[(フランス) maniérisme] 美術・文学などの様式の一。極度に技巧的・作為的な傾向をもち、時に不自然なまでの誇張や非現実性に至る。その背後に多く新プラトン主義などの観念的・主知的な意識がある。美術史では、ルネサンスからバロックへの移行期に生まれ、ポントルモ・ブロンツィーノ・グレコなどにみられる。マニリズモ。 三省堂提供「大辞林 第二版」より
[(フランス) maniérisme]
美術・文学などの様式の一。極度に技巧的・作為的な傾向をもち、時に不自然なまでの誇張や非現実性に至る。その背後に多く新プラトン主義などの観念的・主知的な意識がある。美術史では、ルネサンスからバロックへの移行期に生まれ、ポントルモ・ブロンツィーノ・グレコなどにみられる。マニリズモ。
三省堂提供「大辞林 第二版」より
1530年から1560年ほどのイタリアを中心としたのルネサンスを後期ルネサンスと呼びます。 マエニリスムといった、奇想や奇抜な芸術的技巧を凝らす様式が特徴で、非現実的な描かれ方をしています。 人体の不自然なまでの誇張やねじれを表現したパルミジャニーノの「長い首の聖母」やエル・グレコの「無原罪の御宿り」などがあります。 kaiga.nohra.tokyo koyux.hatenablog.com koyux.hatenablog.com koyux.hatenablog.com (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b…
私には全然美的センスはなく、絵がうまい人が羨ましいなぁと思っていましたが、それすらも現代人のツボにはまる絵をAIが描けるかもしれません。 https://www.j-cast.com/2022/08/14443708.html Midjourneyが話題となった理由は?画像の特徴は一体何か? AI美芸研の中ザワ氏と草刈氏は9日、J-CASTニュースの取材に対し、Midjourneyが他のサービスに比べて特に話題になった理由を2点指摘した。それは (1)リアル・ファンタジー方向の絵は、構成や色価の処理も含めて巧い (2)今の時代の鑑賞のツボを得ている ――ことだという。 Midjourneyは、…
中世の終わりころから近世の英文学を非常に広範な視野から眺める。マニエリスムのやり方で様々な糸を紡ぎ合わせ驚きを与えてくれる本。 300年忘れられたシェイクスピア 優れてambiguity=両義性、多義性に富んだシェイクスピアだが、それを嫌うピューリタンの数学者らからなる王立協会の隆盛により軽んじられ、忘れられる。それは口誦文化から活字文化の転換である。劇場封鎖令も出される。ジョンダンも読まれなくなる。 マニエリスム マニエリスムとは世界が荒廃していく/拡大していき、世界が分断されていく(ように感じる)際にそれでも世界はひとつにつながっているのだということを示す態度。またそのことによってすげえ(…
前回は凸面鏡とアナモルフォーズの絵画を例として、『ハムレット』のシンメトリー構成が歪んだシンメトリーである事をみました。このブログの3.ルネサンスのシンメトリーで見ましたように、シンメトリーはルネサンスの芸術で重視された概念でした。 絵画の世界でラファエロやレオナルドらが活躍した盛期ルネサンスには、シンメトリーが尊ばれ一点透視の遠近法によって描かれたものが多いのですが、後期ルネサンスになりますと、もはやシンメトリーには描かれず、遠近法も不思議な雰囲気を醸し出すものに変化していきます。 この後期ルネサンスとはマニエリスムの事ですが、シェイクスピアもまたマニエリスムの劇作家といわれます。今回から数…
前々回からの続きです。前々回は『ハムレット』のABCDEF| fedcba構成の中心である第三幕第二場のガートルードに向ける鏡について考察しました。今回は、その鏡に関連しながらABCDEF| fedcba構成全体について考えてみたいと思います。 このブログの3.ルネサンスのシンメトリーで、ルネサンス期はシンメトリーが重視されていた事と、それゆえに『ハムレット』がシンメトリーに構成されているというのもあり得るのではないかと書き、ルネサンスのシンメトリー絵画の例としてラファエロの『アテネの学堂』の画像を添付しました。 symmetricalhamlet.hatenablog.com その後のブログ…
・ 絵で旅する ローマ帝国時代のガリア ジェラール・クーロン, ジャン=クロード・ゴルヴァン他 2019年 マール社 ¥2,500 ・ 信貴山縁起絵巻 : 国宝 <サントリー創業100周年記念展 信貴山縁起絵巻 4> サントリー美術館 編 平成11年 サントリー美術館 ¥2,000 ・ 英国史のティータイム 森護 著 1993年 大修館書店 ¥800 ・ ヨーガ奥義書 第5巻 (クンダリニー・ヨーガ) 成瀬雅春 著 1997年 出帆新社 ¥2,200 ・ コンスタンティヌスの生涯 西洋古典叢書 エウセビオス著 秦剛平訳 2004年 京都大学学術出版会 ¥2,000 ・ 中世思想原典集成 精選1…
ブルガリ基本的な傑作である超薄型自動巻き時計オクト フィニッシモ オートマティックは、2024 年も新製品を発表し続けます。ブルガリは、貴重な素材であるゴールドを使用して、110 面ファセットを持つ精巧なケースを形成し、チェーン ストラップも同様に使用されています。 金。 シェル部分とチェーン部分はそれぞれポリッシュとブラッシュ加工が施されており、豊かなファセットがまばゆいばかり視覚的な階層を作り出しています。 こ時計文字盤は、以前ステンレススチール製オクト フィニッシモ オートマティックにも登場したダークブルーラッカーです。 上品で大人っぽいブルーは、日差し模様下で色濃淡が異なります。 文字…
Audrey Benjaminsen 古来、キリスト教の教会では、静的で高貴な宗教画が好まれていた。ルネサンス、次いでマニエリスムとそれは継承されてきたが、17世紀に入ると、その流れが一変する。従来よりも派手で劇的な作品が好まれるようになった。そのような芸術様式をバロック、「歪んだ真珠」という意味のポルトガル語「バロコ」に由来するという説が有力らしい。17世紀初頭から18世紀前半にかけて、ヨーロッパ芸術の主流を成した。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。ヨーロッパの絵画芸術の歴史は長い、その分、勉強は困難を要する。日本の国会よりアメリカの予備選が気になる1日だった。おやすみなさい、また明…
⚫︎以下は、クレメント・グリーンバーグ「「アメリカ型」絵画」からの引用だが、この一節に戦後アメリカ絵画を支配していた決定的なドグマが書き込まれていると思う。 《ニューマン、ロスコ、スティルの絵画の色彩が有している、暗くし明度を抑えた暖かさは、新しい種類の平面性、息づき脈打つ平面性を生み出している。それらの表面は、ドローイングやデザインにおける比較的少数の偶発事によって破壊されて、包み込む効果を持って色彩を発散するが、その効果は大きさそれ自体によって高められる。人は、壁に掛けられた絵画に対してと同じくらいに周りの環境に反応する。しかしそれでも我々は、最後には一枚の絵画としての絵画に反応するのであ…
デス・プルーフ in グラインドハウス カート・ラッセル Amazon ★★★★ テキサス州オースティン。ラジオDJのジュリア(シドニー・ターミア・ポワチエ)はシャナ(ジョーダン・ラッド)、アーリーン(ヴァネッサ・フェルリト)、パム(ローズ・マッゴーワン)と友人関係にあった。彼女たちは黒塗りの車に乗った男にストーキングされる。男はスタントマンのマイク(カート・ラッセル)で、カースタントに用いる耐死仕様(デス・プルーフ)の車に乗っていた。 単純な二部構成だが、その構成がめちゃくちゃよく効いていた。タランティーノっておたくのわりに勧善懲悪の物語が好きだし、強い女性を活躍させるし、人種差別とは縁遠い…
2023年度私的百合マンガ大賞(付・百合小説大賞)(https://snowwhitelilies.hatenablog.com/entry/2023/02/08/225429) 2022年度私的百合マンガ大賞(付・百合小説大賞)(https://snowwhitelilies.hatenablog.com/entry/2022/02/14/221729) 2021年度私的百合マンガ大賞(付・百合小説大賞)(https://snowwhitelilies.hatenablog.com/entry/2021/01/06/164228) 2020年度私的百合マンガ大賞(付・百合小説大賞)(http…
代返を繰り返すことで代返者自身の名謁も実現するのである。(村井康彦『藤原定家『明月記』の世界』岩波新書) 平安末期から鎌倉期にかけて、公家社会では居所に因んで付けられる家名が現われるが、それは公卿層からはじまるのである。(村井康彦『藤原定家『明月記』の世界』岩波新書) 三位以上の公卿になってはじめて家を立て家政機関を置く(村井康彦『藤原定家『明月記』の世界』岩波新書) おのれの生きている価値の諸体系が危殆に瀕するのを眼のあたりにするとき、人間は概して新しい精神的世界圏を発見しはじめる。新しい世界質料とのこの出会いこそが、あの〈問題的人間〉中の〈発明家〉たるダイダロスをして、新たな言語的表現手段…
・吉行理恵:吉行理恵詩集(現代詩文庫).思潮社,1975.・panpanya:商店街のあゆみ(楽園コミックス).白泉社,2023.・西垣通:思考機械―太古と未来をつなぐ知(ちくま学芸文庫).筑摩書房,1995.・岩田慶治:自分からの自由―からだ・こころ・たましい(講談社現代新書).講談社,1988.・岩田慶治:〈わたし〉とは何だろう―絵で描く自分発見(講談社現代新書).講談社,1996.・加藤直人:メタバース―さよならアトムの時代.集英社,2022.・バーチャル美少女ねむ:メタバース進化論―仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界.技術評論社,2022.・西垣通:デジタル・ナルシスー情…
以下は11月11日にFBに投稿したアナウンス、11月16日に武蔵野美術大学で行った特別講義「内省の美-石仏の魅力とは」のためのスクリプト/脚本=進行メモに水上泰財教授の紹介と質問を加えたである。 本番では教員引退以後十数年振りのレクチャーということもあり、予定の1/3ほどしか消化できなかった。本稿は覚書的なスクリプトなので、レジュメではない。論旨的にも文章的にも未定稿だが、内容的には私と石仏探訪と小ペン画の関係について語った今のところ唯一の論考なので、記録の意味も含めて、ここに投稿しておく。 なお「*画像2-1」のように関連画像の投影を指示した個所があるが、点数が多くまた、他の投稿と重なるもの…
スペインは地域ごとに異なる雰囲気があり、旅行時には地域差を楽しむというのも、魅力の一つです。 この記事では、スペイン旅行でおすすめな都市や地域をご紹介します。 スペイン旅行 おすすめ都市と地域-雰囲気,食事,気候の違いが楽しい スペイン旅行におすすめ都市 サンティアゴ・デ・コンポステラ ア・コルーニャ(A Coruña) マドリッド(Madrid) トレド(Toledo) サラマンカ(Salamanca) バルセロナ セビリア(Sevilla) ロンダ(Ronda) スペイン語のおすすめ参考書 終わりに スペイン旅行 おすすめ都市と地域-雰囲気,食事,気候の違いが楽しい スペイン旅行では、スペ…
今回は「一人称単数」より『謝肉祭(Carnaval)』を考察します。この短編では、主人公の友人としてF*氏という40歳代の女性が登場します。彼女は「とても醜い女性」で、最後には詐欺事件の犯人として逮捕されます。ネットでは「モデルは誰か?」と犯人捜しが行われています。 短編集「一人称単数」ではエッセイ形式で書かれていますので、著者の実体験のように読むことが出来ますが、基本的には創作として扱った方が良いと私は思っています。そうしないと「品川猿」が実在してしまいます。なので私は、『謝肉祭(Carnaval)』主人公は著者の等身大の架空の人物として読んでいます。 この短編では、女性の美醜がテーマのひと…
聖母像の到来(若桑みどり著) 十二月。2023年の暦が最後の一枚になってぺらぺらと寒そう。 それなのに、仕事が進まない!十一月に窯を焚く予定だったのに、細かいものを何かと仕上げているうちにあっという間に日が経ってしまった。焦る。 でも、お茶の時間は削れませんので。 その三十分ほどのあいだに、ちょこっと本を読みます。十二月一日に読み始めた本は、「聖母像の到来」です。クリスマスまで、毎日少しづつ読み進めていくつもり。アドベント読書です。 序論に、「十六七、世紀世紀における近代世界システムの構築期において、東アジアに進出したポルトガル・スペイン国家の世界征服・世界市場形成に随伴してカトリック教会が行…
・長谷川龍生:長谷川龍生詩集(現代詩文庫).思潮社,1969.・長谷川龍生:続・長谷川龍生詩集(現代詩文庫).思潮社,1996.・佐佐木幸綱:作歌の現場―若い人のための実作入門書(角川選書).角川書店,1988.・大岡信、岡野弘彦、丸谷才一:歌仙の愉しみ(岩波新書).岩波書店,2008.・吉岡実:新選 吉岡実詩集(新選現代詩文庫).思潮社,1978.・臼田捷治:工作舎物語―眠りたくなかった時代.左右社,2014.・加藤郁乎:後方見聞録(学研M文庫).学習研究社,2001.・巖谷國士、種村季弘、出口祐弘、松山俊太郎:澁澤龍彦を語る―1992~1995の対話.河出書房新社,1996.・馬淵美意子:…
10.十日目(9月27日(日))、モレ・シュル・ロワン、フォンテーヌブロー宮殿、シャンティイ城、ロワイヨモン修道院、ガイヤール城 十日目旅程:ムラン→モレ・シュル・ロワン→フォンテーヌブロー宮殿→シャンティイ城→ロワイヨモン修道院→ガイヤール城→SDG空港→ 7時からの朝食を済ませ8時5分ホテル出発。 モレ・シュル・ロワン フォンテーヌブローの森の端、ロワン川とセーヌ河の合流点にある美しい中世の町。画家のシスレーが晩年を過ごした町でシスレーの美術館がある。町に入る少し前の道路でフリー・マーケットが開かれており、大勢の人が出ていた。町には入らず河畔で写真を撮っただけ。ロワン川に架かる橋、町の城門…
tangzheming.artron.net 湯哲明(汤哲明) 久々に購入しましたる中国美術書籍 景宋 汤哲明中国画笈 北宋絵画式の鉤勒、マニエリスム的。 山の形や皺法など、たとえば陳少梅なんかと比べると 単調な印象は否めない。 全体的に、堅い印象を観る者に与える作風です。 が、そういうところが個人的にはとても好み。 融通の利かないタイプなのかな、などと。 現代中国のビル群を描く人ってたまにいますが、 どれも山水を摩天楼に置き換えただけというか、優等生的なのです。 ビル群=文明批判という発想も凡庸ではあるけれど、 もうちょっとなにかアイディアがあってもいいんじゃないかと思う。