バトレボ後期からの評価変遷(第2世代)

続きです。





クロバット B→D

ゲンガー、メガヤンマと並び高速催眠持ちのポケモンとして採用。

催眠対策が薄いと言われる結論パへのメタとしてその可能性が見出された。

自身の持つ攻撃技はいかりのまえば程度だったが上記の高速催眠やとんぼがえりで相手のPTを容易に崩していくことが可能。

またS130という最上級の速さを持ちながら一定の耐久力も有り、飛行毒という耐性の多い複合タイプを持っていたので当時受けの難しかったヘラクロスの格闘技、虫技の両種を1/4に出来るという貴重なポケモンだった。

このポケモンの流行により多くのプレイヤーが催眠対策への意識を高めることになった。

全盛期よりはその数を減らすものの対鋼技としてのねっぷう、格闘への打点とゲンガーのみがわりを壊すためのついばむ等環境にも対応

特にラムを持たせて後出しから催眠を放つという戦法はゲンガー対策の1つとして評価された。

ゲンガーと同じくBWではその持ち味だったさいみんじゅつが弱体化。

同様にその数を減らすが、

待望だったブレイブバード以外の飛行技アクロバット習得 高速アタッカーと相性の良いレッドカード おいかぜの強化等まだまだ採用の余地はあるかもしれない。



ランターン E→E

特性ちくでん持ち、めざめるパワー以外で氷技を撃てる電気タイプとしてマイナー〜準ガチから人気のあったポケモン

流行のサンダースイクンに強いとされたがハイドロポンプのPP不足、自身が回復技を持たないこと等からどくどくを持たない限りはプレッシャー持ちである準伝説ポケモンには不安を見せた。

気になるBWでは唯一の持ち味だった水・電気という複合タイプを持ち、かつ浮遊により地面技無効というFCロトム(ウォッシュ)が登場。

元々数が多いわけではなかったがその低い種族値や回復技を持たない欠点がより浮き彫りになった。

しかしFCロトムの持たない特性ちくでんによる流し性能と新技ボルトチェンジは相性が良く、運用次第ではまだまだ活躍の余地を見せる。



マリルリ E→E

攻撃種族値は低いがその特性により攻撃が2倍になるという強特性ちからもちを持ったポケモン

水タイプは元々単体でのタイプとしては優秀とされ、アクアジェットという先制技とばかぢから、れいとうパンチという攻撃範囲の広さから高いタイマン性能を評価。

Sの種族値が低く、対ガチ用に耐久と攻撃と素早さを調整するのはやはり元々の種族値から困難が多くそこまで人気は出なかった。

BWではマリルリ自体はそこまで変わらなかったものの周りの環境が大きく変化。

メガネラティオスが増え、容易に選出は出来なくなったもののドリュウズバシャーモウルガモスなど受けは難しいがアクアジェットが抜群のポケモンが登場。

ナットレイユキノオーで受けれない水タイプとしていざ相手にしたら厄介なポケモン



ニョロトノ 評価外→C

禁止伝説と同じ特性あめふらしを獲得し大きな話題を呼んだ。

その解禁後はキュウコンと同じく性別♀の存在の有無が物議を醸したが同じようにして収束。

無事にニョロトノ+キングドラをメインに構成される雨パの中核を成す存在となる。

必然的に同じ天候ポケモンとしてバンギラスとよく比較されてしまうが、ライコウと同じ特殊耐久の高さや砂にはない雨による火力強化、一定の耐久など単体性能は優秀。

ラッキーを筆頭とする受けループや相手の積み技やタイプ相性による不利を無理やり流すほろびのうたも評価され、雨パにはかかせない技となる。

天候ポケモンというあるだけその型は豊富でスカーフ、水ジュエル、たべのこし、ラムカゴ、だっしゅつボタン諸々と初見でのアイテムの分かりにくさも強み。

キノガッサを1発で処理してくるめざめるパワー飛行持ちも少なくない。

特性がすいすいのポケモンも多く、周りのポケモンにより大きく評価を変える存在のためその可能性はまだまだ未知数。



ヌオー 評価外→E

水・地面という優秀な複合タイプながらもラグラージトリトドンなどライバルの多いポケモンだった。

しかしBWから追加された夢特性により相手の能力変化を受けないという強特性てんねんを獲得。

からをやぶる持ちの水タイプ カバドリュウズや珠ハッサムなどの全抜きを目指すPTに対しては予想外のストッパーとしての働きを見せる。

元の耐久種族値は高いわけではないので上記のようなポケモンに対して選出を合わせていく必要があるが受けループ等個々に完全に役割を分けたPTに組み込むことでその選出機会を増やせるかもしれない。



ソーナンス A→C

相手に交換不能という制約をかける特性、かげふみを持つ数少ないポケモン

みちづれアンコールカウンターミラーコートという技の並びを持ち補助技やどくどくなどを持たないポケモンは有無を言わずアンコールからのミラコカウンターで処理された。

補助技でさえもアンコール連打からそのPPを枯らしてくる場合が有り、補助技でもPPを上げなければいけない理由になった。

耐久力に特化した種族値を持ち、オボンを持って性格と努力値次第ではハチマキガブリアスげきりん2耐え、ラティオスのメガネ流星群1.5耐えというトップクラスの受け性能を持つ。

後期ではソーナンスの弱点となるどくどくを誘い後続のヘラクロスを根性で強化するヘラナンス、ソーヘラという戦法とPTが流行。

途中死に出しからゲンガーを出されてしまうとさいみんじゅつから完全にゲンガーの起点となってしまう点があったがプレイングでカバーされた。

終盤ではゲンガードランナンスという組み合わせの一角を成すポケモンとして組み込まれ、ゲンガーの強みをより引き上げる形となった。

まさかのアンコールの3ターン固定化もあり、BW初期は採用は敬遠されるようになったが依然として絶対的なミラコカウンターの強さを発揮。

しかしテラキオンボルトロス等のちょうはつ持ちアタッカーの増加 

アンコールが3ターンのため相手が積み技を選択するリスクが少なくなった 

ドリュウズバシャーモなど後出しから勝てない相手が増えた、等結果としてその弱みを大きくすることとなった。

対処出来ないポケモンが増えただけで運用出来る範囲はまだまだ十分に広い。



ハッサム B→A

鋼タイプを持ち耐性優秀なポケモン

プラチナからレベル技で待望のバレットパンチを習得し、特性テクニシャンとの兼ね合いからバトレボ環境に大きく食い込んだ。

HGSSでは居座って撃てる虫技としてシザークロスよりも強力なむしくいを習得。

たべのこしを持たせ、まもるで残飯回復量のターン稼ぎとこだわりロックを狙い、つるぎのまいを積んでいく机上論最強ハッサムは環境に強く刺さり、タイプ上では優秀だったはずのサンダーがこのハッサムの登場によりねっぷうを持つこととなる。

他にも以前からいたハチマキを持たせとんぼがえりの撃ち逃げとバグを擁する拘りおいうちを強化するハチマキハッサム

ねむるとカゴの実を搭載し、つるぎのまいを積んでからHPと状態異常を回復するねむカゴハッサムが登場。

居座るむしくい型か撃ち逃げのとんぼがえり型かその両方を持つハチマキかという判断を大きく惑わせることになる。

BWではその耐性を活かしとんぼがえりを撃ち逃げしてラティオスの繰り出し回数を増やすラティハッサムというスタイルを完全に確立。

ウルガモスや加速バシャーモ ヒヒダルマシャンデラなど強力な炎タイプはが増えたが、
テラキオンに抜群で入るバレットパンチラティオスの増加などから順調にその数と評価を上げていき、

ラティハッサムという組み合わせはスタンダード、カバドリュウズや雨パなどそのPTのタイプを選ばず多くのPTに入り、大会ではKP5位以内には入るようになる。

鋼として比較されやすいメタグロスとはバトレボからの評価を逆転することとな

最近ではラティオスにトリック・両壁・おきみやげというサポート技を持たせ後続のいのちのたまを持たせた剣舞ハッサムの全抜き性能を上げるという戦法が強さを発揮し、ラティハッサムという組み合わせがより厄介なものとなった。



ヘラクロス B→D

格闘タイプ特有の高いAとそこそこのDを持ち、虫技との組み合わせにより受けにくいアタッカー性能を発揮。

途中、ソーナンスとの組み合わせによりヘラナンス、ソーヘラという組み合わせが流行。

上記の受けにくさにより評価を大きく上げたが格闘を無効、虫を1/4にするゲンガーの台頭とその起点になってしまうという弱点で使用率を少し落とした。

スカーフとハチマキが一般的だったがその拘りアイテムばかりという状況を利用したみがわり珠ヘラクロスは奇襲性が高く厄介なものになる。

ゲンガー最盛期がBW発売まで続いたため、その評価を再び戻すことはなかったがその火力は大きく印象に残る。

BWではゲンガーが数を減らしたがヘラクロス以外の優秀な格闘タイプの増加や周りの火力強化による耐久の不足

メガホーンの命中率が嫌われ、以前のような活躍は見られなくなった。

格闘+虫というタイプ組み合わせによる受けにくさは健在なので刺さる相手はまだまだ多いかもしれない。

また夢特性ではじしんかじょうという強特性を獲得しているためその解禁に期待がかかる。



エアームド E→D

鋼という耐性豊富なタイプと非常に高い物理耐久を持ち一部では圧倒的な人気を誇っていたポケモン

「↑ムドーで止まる」という言葉は流行語に近いものがあった。

敬遠されたせいかガチ環境ではあまりその姿を見せなかったがBWで見事に開花。

特性がんじょうの強化とその代名詞となる新アイテムゴツゴツメット

しんかのきせきのよるラッキーの強化やポイズンヒールグライオンの登場により「受けループ」の3体に加わる。

このエアームドの強化と「受けループ」の登場により多くのプレイヤーが本当にムドーで止まってしまうことになる。

バンギムドーという組み合わせで採用されるのろいエアームドや相手の受けや補助技に強くなるちょうはつエアームドなど
剣舞ドリュウズやのろいナットレイにうまく順応していった。

現在ではガブリアスだいもんじ搭載率が以前より上がったが特殊耐久に努力値を多く割くことなどで対応。

相手の決定力に対しての遂行が遅いという不安点もまだまだ残るがその受け性能は十分なので相手にするときも十分に危惧する必要がある。



キングドラ D→B

バトレボではサンダースやハッサムなどからあまごいを発動させ、キングドラをエースとするPTがあった。

が、しかし出すだけで天候を変えることが出来るすなおこし持ちポケモンバンギラスの存在により無力なものとなりやすく、そこから天候を再始動することも難しかったためあまり活躍は見られなかった。

BWでは待望の夢特性あめふらしを持つニョロトノが登場。

その解禁直後にいのちのたまを持たせたキングドラは高い抜き性能を持ち、雨ひかえめ珠ハイドロポンプメタグロス等の耐久調整の目安にされた。

ニョロトノの弱さや珠での対策を取られてからの全抜きが難しくなったせいか数も一定数に落ち着いた。

その後一定数の存在が続くがキングドラにこだわりメガネを持たせ、より火力を強化したメガネキングドラが登場。

メガネキングドラにより今まで有利を取られていたスカーフバンギラスの後出しも抑えることが出来るように。

メガネを持たせ単体性能が上げたことで初手からキングドラを出してメガネりゅうせいぐんで水ロトムを落とすなどの戦法もあり、同時に雨パも大きく増加。大会でも大きく結果を残した。

対策を取られたというわけではないが雨パ以外のPTの構築の完成度も高まったことや、こだわりメガネによる命中不安技ハイドロポンプを連発しなければいけない場面とりゅうせいぐんでCを落としてしまうことが嫌われた結果、また以前のような数に戻ったもののそのスペックは高くPTを作る上では対策必須のポケモン



ポリゴン2 評価外→C

じこさいせいを持つ器用な耐久ポケモンとして使用された。

しかし一転してBWの新アイテムしんかのきせきが登場。

十分な種族値を持ちながらポリゴンZの進化前となるこのポケモンにも当然効力が及び、初期からその話題と共に強さを知らしめた。

その耐久はハチマキガブリアスげきりん2回≦抜群ハチマキヘラクロスインファイトを耐え、調整次第では物理と特殊どちらもトップクラスの耐久を持つことが出来る。

また電磁波+じこさいせいという組み合わせで低火力のポケモンにはまず落とせない。

耐久が高いが攻撃性能は低いという今までの耐久ポケモンのイメージを潰すC105という並以上の高さを持ち、さらには特性ダウンロードによる強化の可能性もあった。

上記のような使いやすさから広く使われるもウルガモス等の相手の決定力を呼んでしまう弱点も広まり、一定数に落ち着いた。

おんがえしでウルガモスに打点を持ったポリゴン2や電磁波をほうでんに変えたポリゴン2など形を変えるがそのまま一定数。

カイリューが流行した際にはそのカイリューの特性マルチスケイルをトレースすることで自身の耐久を上げ、カイリューに繰り出せる数少ないポケモンとして話題になった。



ハピナス D→C

バトレボ時代からハピグライの組み合わせなどでその耐久力を発揮していたが物理技で押してくる相手も多く、

ヘラクロス、瞑想ライコウの流行もあったせいかその数は増えなかった。

BWでもしんかのきせきの追加により自身の耐久を大きく越える進化前のラッキーが参戦。

しばらくはそのラッキーの下位互換とされることも少なくなく、不遇なポケモンとなった。

しかしラッキーの弱点であるトリックがハピナスがメールアイテムを持つことで対策出来るということが分かり、受けループの中でも採用をされはじめる。

またラッキーの弱点の1つである遂行速度の遅さ

例えばちきゅうなげだとガブリアスのみがわりを壊せない、サクラビスの処理に3発かかる等

ハピナスならかみなり、だいもんじれいとうビームといった範囲の広い火力技があり、解消することが出来るためその数も徐々に取り戻しラッキーとは大会によって差異はあるものの五分五分に近い数に。

勿論ラッキーにもハピナスにはない硬さがあるため急所が出てもリカバリーが取れるなど高い安定感がある。採用する際は両方のメリット、デメリットを考慮して採用するようにしたい。



ライコウ B→D

ノイコウとしての型が有名だったがバンギラスの増加により成立させることが難しくなった。

当時トップクラスだったサンダーに強く、ガブリアスより早いポケモンとしてシュカライコウ、瞑想ライコウが流行。

その後さいみんじゅつゲンガーの大流行によりゲンガーより早くみがわりが出来、かつ瞑想を積めるラム瞑想ライコウの評価も大きく上昇した。

ゲンガードランナンスという軸で出来たテンプレPTにもライコウが組み込まれ、その評価は高かった。

打って変わってBWではやがて電気技、毒技の効かないドリュウズが台頭。

ドリュウズに対して完全な無力なポケモンだったため選出することすら難しく、やがてその数を大きく落としていった。

またサンダーとボルトロスでは処理出来るがライコウでは処理出来ないナットレイの存在等も他の電気タイプと比較して評価を落とす要因。

単体での性能はあまり変わっていないが周りの環境の変化により大きく評価を落とすという不遇な扱いを受けたポケモン



スイクン C→B

オボンを持たせこごえるかぜを搭載してガブリアスのSを下げて受ける型やノイクン、限定配布だがぜったいれいどを覚えたスイクンなどが存在。

しかし物理受けとしてはソーナンスヘラクロスの存在等からギャラドスと比較され、数はいたものその2体に大きく離されることになる。

流行していたみがわり残飯ギャラドスにめざめるパワー電気がない限り起点にされてしまう点等も評価を下げた。

BWでも当初はその評価が続くがカバドリュウズのテンプレPTに組み込まれた瞑想ねっとうみがまも残飯スイクンが強さを認知させることとなり、水ロトム程度では崩せないなど高種族値の強みを見せることとなる。

バンギラスの多さからみがまも残飯としての動きは難しいがまもるによる拘りロックや高い種族値からの使いやすさもあり、まだまだ人気のあるポケモン



バンギラス S→A

バトレボでは「おいうちバグ」の存在もあり、成功さえすればその後自由に技を選びなおせるハチマキバンギラスとしての存在が絶対的だった。

その評価はヘラクロスやゲンガーが登場してからも衰えることがなく、ゲンガー全盛期でもスカーフバンギラスなどで種族値の柔軟性を見せた。

BW発売後は当然おいうちバグは消滅 その存在を脅かすテラキオンが登場、それに対してスカーフガブリアスも増加するなどバンギラスの弱体化が噂されたがバトレボ末期に存在した襷電磁波バンギラス+粉みがわりガブリアスの組み合わせのPT「電磁波砂パ」がトップメタに躍り出た。

しばらく電磁波砂による環境が続くがその中で根性で電磁波対策を図るローブシンの評価が急上昇。

電磁波の効かないカバルドン+ドリュウズの組み合わせによるカバドリュウズと共に全盛期を留める結果となった。

その後評価が上がったローブシンをカバーする存在としてバンギローブ、バンギブシンとしての組み合わせも流行。

ラティオス等をおいうちで処理し、ローブシンの性能を発揮しやすくするこのPTは若干の形を変えたが現在でも強力。

特殊耐久を上げればボルトロスの珠きあいだまや舞ったウルガモスの攻撃を余裕で耐える点は600族以上の性能を感じさせる。

砂嵐の補正よる高いDを活かしたバンギムドー、その単体性能の高さと全抜き性能を持つドリュウズを組み合わせたバンギドリュウズ

依然として強力な電磁波砂、ラティオスを処理する枠として採用されやすい受けループ、全抜き構築のステルスロック撒き

先ほど上げたバンギローブから組まれたスタンダードと様々な形のPTで活躍することになり当初噂された弱体化を匂わせない強さを発揮している。






第3世代に続く予定。