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2016-12-28

[]2016年に読んだ本のおすすめ 14:23 2016年に読んだ本のおすすめを含むブックマーク 2016年に読んだ本のおすすめのブックマークコメント

まさか6月に更新して以来一度も更新することなく年末を迎えるとは…(挨拶)

今年は少しは更新頻度が上げられるかも、とぽつぽつネタは準備していたものの、気温やら体調やらで結果このようなことになってしまったのでした。今月は子どもの入院や胃腸炎などでさらにてんやわんやです。皆様もお気を付けください。

さて、昨年はできませんでしたが、恒例の「2016年に読んでおもしろかった・おすすめしたい」本をご紹介したいと思います。

もし興味のあるものがありましたら、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。

「いまさら翼といわれても」米澤穂信 角川書店

いまさら翼といわれても

いまさら翼といわれても

累計205万部突破の〈古典部〉シリーズ最新作!

誰もが「大人」になるため、挑まなければいけない謎がある――『満願』『王とサーカス』の著者による、不動のベスト青春ミステリ

神山市が主催する合唱祭の本番前、ソロパートを任されている千反田えるが行方不明になってしまった。

夏休み前のえるの様子、伊原摩耶花福部里志調査と証言、課題曲、ある人物がついた嘘――折木奉太郎が導き出し、ひとりで向かったえるの居場所は。そして、彼女の真意とは?(表題作)

時間は進む、わかっているはずなのに。

奉太郎、える、里志、摩耶花――〈古典部〉4人の過去と未来が明らかになる、瑞々しくもビターな全6篇。

11月末に出たばかりの<古典部>シリーズの新刊です。6年ぶり。<古典部>シリーズは文庫で購入しているあたしですが、今回は待ちきれませんでした。古典部>シリーズを読んでいる方は、文庫を待たずに早く読んだ方がいいと思います。

今作は「遠回りする雛」に続く短編集ということになりますが、どれも<古典部>シリーズらしいみずみずしさとほろ苦さがあり、珠玉の短編集と言っても過言ではないでしょう。

さて、今作に収録された作品は、現在を追うものと過去の出来事を追うものとに二分されるのではないかと思います。その中でも、摩耶花が語り部になる2作、摩耶花がこれまで奉太郎と一線を引いていた理由が明らかになる「鏡には映らない」と、摩耶花が漫研をやめた経緯が明らかになる「わたしたちの伝説の一冊」の2作品は、これまでの<古典部>シリーズの欠落を埋め、これからの<古典部>シリーズをまわす大事な物語だろうと思いました。この2作だけでも必読だと思います。

しかし、この2作や先にアニメになった「連峰は晴れているか」といった作品は、あたしの中では前座にすぎません。いままでの<古典部>シリーズの前提が、表題作「いまさら翼といわれても」によってくつがえるからです。

「いまさら翼といわれても」の最後、奉太郎がえるに語りかけたことと、明示されない結末。そして、本作のタイトル。すべてが古典部のこれからを形作る重要なかけらとなっていくに違いありません。

高校生という有限の時間を過ごす奉太郎たちですが、その残り時間もあと1年半と少しです。その中で彼らがどのような成長を遂げ、どのような道を選び取るのか、今後の展開に期待です。

あ、実写映画化?知らない知らない。そんなの知らないよう。あたしは京アニさんによる第2期を待ってます。

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?枯野瑛 角川スニーカー文庫

ヒトは規格外の《獣》に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。ヒトに変わって《獣》と戦うのは、死にゆく定めの少女妖精たち。青年教官と少女兵の、儚くも輝ける日々。

読書メーターで一押しになったことから、あたしの行きつけの書店が一時コーナーを作って推していた作品です。ためしに、と第1巻を買ったところ、あたしは翌日には当時の既刊をすべて揃えて、3日ほどで追いつきました。睡眠時間は失いましたが、得たものは多かったです。

本作を読んだ第一印象は、「俺TUEEE系にもパターンが増えてきたなあ」でした。今年はたまたま「空戦魔道士候補生の教官」シリーズも読み始めていたのですが、共通点として

  • 主人公は超強いけど何らかの理由でその真の力がふるえない
  • そのかわりに女の子に知識スキルを教える
  • でも女の子がピンチになったら真の力を使って助ける

といったところがあるかと思います。俺TUEEEとキャラクターの成長を同時に描くイメージなんでしょうか。非常によくできた類型で、純粋な俺TUEEE系より共感しやすかったり、入っていきやすかったりする面があるのかな?とも思いました。はやっているのでしょうか。

さて、「空戦魔道士候補生の教官」はそのまま王道展開に入りつつありますが、一方のこの「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」は特に2巻以降、すべての巻でラストにどんでん返しが待ち構えているという構成となっております。あたしは翻弄されっぱなしでした。読みながら「マジかよ…!」と声に出してしまったこと、1度では済みません。

読者が主人公と同じように「そこを守りたくなる」。そんな描写の積み重ねがあるからこそ、各巻ラストの衝撃があり、続きが待ちきれない、そのような作品になっています。ぜひ読んでいただいて体感していただきたいところです。

続編の「終末なにしてますか?もう一度だけ会えますか?」もあわせて。

あ、あと2017年4月にアニメ化ということで、こちらも楽しみにしております。

島はぼくらと辻村深月 講談社文庫

島はぼくらと (講談社文庫)

島はぼくらと (講談社文庫)

母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。

父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。

熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。

島に高校がないため、4人はフェリー本土に通う。

「幻の脚本」の謎、未婚の母の涙、Iターン青年の後悔、

島を背負う大人たちの覚悟、そして、自らの淡い恋心。

故郷を巣立つ前に知った大切なこと――すべてが詰まった傑作書き下ろし長編。

ちょっと暗めのテイストが多めだった辻村作品ですが、本作は瀬戸内海の島を舞台に、そこで暮らす高校生4人を明るく描いたというところがあって、心地よく読み進めることができました。

明るいとは言ってもそこは辻村先生、地方の島という現実にある問題にも触れつつ、積極的なIターンの受け入れといったポジティブ施策もふまえながら、そこで暮らしていくことの意味を問う良作です。

主人公たちの人間関係とそれをとりまく環境がうまくマッチしていて、おすすめです。

「ここはボツコニアン」宮部みゆき 集英社文庫

ここはボツコニアン 1 (集英社文庫)

ここはボツコニアン 1 (集英社文庫)

"ボツネタ" が集まってできた、できそこないの世界〈ボツコニアン〉。

そこをより良い世界に創り変えるため、「長靴の戦士」として選ばれた少年ピノと少女ピピ。

二人は別々に育てられたが、二人そろうと、強大な力を発揮する双極の双子。

植木鉢の花の姿をした「世界のトリセツ」と共に二人は、前人未踏・驚天動地・抱腹絶倒の冒険の旅に出る! 

そして、さまざまな人やモンスターとの出会いの中で、二人は成長し、武器や魔法を手に入れていく・・・。

宮部みゆきの新境地、RPGファンタジー!!

宮部みゆき先生のファンタジーといえば、「ブレイブ・ストーリー」や「英雄の書」など、厳しい現実に直面した少年・少女が異世界で戦い成長するという、骨太のものが多い印象です。

しかしこの「ここはボツコニアン」、作者の言葉がそのまま地の文にあらわれ、作者と登場人物がそのまま会話することも珍しくない、メタにメタを重ねたギャグファンタジーだったのです…!

なにしろ、舞台となる世界は「現実世界でボツになったネタが集まってできた世界」。最初のダンジョンがとてもクリアできそうにないからボツ、といったレベルの無理ゲー感ただようネタがあれこれ噴出する中で、それでも宮部らしく、ピノとピピの二人が旅立ち、成長する物語が展開されます。特に4巻から5巻にかけて、メタ発言の連続の中で伏線がしっかり回収されていく様は必見です。

ゲームをしたことがあれば必ず思うであろうことがちりばめられた本作、特にRPG好き(または三国無双好きまたはバイオハザード好き)におすすめです。

「貴族探偵対女探偵」麻耶雄嵩 集英社文庫

貴族探偵対女探偵 (集英社文庫)

貴族探偵対女探偵 (集英社文庫)

「貴族探偵」を名乗る謎の男が活躍する、本格ミステリーシリーズ第2弾! 今回は新米女探偵・高徳愛香が、すべてにおいて型破りな「貴族探偵」と対決! 期待を裏切らない傑作トリックの5編収録。

「貴族探偵」は2014年のおすすめ本で紹介しましたが、その続編である本作もすごかった…!

同じく2014年におすすめとして挙げた福家警部補シリーズの文庫最新刊も良かったのですが、あちらが正統派続編だとすれば、こちらは消える魔球です。

貴族探偵の存在を説明すること自体がネタバレなので細かく紹介しづらいのですが、今作ではその貴族探偵に挑む新米探偵・高徳愛香が登場し、彼女が貴族探偵に対して敵愾心を燃やしていく様を愛でるという新しい楽しみ方が準備されています。

最後に収録された「なほあまりある」を読み終わると、愛香の今後がもう気になってしょうがなくなりますが、彼女にはぜひともがんばっていただきたい。

「時限病棟」知念実希人 実業之日本社文庫

時限病棟 (実業之日本社文庫)

時限病棟 (実業之日本社文庫)

目覚めると、彼女は病院のベッドで点滴を受けていた。

なぜこんな場所にいるのか? 監禁された男女5人が、拉致された理由を探る……。

ピエロからのミッション、手術室の男、ふたつの死の謎、事件に迫る刑事。

タイムリミットは6時間。謎の死の真相を掴み、廃病院から脱出できるのか!?

大ヒット作『仮面病棟』を凌ぐスリルとサスペンス

圧倒的なスピード感。衝撃の結末とは――。

医療ミステリーの超傑作、文庫書き下ろし

累計60万部突破の「病棟シリーズ」最新刊

昨年書けなかったおすすめ本のトップに、作者・知念実希人先生の「天久鷹央の推理カルテ」シリーズが入る予定でした。天久鷹央シリーズにハマって以来、好きで追っかけている作家さんです。

さて、本作「時限病棟」は、前作「仮面病棟」をふまえた作りになっていますが、どちらから読んでも楽しめます。背景には「仮面病棟」があるので、どちらかといえば前作から読んでいただく方がよいと思いますが。

この「時限病棟」、何がすごいかというと、前作「仮面病棟」のすごさが医療ものならではの現実への切り込み+ミステリ的大どんでん返しにあるならば、こちらは前作にもある医療の現実に脱出ゲーム的スリル感が味付けとして効果的に使われているところにあると思います。

なぜ彼らは監禁され、ピエロに示されたミッションを解いていかなければならないのか―――。それが明らかにされた時、思わずうなってしまうこと間違いなしの傑作です。

ふれるときこえる本名ワコウ 少年サンデーコミックス

今年のマンガでは、この「ふれるときこえる」がイチオシでした。まさか終わってしまうとは…と思う反面、4巻できれいにまとまっているので非常におすすめしやすという面もあり、複雑です。

さておき、本作は主人公・噪が、人に触れると心の声が聞こえる能力を持った少女・さとりに出会い、さとりに好意を持たれた結果、噪自身も人に触ることで心の声が聞こえるようになってしまう―――それを背景に展開されるプチ三角関係ラブコメが見所の作品です。

本名先生がサンデーで以前連載していた前作「ノゾ×キミ」は、桂先生の再臨とも思えるおしりとパンティラインがふんだんに描かれるラブコメでした。しかし、本作「ふれるときこえる」は、その要素は残しつつも控えめに、「心の声が聞こえる」という設定を活かした、キャラクター同士の関係性に重点をおいた良質なラブコメに仕上がっています。

「触れる」ことの喜びが、「聞こえる」ことで怖くなる。その怖さを乗り越えて、噪やさとりがどのような結末をつかみとるのか、ぜひその目で確かめていただけたらと思います。

あまり言いたくはありませんが、「ニセコイ」がああだっただけに、噪という主人公にあたしは救われました。

おわりに

今年は以上、7作品でした。

ふれるときこえる」については、エントリを個別に立てようと思っていたものの、12月に我が家を襲った健康トラブルもあって結局書けなかったというところです。

2016年もたくさんのおもしろい本に出会えて、とても幸せでした。

冒頭にも書きましたが、この年末年始で時間があるよー、という方に参考にしていただけたらとてもうれしいです。

2017年もなかなか更新できないかもしれないですが、機会をみてちらほら更新できたらと思っております。

引き続き「明日はきっと。」をどうぞよろしくお願いいたします。

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2016-06-12

珍しく寝落ちしなかったので。

[]1〜3位とは結局誰なのか選手権 23:31 1〜3位とは結局誰なのか選手権を含むブックマーク 1〜3位とは結局誰なのか選手権のブックマークコメント

6月8日発売のサンデー掲載されたハヤテのごとく!第531話「現実世界ではそうないが、ラブコメ漫画ならありえる」は、2週間の休載+文とシャルナちゃんの屑々しい話を挟んで突如として本筋へ戻されるハヤテにありがちの回でしたね。

話としては、みんなで作戦を練り直すため作業をしていたところ、ようやく泉が行方不明になっていることに気づき、ハヤテが地図を持って助けに向かいました、という内容です。その前後で、女の中に男が一人状態のハヤテに性的な話題が振られたりしただけのことです。

あたしが日曜日にもなって珍しくはてダの更新画面を開いているのは、話的にどうこうあったからではないのです。

オチが問題なのです。

扉の鍵っぽい水晶玉の質問に仕方なく答えるハヤテに突きつけられた最後の質問。

『扉の向こうの子の順位は何番?』→「女の子に順位なんてつけませんよ」からの『だけなら』「4位

瀬川泉*1で、4番目…?

そこで、あたしが読み終わったあとの感想です。

タカヒナくんの感想がこちらですが、該当箇所を抜粋させていただくとこちらです。

泉で四位となると、上位は誰かという話になる。

アテネ

マリアさん

咲夜

あたりでしょうね。

一位はアテネとして、二位と三位が悩ましい。

答えない誠実さもあるけど、答えた方がいいときもある。ハヤテのごとく第531話「現実世界ではそうないが、ラブコメ漫画ならありえる」 - タカヒナの日常境界線

マリアさんという発想はなかった。その発想はなかったんだよ…!

と思いつつ、昔から巡回しているこいんさんのこのような感想を書かれていました。

泉より上の三人は、マリアとアテネと?雪路は……射程外すぎてないか。じゃあ、咲夜だな、間違いなく。

ハムスター世界観的にはあくまでも普通の乳あつかいのはずだし。

ハヤテのごとく!531話【「女の中に男が一人〜女の中に男が一人〜」といういじめ、いじめられたい」】:360度の方針転換

ブログハヤテのごとく!感想まとめサイトとして最も盛んに活動していた2007年〜2008年頃より、マリアさんおっぱいは可変である主張してきたあたしとしては驚きの2意見。二人とも古参の感想ブロガーです。

※ただし、タカヒナくんからは、あたしへのリプライで「マリアさんは可変だけど、ハヤテ自身が好意による補正かけてる可能性が高いと思った。」と述べていたことを補足します。

ということで、「ハヤテのごとく! 感想 531話」でGoogle先生に問い合わせして出てきたブログの感想を並べて集計してみよう、というのが今回の企画です。懐かしいノリですね。

該当箇所(泉の上には誰がいるのか)に言及された感想

1位はアーたんとして、2〜3位は咲夜マリアさんじゅうななさい辺りでしょうか?ハムスター西沢は“普通”故に泉よりは下でしょう。

…ああ、あとはあの橋の下に住んでるバイトの娘がいましたな。名前は憶えてないけど、彼女もなかなか立派な物をお持ちでした( ´¬`)ジュル

あとは雪路も巨乳カテゴリーに入りそうですが、ハヤテ的には欄外送りでしょうw

ある意味、自分の好感度がよく判る質問。…という第531話感想。 - RisingForce-Zwei

こちらのブログでは欄外として雪路への言及がありましたが、まったく逆に雪路を入れてくるブログもありました。

胸だけならハヤテにとって瀬川嬢は四位とのことです。トップスリーは上から順にアーたん、マリアさん、雪路ってところでしょうか。雪路がはいっているのはもちろん人格を勘定にいれないランキングだからです。

Moon of Samurai ハヤテのごとく! 第531話

こちらは、「胸だけなら」というランキング特性から雪路を入れてきたという先ほどとは真逆の展開でした。

残念ですが

と、雪路の扱いを巡って真逆の意見が出て、おもしろくなってきたところでまさかの「本件へ言及されたブログはもうありません」というオチが待っていました。

結果のまとめ。

  • 感想を書いているブログで、順位を明確にしているもののうち、1位をアテネとしなかったブログはない。
  • 2位と3位は(サンプルも少ないし)明確な差はないが、レギュラーキャラではマリアさん咲夜、雪路の3名の名前が挙げられている。
  • 雪路については、ランク外とする意見も目立つ。
  • なぜか西沢さんに言及した上で「『普通』というキャラクター属性故除外」という意見が2つもある。
  • 橋の下に住んでいるメイドって誰だっけ?

ここからは個人的な意見になります。

本件、「ハヤテがあの一瞬で判断した」ランキングの上位3名ですので、自分と同年代の女の子を想定して並べた可能性が高いと考えます。したがって、雪路はランキング上位にくるポテンシャルを持っているだろうとは言えるかもしれませんが、対象外となったものと思います。

よって、今回の「ハヤテが考える胸の大きさランキング」の伏せられた1位から3位については、

  1. アテネ
  2. マリアまたは咲夜
  3. 咲夜またはマリア

ということで結論づけたいと思います。

ご静聴ありがとうございました。(深々と礼)

余談:1

西沢さんですが、作中においても少し成長しているように見えるところでして、普通の域を脱しつつあるのではないかと思いますが、やはり「Cカップ好きは普通」ということで、西沢さんは本ランクから外れるということに異論ありません。

余談:2

それでもマリアさんおっぱいは可変だと思います。

*1:性格:天真爛漫なおばか スタイル:良い

2016-05-25

[]キャラクターの生き様と死に様、そしてその受容の軌跡 00:42 キャラクターの生き様と死に様、そしてその受容の軌跡を含むブックマーク キャラクターの生き様と死に様、そしてその受容の軌跡のブックマークコメント

※冒頭の時点でアニメ以降の部分のネタバレがすでに含まれる上、「続きを読む」以降は最新刊ネタバレになります。また、話の展開上「銀河英雄伝説」のネタバレも含まれますので、ご注意ください。※

田中芳樹中世ペルシャファンタジーアルスラーン戦記の新刊がこのほど発売になりました。2年ぶりの新刊、15巻です。

このアルスラーン戦記は、当初は全14巻を予定しているとされていたものの、その後全16巻予定に変更になったとアナウンスされ今に至ります。すなわち、この15巻は、最終巻の1つ前―――結末を目前に大波乱が起きるであろう巻です。そのことは、読む前からわかりきっていたことです。

作中において、この物語の主人公・アルスラーンを支える戦士たちは、後世「アルスラーンの十六翼将」と呼ばれたと言います*1アルスラーンの治世を支えた戦士は16人いることが明らかにされていますが、7巻時点で15人揃っていたのに16人になったのは13巻になってからでした*2。そして、13巻のうちに1人減り、14巻で3人減りました。

この作品を書いている作者は誰でしょうか?―――言うまでもなく、田中芳樹です。「銀河英雄伝説」で主役級の多くを葬った俗称「皆殺しの田中」であります。15巻で、十六翼将の誰かが死んでしまうことは読む前からわかっていたことであり、それが、重要な役割を背負ってきた人物であろうことも覚悟の上であたしは読み始めました。同じような心持ちであった方も多かったことでしょう。

まさか、こんなことになるとは。

あたしは未だに、15巻の結末から立ち直ることができていません。

というわけで、久々の更新は、アルスラーン戦記15「戦旗不倒」から見るキャラクターの生き様と死に様の話です。

冒頭にも書きましたが、ネタバレを多数含みますので、既読の方かネタバレ上等の方のみ続きをお読みいただきたく。あと、銀英伝ネタバレも含むよ!よろしくね!

続きを読む

*1:第7巻「王都奪還」第5章

*2:13巻第4章

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2016-01-27

[]寒中お見舞い申し上げます 23:33 寒中お見舞い申し上げますを含むブックマーク 寒中お見舞い申し上げますのブックマークコメント

1月4日に上記のようなことをつぶやいておきながら、今日はもう1月27日ですね。更新するする詐欺、よくない。

子どもも大きくなってきたし、もうちょっと更新する頻度が増えればいいなあと思っております。

遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

[]酒場放浪記ならサキさんじゃないだろ! 23:33 酒場放浪記ならサキさんじゃないだろ!を含むブックマーク 酒場放浪記ならサキさんじゃないだろ!のブックマークコメント

今週のハヤテのごとく!第517話「サキさんの酒場放浪記」について、Twitterにも書けそうな感想をせっかくなので更新のネタに。

今週のハヤテのごとく!サブタイトルは知る人ぞ知るテレビ番組「吉田類の酒場放浪記」だろうと思います。酒場放浪記は、吉田類という詩人のおじさまが、街の居酒屋に入ってお酒を飲みながらお店の人や常連さんとおしゃべりをしているという番組でありまして、普通に普通の話をしている様を楽しむのですが妙にハマる番組であります。

いえ、だから今週のハヤテ、入るのは銀座の高級寿司店じゃないだろ!とか言うつもりは1ミリもありません。だいたい「サキさんの○○」シリーズは全国版と一切関係のない内容じゃないですか。各話タイトルと内容がリンクしてないのが普通じゃないですか。

違うんですよ。



酒場放浪記ならマリアさんだろ…!


お店に行って毒にも薬にもならない(オチもない)話をして管巻いて終わる、それはマリアさんにこそふさわしいだろ…!

ということを思ったのでした。

なお、しばらくしてから、マリアさんはじゅうななさいだったことに気づきました。マリアさんじゅうななさいはさんじゅうななさいじゃなくてじゅうななさいなんでしたよね、もうこんなネタ使わないから忘れてましたよ。すっかり成人済みのつもりでしたよ。

だいたいマリアさんこないだ久々に本編に出て賭けに負けてたよね、などと本編のことを忘れてないアピールをしつつ、半年ぶりの更新としたいと思います。

あ、今週のハヤテ、なんかすごく身につまされるというか、身に覚えがあるというか。そういう点で身近でいい話だったし、ワタルくんとサキさんの関係が良好なようで何よりだなという普通の感想を持ちました。恋愛的なさらなる進展を期待したいところです。ほら、主人公がアレだから…。


ところで、さっきから下の階で物音がする気がするんですけど、気のせいですかね。一応見に行ってこようかな…?(フラグ

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2015-09-05

更新をほのめかすと嫁が時間をおいて更新を薦めてくる環境です。

[]504話と505話の落差が「ハヤテのごとく!」だよねとか言ってみたい。 00:33 504話と505話の落差が「ハヤテのごとく!」だよねとか言ってみたい。を含むブックマーク 504話と505話の落差が「ハヤテのごとく!」だよねとか言ってみたい。のブックマークコメント

ぷらずまだっしゅ!昨年末以来ハヤテ記事で更新したということに触発されて更新する約半年ぶりの明日はきっと。です。よろしくお願いいたします。

さて、9/2発売の週刊少年サンデー40号から畑先生の新連載「アド アストラ ペル アスペラ」が始まりまして、それに伴って同号の「ハヤテのごとく!」第505話は前回の王玉関連の設定開示を総スルーする番宣回となっていました。

この番宣回、正直言ってすげえおもしろかったおもしろかったんですよ。触発されたぷらずまだっしゅ!でも触れられていますが、自虐分多めとはいえキレのあるネタが多数詰まった回だったと思います。今本編で何やってるか忘れさせてしまうような、妙なパワーを持った回でした。いずれいじるであろうと*1思われていた新編集長のネタを直球で投げる冒頭から始まり、初期を彷彿とさせる展開を経て微エロで終わるという賑やかでスピード感のある回で、久米田先生のノリに近い*2と言って差し支えないお話だと思います。

一方で、前回(504話)の王玉関連の設定開示を読みながら思っていたことがありまして。3年ほど前に同人誌「ハヤテのごとく!のお茶会」畑先生にインタビューをした際に、こんなことをおっしゃっていたのです。

でも、特に週刊連載っていうものはそういうものだと思うんだけど、今読者が見ている最新の話は、2年くらい前に考えていたもので、今考えているものは、2年くらい先に描くであろう話になるんです。


ハヤテのごとく!のお茶会 P40から抜粋

この発言は、伏線とその回収についてお話を伺っている時にあったものです。インタビューは2012年5月に行い、それから早くも3年が経過しました。この頃考えられていたのが何なのかはもちろん我々にはもちろんわからないところではあります。しかしながら、この時点で、この王玉関連の設定開示をこのような形で行うことを予定していたとすれば、これは大変なことだなあと思うのです。ここにどれほどの積み上げがあったのでしょうか。そして、どれほどの予定変更があったのでしょうか。

連載開始から10年以上積み重ねられてきた物語が見据える着地点はまだ見えませんが、とはいえ終わりを予兆させるお話の1つであったということは言えるでしょう。

この504話によって、王玉に関係する多くの情報が読者に開示されました。長く読んでいる人ほどこういった情報開示により得るおもしろさは大きく、いわゆるストーリーマンガの方法論です。その一方で、505話のような単発のギャグ回がシリーズの途中で挟まれるという「ハヤテのごとく!」でありがちな展開は、ギャグマンガの方法論(というか枠組み)の中で作られていると見てよいでしょう。ここの落差と、そしてこの展開そのものが「ハヤテのごとく!」という作品の「らしさ」の1つの発露であり、(失敗もありつつ)作品のおもしろさと継続につながっているんだということを思った2週間でした。

あ、新連載は来月の掲載待ちですが、ロボットものの王道を歩きそうだなあという印象を持ちました。

以上です。(オチがない)

*1:個人的には、やるなら巻頭カラーなんじゃないの?と思っていた。

*2:これもやっぱり初期に近い

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2015-01-31

[]畑先生「らしさ」の発露 00:01 畑先生「らしさ」の発露を含むブックマーク 畑先生「らしさ」の発露のブックマークコメント

今週の「ハヤテのごとく!」を読んで持った感想を昨日Twitterにpostしていたのですが、なんとなくちゃんとテキストにまとめてみたくなったのです。

日本語がつながってないところとかもあるので、文字制限のないブログで広げてみようというところです。

今思い出す「タマのメイン回」

今週のハヤテのごとく!第479話「ごはんはおかず」を読んで思い出したのは、第136話〜137話(2007年の夏)で描かれた「誰得なのかさっぱりわからないタマのメイン回」でした。この「タマのメイン回」はまだあたしが感想をまとめていた頃。あたしはたくさんの感想を読み、「感想が書きにくい」という言葉にたくさん遭遇したものです。

ですので、感想ブログ的には大変扱いが軽くなりがちな回ではありましたが、その中には「タマのメイン回」という(需要の少なそうな)話の中に伏線が仕込まれていました。具体的には、

  • 公式ガイドで存在が示されていた「ナギの3人目の友人」の存在が初めて語られた
  • ハヤテ達が後に泉の家へ行くことになる(そして運命の再会を果たした)きっかけとなった、泉のケータイ紛失事件が起きていた

の2点でしょうか。

「タマのメイン回」は、第123話のいわゆる下田編が終わって、ホワイトデーがあり、喫茶ひまわりが初めて登場し…というこの後のバイト編へ向かう合間の回でした。だからなのか、この話の中では本筋と言えるであろうものは一切進みません。単にタマが間違って外へ出てしまい(136話)、屋敷になんとか戻る(137話)というギャグ回です。『バクマン。』的に言うと「息継ぎの回」と言える話ですが、その中にもしっかり仕込んでましたよという、「盛り込むのが好き」であろう畑先生らしい回だったと感じています。

翻って今週「ごはんはおかず

さて、ここで今週のハヤテを改めて見てみると、そこはかとない共通点を感じるのです。息継ぎの回と言えるかどうかは今後も見て、と思いますが、内容としては文、シャルナという下級生組によるギャグ回です。新たにアレが投入されましたが、本筋(綾崎ハヤテを主人公とする物語)に直接的に関係しているとは、現時点では到底思えません。しかしながら、今後生徒会長になることが示唆されている文の周辺に新たなキャラクターが増えたという、なんだか活用できそうなピースが増えている。

先の「タマのメイン回」でいくと、泉のケータイ紛失事件のような存在があるではありませんか!

というわけで、今週の「ハヤテのごとく!」は、ある種畑先生らしい、ただのギャグ回じゃない話かもね!と思ったのでした。

蛇足

ところでタマとシラヌイは何をしているんでしょうか?

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2014-12-31

去年を上回る1年(と3日)無更新とか、反省しきりです。(挨拶)

というわけで、どうもご無沙汰しております。きよです。

ここまで更新がなかったのを言い訳すれば、息子が産まれたり引っ越しをしたりで読書の絶対量が減っていたから…なのですが、いずれまだこれからも更新する気持ちはあるよ、ということで、少ないながらの今年読んだ本をご紹介して今年の締めとしたいと思います。

果たしてどのくらい更新するか、自信はありませんが、がんばりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

それでは、よいお年を。

[]2014年に読んだ本のおすすめ 17:01 2014年に読んだ本のおすすめを含むブックマーク 2014年に読んだ本のおすすめのブックマークコメント

本当に今年読んだ本が少なくて、たぶん40冊くらい。しかもほとんどシリーズの続きものなんですが、今年読んでよかった本を何冊かピックアップ

大倉崇裕「福家警部補の挨拶」創元推理文庫

福家警部補は今日も徹夜で捜査する。

本への愛を貫く私設図書館長、退職大学講師に転じた科警研の名主任、長年のライバルを葬った女優、良い酒を造り続けるために水火を踏む酒造会社社長――冒頭で犯人側の視点から犯行の首尾を語り、その後捜査担当の福家警部補がいかにして事件の真相を手繰り寄せていくかを描く倒叙形式の本格ミステリ刑事コロンボ古畑任三郎手法で畳みかける、4編収録のシリーズ第1集。

刑事コロンボシリーズを愛する作者が自ら放った倒叙もののミステリ、ということで、コロンボ古畑任三郎シリーズのように、読者に先に犯人の犯行の様子を示し、刑事である主人公が何を根拠にどのように犯人を追い詰めていくかを楽しむ物語です。

主人公の福家警部補、飄々とした女性なのですが、日頃の言動から多岐にわたる趣味をお持ちと見え、いつ寝ているのかさっぱり見当の付かない、謎めいた方です。この福家警部補が、鋭い観察眼でもって犯人のほころびを突き、落としていく様は圧巻の一言。

本作には短編4本が収録されているほか、文庫で続編「福家警部補の再訪」、四六判で「福家警部補の報告」とシリーズが続いています。あたしは文庫の「再訪」まで読みましたが、どれもクオリティの高いミステリだと思いました。特に「挨拶」に収録された『オッカムの剃刀』という短編が秀逸です。

福家警部補の挨拶 (創元推理文庫)

福家警部補の挨拶 (創元推理文庫)

福家警部補の再訪 (創元推理文庫)

福家警部補の再訪 (創元推理文庫)

麻耶雄嵩「貴族探偵」集英社文庫

自称「貴族」で趣味は「探偵」という謎の男が、コネと召使いを駆使して事件を解決! 斬新かつ精緻なトリックと過去に例のない強烈なキャラクターが融合した、奇跡の本格ミステリ集。

設定の強烈さに仰け反りながら読み進めたら、甲乙付けがたい短編ミステリが収録されていたでござる!

もうこのあらすじ以外、信じて読んでいただくしかないと思います。何を書いてもネタバレとはこのことだ!

強烈な、本当にとんでもないキャラクターが繰り出すエピソードとその結末をぜひ楽しんでいただきたいです。いやほんと。あらすじ読んで安楽椅子探偵ものかと思ってたら…(絶句)って感じです。はい。

貴族探偵 (集英社文庫)

貴族探偵 (集英社文庫)

田中芳樹「天地鳴動 アルスラーン戦記14」カッパノベルス

中世ペルシアによく似た異世界の英雄物語―。

シンドゥラ国王・ラジェンドラは空城となったパルス国の要衝・ペシャワール城に入った。押し寄せてきたチュルク軍と一触即発かと思われたそのとき、魔軍が襲来する! 未知の脅威にさらされた両軍の運命は!? そして、魔軍を率いるイルテリシュの狙いは? ミスル国を掌握したヒルメスは南方へ進軍し、蛇王ザッハークの完全復活をもくろむ魔道士たちが暗躍する。パルス国土の再建に邁進するアルスラーンにも、兇悪なる魔手が迫る!! 超絶ヒロイック・ファンタジー小説、驚愕の書下ろし最新作、第14弾!

荒川弘先生による漫画化で話題となり、来年アニメになる田中芳樹先生のファンタジー小説の新刊。やっと出た…!と喜び勇んで購入して、そして死に行く愛着あるキャラクターに慟哭する、そんな感じです。

それにしても、まさかアニメ化するとは…。昔角川文庫で出版してたときに劇場版があったと思いますが、ここにきてアニメになることに喜びを隠せません。なにしろ、ちゃんと完結させてくれる可能性が高まったってことですから…!(本シリーズ第1巻の初版昭和61年。2年に1冊ペース?)

すばらしい漫画化により、本作へ触れる方が増えてるんじゃないかと思いますので、ぜひぜひ原作に手を伸ばし、アルスラーンという少年の行く末を共に見守っていただけたらいんじゃないかと。

あと、ダリューンの勝ちっぷりと、ナルサスの知略と、アルフリードのけなげさと…(以下話が終わらないので強制終了)

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