外国の男と結婚した日本の女たちの話(1)

外国の男と結婚した日本の女たちの話(1)

{私が本書を書こうと思い立ったのは、私の母国に
 捧げるためである。この本の中の四人の女性は、
 一人明子さんを除いて、あとの三人は日本と日本
 人が嫌いで日本を出た。本書のタイトルは、外国
 の男と結婚した日本の女たちが主役のようである
 が、本書の主役は私たちの母国「日本」である}
高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(1)
◇《はじめに》から◇

経済大国でも何でもない母国日本が、今は愛しい

◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(32)

▼△第一章 私はなぜ原発作業員となったのか△▼

・日当50万円と豪語・(その3)

●日当8万円、作業は電柱の除去、および設置だという

◆東電福島原発事故避避難者11万3000人の苦難を想いつつ

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

佐藤栄佐久福島原発の真実 』(平凡社新書) ☆(77)

▼△第1章 事故は隠されていた(12)△▼
・県民に対する二重の裏切り(その1)・

●東電幹部は福島県民に向かって「アカンベー」をしたのだ

高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(1)
◎英国在住の高尾慶子さんの本を取り上げる のは、これで3冊目になります。最初は『ま だまだ言うぞ イギリス・ニッポン』、次は、 『イギリス・ニッポン政治の品格 』でした。 ロンドン在住が25年にもおよぶ、高尾慶子 さんにも、東日本大震災福島原発事故は大 きな心境の変化をもたらしたようです。 いま、日本に住んでいると、分かりにくいの ですが、国際社会における日本の地位の低下 は酷いものがあります。はっきり言って、見 下げられています。日本の孤立化は、ある意 味で、北朝鮮を嗤えないところがあります。 閉塞感が横溢する日本から、しばらく身を移 動させて、外側から日本を俯瞰してみるのも、 少しは、救いになるかもしれません。 参照: ・2009-11-30『まだまだ言うぞ イギリス・ニッポン』を読む2011-06-24『イギリス・ニッポン政治の品格 』(1)
◇《はじめに》から◇

経済大国でも何でもない母国日本が、今は愛しい

《「 ・ロンドンオリンピック2012 ・第30回オリンピック競技大会 私が本書を書こうと思い立ったのは、私の母 国に捧げるためである。この本の中の四人の 女性は、一人明子さんを除いて、あとの三人 は日本と日本人が嫌いで日本を出た。 けれど、結局は日本という母国によって生き 抜くことができた。三人は母国日本のおかげ で生きていけたのだいうことを、思い起こし もらうために書きたかった。 外国人の伴侶を得ても三人とも日本という国 に生まれたからこそ生きられたのだ。 日本人と日本が嫌いだと連発していた三千代 さんも広子さんも、結局は日本へ帰り、母国 のおかげ生きている。友子さんもロンドンの シティにある、日本の金融企業に雇われたか らこそ生きていけた。 日本社会から離れて、一匹狼で異国で生きて いる私ですら、日本の読者に支えられている からこそ本が書ける。 明子さんも母国が日本であったからこそ、エ ジフト人の夫を救うこたができた。異国の男 と結婚しても、夫の国で生きていけない人は、 ほとんどが日本で暮らしている。 このロンドンでも、英国人と結婚していても、 妻たちのほとんどが日本の企業で働いていて、 英国社会に同化できないでいる。また、英国 人の夫たちも日本と関わって商売をしている。 日本に向かっての化粧品販売とか、日本との 通訳や翻訳の仕事で口を糊している。その能 力もない男と結婚した女たちは、生活を支え るためにロンドン駐在の日本企業で働いてい るのが現状である。 本書のタイトルは、外国の男と結婚した日本 の女たちが主役のようであるが、本書の主役 は私たちの母国「日本」である。 東日本大震災福島原発事故の現状を知って 以来、私は自分自身ががいかに「日本人」と して母国に愛着があるか改めて思い起こし、 「日本」を書こうと決意した。もう経済大国 でも何でもない母国日本が、今は愛しいと感 じるようになった。 今年はロンドンオリンピックの年、家の窓に 堂々と日の丸の旗を掲げるつもりである。日 韓ワールドカップのときに送ってもらった大 きな日の丸を、ついに使うときがきた。                 高尾慶子 」》
The Official London 2012 Olympics Film.'Sport At Heart'
(SportsceneTV さんが 2011/12/19 にアップロード) 【'Sport at Heart' -- the award-winning film featuring  David Beckham, Amir Khan, Dame Kelly Holmes and Sir  Roger Moore; set London on the road to success. Visit  the Sportscene website for all canoe & kayak news,  videos and photos: http://sportscene.tv】 (つづく) (Y257-109)  **『外国の男と結婚した日本の女たちの話』 単行本:222ページ 出版社:展望社 (2012/02) 《――英国から万感の思いを込めてレポートする―― Inter Marriage と 日本女性のメンタリティ。異国に あってこそわかる……「日本」のこころ。〈東日本大 震災〉をとおしていっそう深まった母国への「愛」。 東日本大震災福島原発事故の現状を知って以来、私 は自分自身ががいかに「日本人」として母国に愛着が あるか改めて思い起こし、「日本」を書こうと決意し た。もう経済大国でも何でもない母国日本が、今は愛 しいと感じるようになった》 〔表紙帯から〕 〔目次〕 ・マルキストエジプト人と結婚した明子さんの場合 ・ロンドン生まれの英国人と結婚した三千代さんの場合 ・日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん   の場合 ・ジャマイカ人の男と結婚した友子さんの場合 〔著者〕 ☆高尾 慶子(たかお けいこ)☆ 1942年姫路市生まれ。私立播磨高校から調理師専門学校に 進む。カトリック系病院の調理師、カトリック系身体障害 児施設の職員を経て、1972年に英国へ。イギリス人音楽家 と結婚。1976年二人で帰国し京都で暮らす。1982年離婚。 1988年に再び英国へ。ロンドンの日本レストランのウェイ トレス、映画監督リドリー・スコット氏邸のハウスキーパ ーなどを経て、1998年『イギリス人はおかしい』を発表し、 注目を浴びる。現在は、英国政府から年金の給付を受けつ つ執筆活動に専念している 著書は『イギリス人はおかしい』『イギリス人はかなしい』 『イギリス人はしたたか』『まだまだ言うぞイギリス・ニ ッポン』『書かずに我慢できないイギリス・ニッポン』『イ ギリス・ニッポンの政治の品格』ほか。 外国の男と結婚した日本の女たちの話 参照: ・2009-11-30『まだまだ言うぞ イギリス・ニッポン』を読む2011-06-24『イギリス・ニッポン政治の品格 』(1)

高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(1)

◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(32)

《「原発はタブーの宝庫。だからオレらが儲かる!」   某地方の暴力団組長   −暴力団専門ライターが実際に動いたからこそ    書ける原発という巨大なシノギ−  「原発は儲かる。どでかいシノギだな。電力会社と交渉して、   ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。代紋な   しではとても捌ききれん。原発はタブーの宝庫。裏社会の   俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ」。ヤクザが語る   衝撃の事実。日本最大のタブーがいま明かされる!   ―誰も書けなかった 命懸けの衝撃ノンフィクション―》   【表紙帯から】 

▼△第一章 私はなぜ原発作業員となったのか△▼

・日当50万円と豪語・(その3)

●日当8万円、作業は電柱の除去、および設置だという

《「― 一泊2400円の定宿に荷物を置き、通称「センター」と呼 ばれる『あいりん公共職業安定所』に向かった。目的は事故を起こし た1F(東京電力福島第一原発)での求人票を確認すること、センタ ーの前で労働者を集める手配師に直接取材するためである。 求人票はあっけなく見つかった。手配師は20人に直撃してすべて取 材拒否だった。 なぜ、手配師にコンタクトを取ろうとしたのか? 日雇い労働者を集める手配師の多くはヤミ業者で、バックに暴力団が 寄生している。募集会社も登記簿をあげたところで無意味だ。福岡県 から始まった暴力団排除運動のおかげで、警察さえフロント企業の実 態を掴めない。役員として登記簿に名前を載せている間抜けな暴力団 員などいない。 これまでのパイプを駆使してありこち取材した。暴力団の多くが作業 員確保に乗り出している事実は確認できたが、やはり手配師の談話は とれなかった。 「そんな取材は無駄や。他のヤクザがなんのシノギをしとるか知らん し、こっちも教えんのやで、よしんばその噂が本当だったとしようや。 だからなんや、いう話やないか。国が作業員をよう集めへんのやろ。 わしらがやってなにが悪い」 とある山口系幹部はそう胸を張り、彼の募集していた作業員の待遇を 教えてくれた。日当8万円。作業は電柱の除去、および設置だという。 もしこの幹部を通して作業に従事した場合、一日あたり5000円が この幹部の取り分になる。10人紹介し、それぞれ10日働けば、そ れだけで50万円の儲けだ。きわめて、暴力団らしいシノギと言って いい。 ――》 ヤクザと原発 福島第一潜入記文藝春秋 (2011/12/15) ・〈目次〉・ 序 章 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」 →第1章 私はなぜ原発作業員となったのか 第2章 放射能vs.暴力団専門ライター 第3章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘 第4章 ついに潜入!1Fという修羅場 第5章 原発稼業の懲りない面々 終 章 「ヤクザと原発」の落とし前 ◎日本という国は、いつの間にか、恐ろしい国になってしまいました。 先に、北九州市の住宅街の路上で、福岡県警察本部の元警部の男性が、 オートバイで近づいてきた男に突然拳銃で撃たれ大けがをしました。 男性は、去年まで暴力団の捜査を担当していたということですが、警 察は、暴力団による犯行の疑いもあるとみて殺人未遂の疑いで捜査し ているそうですが、退職してまで、暴力団に襲われては、たまったも のではありません。仲間さえを守れない警察には、言葉を失います。

◆東電福島原発事故避避難者11万3000人の苦難を想いつつ

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

佐藤栄佐久福島原発の真実 』(平凡社新書) ☆(77)

《嘘と欺瞞のメルトダウン。すべての議論はここから始まる!  国が操る「原発全体主義政策」の病根を知り尽くした  前知事がそのすべてを告発》【表紙帯から】
▼△第1章 事故は隠されていた(12)△▼
・県民に対する二重の裏切り(その1)・

●東電幹部は福島県民に向かって「アカンベー」をしたのだ

《「――八九年二月一四日、東電の幹部四名が、謝罪のため県庁に やってきた。 藤井祐副社長は、 「ご心配をかけて申し訳ありません。今後、小さなトラブルも起こ さないよう努力します」 私はこう答えた。 「県民は非常に不安な気持ちになっている。私は、原発の安全性は 信頼しているが、原因を徹底究明し、安全性が確認されてから運転 を再開してほしい」 ところが、すぐ後の記者会見で、同行した池亀亮原子力本部長はこ う発言したのだ。 「見つかっていない座金が炉心に入っている可能性はない。安全性 が確認されれば、座金が発見されなくても運転再開はありうる」 これは、これは副社長が陳謝した内容と違う。知事室を出たとたん に、東電幹部は私に向かって、つまり福島県民に向かって「アカン ベー」をしたのである。 この発言が報道されたとたん、福島県全体が反発した。福島第一原 発が立地している双葉町大熊町では翌十五日の町議会が全員協議 会を開き、出席した東電幹部に猛抗議を行った。 福島第二原発が立地する富岡町楢葉町双葉町の町長は県庁を訪 れ、適切な対応を求めた。 ――》 福島原発の真実 (平凡社新書)平凡社 (2011/6/23) ◎いま、アメリカで沸騰している一大スキャンダル。 オバマ大統領を警護するシークレットサービスの警護官12人とア メリカ軍兵士11人は、大統領が訪問したコロンビアで20人の女 性を買春した疑惑が持たれています。地元メディアによりますと、 警護官の1人が12日夜、24歳のコロンビア人女性を800ドル 支払う約束で部屋に連れ込んだものの、30ドルしか支払おうとし なかったため警察に通報され、騒ぎになりました。疑惑発覚後、こ れまでに警護官6人が免職または辞職しています。まだまだ、免職 者が増える模様です。私が注目したのは、スキャンダルの内容より、 関係者の処罰の早いことです。なお、処罰の連鎖は進行中です。

≪都会歳時記≫

[都市・現代の視座1000句]句集 古家 元「文學の森」刊]
〔春〕生活  両膝の小さき拳入学児
http://shop.bungak.com/products/detail.php?product_id=143

≫平成万葉集

読売新聞社 (編集)、「万葉のこころを未来へ」推進委員会 (編集)
たわむまで実りしみかん左右にし紀州貫く道白く伸ぶ
今沢鈴代(73歳)滋賀県

◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

アンブローズ ビアス (著)、Ambrose Bierce (原著)、 西川 正身 (翻訳)
仲裁(arbitration n.)
問題のそもそもの発端である論争の代わりに、 その論争をどのような方法で解決に委ねるか、 その方法について当然起こらざるを得ない数 多くの意見の相違を持ち出すことによって紛 争をかえって助長させる近代的な工夫。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)

☆★☆言えそうで言えない英会話表現☆★☆

その会議は嫌な感じで終わった。
The meeting ended on a sour note.
<NHKラジオ 「英語5分間トレーニング」岩村圭南 講師> ※この番組の放送は4月1日で終了しています。

◎◆◎アートのたのしみ《英国篇》◎◆

ソフィー・G・アンダーソン“ニンフ The Head of a Nymph”
(・個人蔵) ◇ソフィー・ジャンジャンブル・アンダーソン (Sophie Gengembre Anderson, 1823年 フランス・パリ - 1903年3月10日 イギリス・コーンウォール・ファルマウス) フランス生まれのイギリスの画家。田園風景を背景にした子供 と女性の絵を専門とした。パリの建築家シャルル・ジャンジャ ンブルの娘として生まれ、母親はイギリス人。1848年のフラン ス2月革命から逃げるため、一家はアメリカに亡命。最初、オ ハイオ州シンシナティに住むが、後にペンシルベニア州マンチ ェスターに移り、そこで、イギリス人画家ウォルター・アンダ ーソンと知り合い、結婚する。最初は、ルイス・プラングの会 社でクロモリトグラフなど、肖像画を描いていた。1854年、家 族とともにロンドンに移住し、ロイヤル・アカデミーに作品を 出展する。1858年、一家はニューヨークに行き、1863年頃、ま たロンドンに戻った。それから30年、彼女はロイヤル・アカデ ミー、王立英国芸術家協会、他の画廊で広く作品を公開した。 彼女の初期の作品は、ラファエル前派と共通する、植物やその 他のディテールに対する並々ならぬ配慮が伺える。1903年、フ ァルマスの自宅で死去。
Sophie Gengembre Anderson〈スライドショー〉
(startgallerycom さんが 2009/12/09 にアップロード)