一般的に著名な大学院の学生が陥るとされる就職・生活難問題の総称。社会問題のひとつ。
大学院生は生活費や研究費などの経費を自己負担しなければならないが、奨学金が無い場合などは、学業に加えてアルバイトなどを行わないと十分に補えない。また大学を離れて一般企業に入ろうとしても、学部卒と同じく就労経験がないにも関わらず、同等またはより高い給料を払わないといけない存在となるため、嫌厭されることが多い。
高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)
阿部恭子『高学歴難民』講談社現代新書 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 今月の新書は学歴に関するものと発達障害に関するものが多い。 ・『高学歴難民』講談社現代新書 ・『ルポ 高学歴発達障害』ちくま新書 ・『職場の発達障害』PHP新書 個人が抱えるなんらかの生きづらさや困難が、本を通して社会への認知・理解となればいいのであるが、こんなにもいっぺんに同じようなタイトルが棚に並べられていると「高学歴なのにこんなことになっているなんて、世も末だな」と思ってしまった。 読んですぐに売れば500円で読めるので読むことにした。 ・・・ 内容と…
(政策の評価をエビデンスに求めます) 1)過疎問題の経済学 過疎問題、弱者救済は、経済成長を阻害します。 これは、投入する税金の利用効率が低いためです。 文化的な最低限の生活を保証するためには、分配の原資である経済成長を優先します。税金の投入は、一番効率のよい公共財供給に限定します。民間に補助金をばら撒く余裕があれば、その分、減税をした方が、お金が効率的に回転して経済成長が進みます。 これは、政府のお金の使い方の効率が、民間のお金の使い方より非効率なことが原因です。 民間で供給されない公共財には、軍事、警察、公共事業、義務教育があります。 それ以外の補助金を使えば、経済成長が阻害されます。 そ…
『ここがおかしい日本の社会保障』(山田昌弘著 文春文庫)に、 労働経済学者ロバート・ライシュのこの言葉がありました。 「資本主義が高度化すると、低賃金労働者が大量に出現する」 いま、まさにその通りになっています。 この本から引用します。 ------------------------------------------ 低賃金にとどめ置かれる仕事、その収入だけでは人並みの生活ができない仕事 製造業における単純作業(製品の組み立て、検品、運搬、清掃など)オートメーション化された機械の手足となって働くことを要求される。 販売、サービス業における単純作業(ファーストフードやスーパー、コンビニの販売…
書誌情報:講談社現代新書(2722),188頁,本体価格900円,2023年10月20日発行高学歴難民 (講談社現代新書)作者:阿部 恭子講談社Amazon現代の新しい社会的弱者である高学歴難民の実態は過酷だ。加害者家族の実態調査と支援活動に取り組む著者による学歴偏重社会の告発は重い。 犯罪者になった高学歴難民,博士課程難民,法曹難民,海外留学帰国難民などの10数例や高学歴難民の家族の声だけでなく,孤立する高学歴難民の構造に切り込んでいる。 大学院入学の選択が難民化の分岐点になっており,社会的な役割が不明なまま難民化し,「高学歴難民の高学歴コンプレックス」が深刻化する。社会のせいにせず,なんら…
1)夜と霧 「夜と霧」は、1946年に出版されたヴィクトール・フランクル氏による書籍です。第二次世界大戦中にナチスの強制収容所に収監された経験をもとに、ロゴセラピーという人生の目的を明確にし、その実現に向けた理療法を紹介しています。 ネルソン・マンデラ氏は、若くして反アパルトヘイト運動に身を投じ、1964年に国家反逆罪で終身刑の判決を受けます。27年間に及ぶ獄中生活の後、1990年に釈放され、翌1991年にアフリカ民族会議(ANC)の議長に就任します。当時の大統領フレデリック・デクラーク氏とアパルトヘイト撤廃に尽力し、1993年にデクラーク氏と共にノーベル平和賞を受賞します。1994年、普通選…
1)観測系の特徴 ある企業で、ある労働者が1日働いて経済活動をした場合を考えます。 この経済活動は、どのように観測されるでしょうか。 空間統計: GISのグリッドデータであれば、あるグリッドである日に生産活動があったことになります。グリッドの中に含まれる労働者の数はわかりませんが、販売価格で、いくらの価値を生み出し、コストはいくらかかり、純利益はいくらになったかが観測されます。 このグリッドを行政区単位で集計すれば、市町村、都道府県、あるいは、日本国の経済活動の総計データが得られます。 企業統計: ある労働者が、働いていた企業単位で、観測データを集計することもできます。 これは、企業の経済統計…
大学や研究機関の教授や講師、研究者、院生の集まる会合に参加した。 研究分野や教育分野は、様々。理系、文系、医薬系、文理融合。また、研究どっぷりの人と、学術が中心、教育により軸足がある人と、様々。 その異分野の触発や創発で、価値を創出しようという、集まりだ。面白かった。 で、思ったことが2つ。面白いことと、深刻なこと。 まず。浮世離れした人(笑)の率が、高かった。 日中比の6つの大学にいた経験のある私は、こんな、頭の周辺だけ雲の中にいるのではないか、という印象の教授等に何度か出会ったことがある。 で、今回。久しぶりにそんな人達と邂逅した。(笑) 次に。 日本の大学は、講師として働く高学歴ワーキン…
京都で発見した希少名字。「たてこ」と読むらしく,金沢起源とも。 -関連エントリー--難読名字(その142):陬波→https://akamac.hatenablog.com/entry/2023/04/29/182214--難読名字(その141):帚木→https://akamac.hatenablog.com/entry/2023/04/17/180819--難読名字(その140):開高→https://akamac.hatenablog.com/entry/2023/02/04/122349--難読名字(その139):靍野→https://akamac.hatenablog.com/ent…