教育改革ごっこの配役固まる

委員人選固まる、教育再生に「ヤンキー先生

「有名人」そろえて起用へ 教育再生会議委に安倍カラー

 政府は6日、教育改革の具体策を検討する「教育再生会議」の委員の人選を固めた。
 新たに、「百ます計算」の指導法で知られる陰山英男立命館大教授、ソウル五輪銅メダリストの小谷実可子氏、「ヤンキー先生」として有名な横浜市教育委員の義家弘介氏らの起用が決まった。
 また、中島嶺雄国際教養大学長、白石真澄東洋大教授、小野元之・元文部科学次官も内定した。
 同会議の座長には、すでにノーベル化学賞受賞者で理化学研究所理事長の野依良治氏が内定しているほか、委員にJR東海会長の葛西敬之氏などが内定している。

 この顔ぶれを見て、どれくらいの人がこの「教育再生会議」なるものに期待を寄せるのだろうか。安倍首相やその周辺は、やはり教育を最重要課題だとは考えていないのだろう。教育問題を教育改革ごっこで解決できると思っているようだ。
 こういうくだらないものを設置し、浪費する時間と費用があるなら。もっと他の本当に重要なものに使った方が良い。こういう組織を作らないで中教審を改組するなりしてそちらを活用する方が良い。
 教育を自分たちの遊び道具程度にしか扱わない内閣の、「教育再生」「教育の正常化」などという言葉は空疎なスローガンにすぎない。早々に教育改革という看板は下ろした方がいい。

「女王」にフラれ“クラス”替え…天海祐希さん難色

 安倍政権の目玉である「教育再生会議」の有識者委員として、テレビドラマ「女王の教室」で鬼教師役を演じた女優の天海祐希さんに打診していたことが分かった。天海さんは難色を示したようだが、知名度優先の人事で大丈夫なの!?
 委員に固まったのは、ソウル五輪シンクロ銅メダリストの小谷実可子さん、「ヤンキー先生」こと義家弘介横浜市教育委員、「百ます計算」で知られる陰山英男立命館小副校長ら。
 劇団四季浅利慶太代表、シンクタンク出身で教育バウチャー(利用券)制に前向きな白石真澄東洋大教授、東大の小宮山宏総長らも就任する見通し。
 最大の隠し玉が、天海さんの起用だった。「女王の教室」では成績至上主義で児童を徹底的に管理する小学校教師役を演じて高視聴率を獲得、賛否両論が巻き起こる社会問題となった。天海さんが委員になれば話題を呼ぶのは確実だったが、事務所側は「打診があったが、スケジュール面から本人が難色を示したため先方に伝えた」とつれない返事。役を演じただけの天海さんが、人気取りに利用されるのを敬遠したとの見方もある。
 一方、義家氏はイラクからの自衛隊撤退を求める声明に賛同、陰山氏は共産党と近い全日本教職員組合の元組合員で、民主党教育再生シンポジウムに出席した経緯があるなど、知名度優先の結果、安倍首相のカラーと一致しない委員もいる。委員の顔ぶれは10日に正式発表されるが、先行きは混乱も予想される。

 はっきり言って、こういうことしか考えつかない人たちに教育についてあれこれと言ってもらいたくない。教育を一体なんだと考えているのか。教育はそんなに軽いものではない。やはり、教育再生会議など要らない。本当に子どもたちのことを考えているなら、こんな人選は最初からしない。安倍首相の教育に対する思いや考えの浅さにはあきれ果てる。もうはっきり言う。こんな馬鹿者どもに教育をいじくり回されるのは耐えられない。早々に退陣した方が子どもにとっては幸せだ。