ちょうど2013年5月頃のカナダ講演後から(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130521)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130704)。お二人が英国入国を差し止められたのも、主張云々の是非よりも、態度が喧しいからではないか?第一、1998年からのパイプス先生の著述や公式発言を充分に検討もせず、自分達と考えがちょっと合わないからといって、途端に口角泡を飛ばして非難を始めるなんて、子どもっぽい。
その意味で、我々非西洋人としては、この困難な現代問題に対しても、単に現象を眺めるのみならず、少なくとも抽象度の高い学問にも触れる努力をすれば、態度に少しは抑制がかかるだろうにと思う。
今日の結論としては、日本人でラッキーだった、ということに尽きる。さて、案内状の届いた各種学会の出席計画でも立てようか。