日本史上、最初の統一政権。
ヤマト地方を中心とする豪族の連合政権。大王、のちに天皇と呼ばれる君主を中心とする支配体制を敷き、畿内を出発点に各地を平定。蝦夷たちの土地である東北・北海道を除く日本列島の主要域を支配下に置いた。
当初は氏姓制度と呼ばれる家門支配が形成されたが、のち、諸家の分裂や新勢力の台頭、大陸からの文物の影響などにより、大化の改新を経て律令制国家となる。
過去には「大和朝廷」と表記されたが、当時の実態に照らして「大和」や「朝廷」の言葉が適切ではなかったことが分かるにつれ、歴史学の分野では「ヤマト王権」あるいは「倭国政権」など、「大和+朝廷」以外の表記が用いられるようになった。ただし文部科学省の学習指導要領はいまだにこの語を用いている。