2008年1月チラシの紹介

今月の新刊
発見。角川文庫 読めば、発見がある。

ペンギンと戯れるディス君

発見。角川文庫 最新刊 毎月25日の発売です
赤川次郎
ヴァージン・ロード 上・下

松岡圭祐
クラシックシリーズ3 千里眼 運命の暗示 完全版

催眠 完全版

マジシャン 完全版

新堂冬樹
動物記

星新一
おかしな先祖

平岩弓枝
江戸の娘 <新装版>

諸田玲子
山流し、さればこそ

菊池秀行
逢魔が源内

神崎京介
成熟

乙一=原作
坂東賢治=脚本
相田冬二=ノベライズ

KIDS

ドン・コルテス 鎌田三平=訳
CSI:マイアミ カルトの狂気


角川ソフィア文庫
火坂雅志
豪快茶人伝


角川ホラー文庫 新刊案内
大石圭
檻の中の少女

大塚英志=原作
山崎峰水=漫画

黒鷲死体宅配便 2

田中啓文
蠅の王

牧野修
バイオハザード アンブレラ・クロニクス SIDE B

吉村達也
マタンゴ 最後の逆襲


ケータイサイト「発見。ちょっくらぶ」のちょっくらポイントがいよいよスタート

墓場鬼太郎テレビアニメ化 原作漫画 角川文庫にて発売中

角川文庫新刊案内チラシが少し変わった

昨年11月のチラシ裏面に、ホラー文庫新刊案内が見開き2面で。今月は1面。刊行書籍の数は同じくらいか。
角川ホラー文庫」「角川スニーカー文庫」には専用の新刊案内チラシがありまして、そのへんチラシファンの僻目─独断では、集英社be文庫、光文社知恵の森文庫などと同類で、まったく別の編集流通ルートで販売されているのだと邪推していました。ホラー文庫の新刊にも、紹介したのと同じチラシが挟まれており、、つまり邪推は邪推のままだったということか。
田中啓文のホラーねえ、読みたいような、エビラビラみたいだったら嫌だから読みたくないような。マタンゴねえ、わたし小学3年生の時、怖くてあの映画中途で逃げ出したんですよ。読みたくないです。檻の中の少女…か、「私の男」もまだ未読なんだがまあどれほどホラーなのか気にならないわけでもない。まあ、いずれにせよホラー文庫とは一線を画して、これからも気を引き締めて生きてゆきたい石丸ではある。
文庫チラシ的には、昨年末で消えてしまった(いつから消えたのかは未確認だが)角川ホラー文庫の新刊案内だが、画期的な試みを一昨年くらいにおこなったはずだ。
リレーエッセイだったか、文庫の常連作家が前のエッセイにちなんで400×2枚くらいの文章を続けるって、毎月の読者を想定した作りだった。凄いことなんですよとわたしが言ってもあまり反響なさそうだけれど。
ケータイサイトと記してあった「発見。ちょっくらぶ」に昨日はじめて潜入。

https://k.dokawa.jp/webapp/index.do

ついでに新刊の帯についてる番号でポイントをゲットすました。グッズがいただけるそうなので今後は中学生に交じって感想文を送りたいと思いますって、じゃあ下記の矢作俊彦も送っちゃおうか、でもケータイサイトじゃ2行くらいにまとめないと載らないかな。

角川文庫11月刊 矢作俊彦 ロング・グッドバイ THE WRONG GOODBYE

THE WRONG GOODBYE―ロング・グッドバイ (角川文庫)

THE WRONG GOODBYE―ロング・グッドバイ (角川文庫)

このミス4位。首位であった「生首に聞いてみろ」(先日のダイアリでひどくくさした)より高得点であるべき作品だが、ミステリとしては弱すぎるのだろうか。ビリー・ルーが平岡玲子の息子であることは、まあわたしでも早い段階で分かるしその後の展開も予想どおりに展開するわけで、だからあとは作者の名人芸、ハードボイルド節の“聞かせどころ”を堪能するのが読書の喜びみたいになっちゃうね、だからそこがミステリ上の弱点か。あと、読み終えて「よかったなあ」と余韻に浸りつつ不満が出てくるというか(わたしはそういう状況が好きだけど)そんな読書体験ではあった。テリーの従軍体験やベトナム戦争中の唾棄すべき行為みたいなもの、もうすこし知りたかったかな。
テリー・レイノルズほどかっこよくはないビリー・ルーの登場シーンで、もうこれはハードボイルドのオマージュというよりも、法事の過去帳めいてというか故人をしのぶ会というか、そういう物語の残滓しか提出できないいまの時代を苦く無粋に、でも読みやすくていねいに、著者は表し奏でる。
本編どおりにテリーの逃走に手を貸した主人公は、でもあちらと違って官僚主義に体よくあしらわれ図書館準備室に飛ばされる。そのへんの仕事環境も現代の悲劇ではあるよなあ。
海鈴─アイリーンというバイオリニストがいい女に描かれすぎているというか、類型的…アハハ、新しい時代のハードボイルドじゃないっすね。とはいえ細部までしっかり構築されたすてきなストーリーを堪能できた─というのはやはりほめことばになってないのかなあ。
由・ヤマト・佐藤などの脇役。フランス人神父、安部譲二とは違うが元やくざのプロデューサーその他チョイ役まできちんと仕事しているなど読みどころも満載。主人公は警官でなくなるようなので、次回は私立探偵としてオマージュ作品に参加してほしいです。

 *文藝春秋の新刊 2000.8 「夏の子供」  ©大高郁子

川の色の(川だろうな)コバルトがつんと美しい。なんというのか昔々車窓から見下ろした川面の色とシンクロする。でもそれにしても幸福な少年、こんなシェチュエィションあり?赤銅色の少年顔がとろりとしてるじゃないか。