功利主義とは、倫理学の規範倫理学の一派であり、行為や政策の正しさを、その行為や政策がもたらした結果によって判断する考え方です。功利主義の基本的な考え方は、**「最大多数の最大幸福」**です。すなわち、できるだけ多くの人に最大の幸福をもたらすことが善であり、その幸福を最大化するために、行為や政策を判断すべきであるとする考え方です。 功利主義の代表的な人物は、19世紀のイギリスの哲学者、ジェレミー・ベンサムです。ベンサムは、功利主義の基本的な考え方を「幸福の量が善の量である」と表現しました。幸福とは、快楽の増大と苦痛の軽減であるとし、その幸福を最大化することが、すべての行為や政策の目的であると考え…