ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

何を探す

 昨日はとても久しぶりに小田急の経堂に行った。小笠原のアオウミガメの話の会に友達が誘ってくれたのだ。そのトークの始まりが二つ目の落語家とお囃子方の女性の二人で、そんなバックグラウンドを持つ人たちが絡んでいたので、友達が誘ってくれたのだ。
 しかし、アオウミガメについて私は全く興味がなかったけれど、なかなか面白い話だった。日本の若者は本当に良くやっているなぁ。
 で、私は千代田線で代々木上原から小田急の各駅停車に乗った。その電車の列に並んでいたのだけれど、朝のラッシュ時は整然と詰め詰めで並ぶ列がなぜか夕方はゆるゆるのだらだらになる。隣の列に、見るからにバリバリのやり手、脂ののりきった仕事をこなしているとおぼしき女性がいた。ところが彼女は左手になぜかキャップのはまっていない、従って空とおぼしき2リットル入りのペットボトル2本が入った紙袋、そしてしっかり資料かなんかが入った紙袋、それに加えて大きな中身がぎっしり入ったバッグを抱え、右の手でバッグの中をぐさぐさとまさぐって何かを探す。なかなか見つからないらしい。しかし、今この時点で見つけないと問題が大きくなるというようなものを探している。一体、彼女は何を探しているのだろうかと気になる。そのうちに電車が入ってくる。それだのに、グルグルとまさぐっている。
 この話にはオチはない。電車が来ちゃったからだ。それにしてもあの荷物は一体何だろうか。

すりあわせ

 福島県の県民健康調査検討委員会が開かれる度に準備会と称する(称していなかったかも知れないけれど)打ち合わせをやってきて、これがばれた。
 毎日のスクープなのかも知れないけれど、こんな事をまだやっているのかとテレビでコメンテーターの大谷昭宏もいっていたけれど、ことほど左様で、福島県は住民を騙し続けるつもりになっているのは間違いない。
 かなり長いが、毎日新聞の記事がなくなってしまうかも知れないので、ここに貼り付ける。こんな事も罪になるんだろうか。

島健康調査:「秘密会」で見解すり合わせ
毎日新聞 2012年10月03日 02時31分(最終更新 10月03日 05時12分)
(「秘密会を終え、検討委員会の会場に向かう委員会メンバーら=福島市杉妻町で2012年9月11日午後1時55分ごろ、武本光政撮影」というキャプションの着いた写真が掲載されている。)
 東京電力福島第1原発事故を受けて福島県が実施中の県民健康管理調査について専門家が議論する検討委員会を巡り、県が委員らを事前に集め秘密裏に「準備会」を開いていたことが分かった。準備会では調査結果に対する見解をすり合わせ「がん発生と原発事故に因果関係はない」ことなどを共通認識とした上で、本会合の検討委でのやりとりを事前に打ち合わせていた。出席者には準備会の存在を外部に漏らさぬよう口止めもしていた。
 県は、検討委での混乱を避け県民に不安を与えないためだったとしているが、毎日新聞の取材に不適切さを認め、今後開催しない方針を示した。
 検討委は昨年5月に設置。山下俊一・福島県医大副学長を座長に、広島大などの放射線医学の専門家や県立医大の教授、国の担当者らオブザーバーも含め、現在は計19人で構成されている。県からの委託で県立医大が実施している健康管理調査について、専門的見地から助言する。これまで計8回あり、当初を除いて公開し、議事録も開示されている。
 しかし、関係者によると、事務局を務める県保健福祉部の担当者の呼びかけで、検討委の約1週間前か当日の直前に委員が集まり非公開の準備会を開催。会場は検討委とは別で配布した資料を回収し議事録も残さず、存在自体を隠していた。
 9月11日に福島市内の公共施設で開いた第8回検討委の直前にも県庁内で準備会を開いていた。同日は健康管理調査の一環である子供の甲状腺検査で甲状腺がん患者が初めて確認されたことを受け、委員らは「原発事故とがん発生の因果関係があるとは思われない」などの見解を確認。その上で、検討委で委員が事故との関係をあえて質問し、調査を担当した県立医大がそれに答えるという「シナリオ」も話し合った。
 実際、検討委では委員の一人が因果関係を質問。県立医大教授が旧ソ連チェルノブイリ原発事故で甲状腺がんの患者が増加したのは事故から4年後以降だったことを踏まえ因果関係を否定、委員からも異論は出なかった。
 また、昨年7月の第3回検討委に伴って開かれた準備会では、県側が委員らに「他言なさらないように」と口止めもしていた。
 毎日新聞の取材に、県保健福祉部の担当者は準備会の存在を認めた上で「あらかじめ意見を聞き本会合をスムーズに進めたかった。秘密会合と言われても否定できず、反省している。(今後は)開催しない」と述べた。
 福島県の県民健康管理調査は全県民を対象に原発事故後の健康状態を調べる。30年にわたり継続する方針で、費用は国と東電が出資した基金で賄う。【日野行介、武本光政】

 口止めまでしているということは、まさにこの行為がばれては困ると思っているということで、罪は深い。
 福島県は県外への人口の流出を食い止めようとしていて、それが住民の健康を慮っていないということの明らかな証拠ともなっている。
 新聞記事はこちら

 ところが昨日の県議会で村田文雄副知事はこのように述べたと毎日新聞が報じている。(こちら) 飽くまでもしらばっくれればそれで終われると思っている。
 村田文雄副知事は仙台二高→福島大学経済学部→1975年に福島県庁入庁。県原子力安全参事、いわき市副市長、県生活環境部長、県総務部長を歴任。2012年4月副知事に就任。根っからの県庁官僚。

  • 「検討委員会の議論の促進を図るため、主に資料を(委員に)説明する場として設けた」
  • 「委員の意見などをあらかじめ調整した事実はない」
  • 「指摘を真摯(しんし)に受け止め、事前会合の要否も含め検討委員会の運営について情報公開を徹底したい」

 検討委員会メンバーはこちらで言及されている。やっぱり山下俊一が入っている。

保阪正康

 今年の7月に刊行された本で、副題が「語り継ぐ十二月八日と八月十五日」。帯に「昭和史の大家が語り降ろす、取材秘話と新視点たっぷりの肩のこらない歴史講義」としてある。つまり、保阪が語っているようになっている。あとがきにも書いてあるように過去二年間に朝日カルチャーセンターやそのほかの講演で語ったことを中心にして、山川出版の方がまとめたものだとしてある。つまり、私が聴いてきたことが中心になっているというわけで、この本を読んでいると、私には保阪正康の語り口が行間から見えてくる。毎回自分の出来る限りの範囲でメモをとってきているので、ほとんどはわかっていることだけれど、こうしてまとめてもらえるのは大変に助かる。私のメモでは判然としないところがどうしても出てきてしまうからだ。
 今頃になってこの本を入手したことの理由は、確かに一度は聴いたことだから、わざわざ確認はしなくても良いだろうと思っていたのだけれど、しばらく話を聞ける状態にならないので、やはり入手しておくべきだと思ったからだ。
 今売れている「戦後史の正体」の中で孫崎享が書いていることのいくつかは、それに近いことをを保阪正康が随分前から語っていたわけで、私にとっては「戦後史の正体」を読むことは確認作業だったといっても良いが、一体この差はなんだろうか、という気がしないでもない。
 保阪正康の早い復活を願いたいところだ。

リストラ

 円高デフレスパイラル国内需要の低迷、対中国貿易の不安定さを鑑み、今後の見通しが不透明であることから、従業員の希望退職を募る考え、という発表を日本の家電メーカーを初め、いくつかの大企業が公にしている。どんどん正規社員を切って非正規に転換していけばいいのであって、ちょっとでもタイミングがあればこれから先日本のメーカーはどんどんこうした動きになっていくだろう。
 何故こんな言語道断な行為が許されるのかといったら、それはどんな分野でも(というのは大げさだけれど)どんどん労働者を派遣することが出来るようにしてしまったからで、どんな理由をつけても良いからそうすることによって企業はより効率化を図ることが出来るわけだ。労働者はリースのオフィス機器なみな状態になってしまった。いくらでも新替ができるというところがリースのオフィス機器よりも劣悪な状況に置かれているといっても良いかも知れない。これで国内の需要がかき立てられるわけがない。どんどん市場を小さくしているのは日本の大手企業そのものだといっても良いかも知れない。こうしてみると、日本の政権与党というものは何らポリティシャンとしての指導力なんて持っていなかった。外交は某国のいいなりになっていれば良いのであり、内政は財界という利益追求集団のいいなりになっていれば良いのだから、誰でも出来る、というわけだ。どんどん市場は縮小されていき、この国もまた縮小していくことだろう。

 今日からまた新たなクールに入った唄のレッスン。今日はトライアルで参加の方がお二人見えたのだけれど、お一人は途中ですくっと立って、カッカッと出て行かれた。本ちゃんで来られるのかどうかは不明。このクラスは随分長いこと通っている人が大半のようで、私のように昨日今日加わった人はなかなかその場の雰囲気になじめないのは確かで、私のようにほとんど周りの人たちと口を交わさないと孤立する。だから、自分からもぞもぞと入り込むことの出来る人でないとなかなか続かない。私は図々しいから全然気にしていない。
 今週と来週は「Day By Day」という古い唄で、YouTubeで探すとフランク・シナトラとDoris Dayくらいしか見つからない。今の若い人たちの唄で、同名の唄が存在するようで、そっちの方がたくさんアップされている。
 この二人の唄はスローなナンバーとしてうたわれている。スローで思いっきり朗々と唄ってやろうか、というつもりでいったのだけれど、そのうちにスウィングの140位のテンポで、思いっきりいやらしく唄うというのがありだな、と思ってそれに挑戦した。
 出来としては60点。来週はこれを80点にまで高めたいと思っている。

縮む

 昨日医者で、区の健診をやった。何しろ無料で、胸の写真を撮り、心電図をとり、血液検査をやり、尿便の検査もやる。凄いぞ、この仕組みは。仕事をしていた頃は健康保険組合の健康診断があったし、学生の頃だって、学生健保の健康診断があったので、毎年なんかしらの健康チェックがあった。退職してから学校に戻った春の健康診断で、校医の先生が私が入っていったら、居住まいを正して「あ、こりゃ、ちゃんと診ないとな」といったというくらいで若い時はまだまだ大丈夫。しかし、この歳になると最低限のことはやっておかなくちゃならん。
 その時に、身長体重を量る。もうそんなもの良いじゃないかと思ったらそうでない。身長が縮んでいる。最盛期(っていうのかどうか問題だが)に比べたらなんと5cmも縮んでいる。200cm位あった人がその程度縮んだというのであれば、なんちゅうこともないかも知れないけれど、私の身長では大問題なのだ。
 思わず「えっ、そんなに縮んだのかぁ・・・・」と長嘆息である。すると看護婦さんがこういった。「えぇ、みなさん、お歳を召されると骨の間が詰まって、縮むんですよねぇ」と。多分彼女は「慰め」でいった。しかし、それは追い打ちってものだ。「歳を召しちゃった!」のである。
 それはわかっている。十分わかっている。いわなくても良いんだよ。ありがとう。

 某ノンフィクション本の記述で北朝鮮政治犯収容所で育った青年を表して曰く。

幼いころの栄養不良が災いして身長は1m68cm、体重は54キロほどしかない。

 富栄養化しているにも拘わらずその身長に足りない私は一体どうしたら良いというのか、クックッ・・・。

2012年10月02日のツイート