ベルリンの至宝

 銀行でお金下ろして、恒例のアキバ巡礼。
 アキバに行くのには早すぎるので、上野で降りてベルリンの至宝展(http://www.asahi.com/berlin/index.html)を覗きました。
 古代の遺物から近世絵画まで万遍なく集めてあるので、つまみ喰いには最適です。
 その分、専門家には喰い足らないかもしれませんが。
 ベルリンの黄金帽てのがなかなか馬鹿丸出しで、権力者がかぶったのか? 権威の象徴としてのオブジェだったのか? 金で円錐形の三角帽作って何がうれしいのか?
 ネフェルティティの小さな頭像は、いと愛らし。
 未完成品だそうですが、アイラインとルージュが薄く残っています。
 最近の展示の傾向なのか、彫像類は後にも回り込んで鑑賞できます。
 そんなわけでアンティノオス(アンティノウス)のお尻も見ることができます。
 アンティノウスについてはユルスナルの『ハドリアヌス帝の回想』のイメージが強いです。
 もちろん、やおいの皆さんも要チェックですよ。
 そういえばレンブラントの「天使と格闘するヤコブ」。
 これがなかなかやおいっぽいです。
 ショタ好きの人はエリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン「名声の寓意に扮した王子ヘンリク・ルボミルスキの肖像」が両性具有的で羽根付きで萌えると思います。
 この他、ラファエロボッティチェリ、日本初公開のマネの「温室にて」を鑑賞できるというのもお得感がありますね。
 個人的にはフリードリヒを三点観ることができたというのが大きいです。
 なんかこう、フリードリヒの風景画って観てると涙腺が弛んでくるんだよね。
 

ハドリアヌス帝の回想 (ユルスナール・セレクション)

ハドリアヌス帝の回想 (ユルスナール・セレクション)

レンブラント・ハルメンス・ファン・レイン「天使と格闘するヤコブ

エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン「名声の寓意に扮した王子ヘンリク・ルボミルスキの肖像」

■カスパー・ダーフィト・フリードリヒ「孤独な木」

音楽関係

 文字通り長電話による対談。ポリポリと何か食べてる音まで収録。もちろん企画モノなので、プライベートな会話なワケないんだけど、それでもかなりホンネ。ガードゆるゆるで好き勝手しゃべってるので、なるほどーというのがゴロゴロ。高橋悠治が飄々としてて、すごくイイ。引用したいところは一杯ありますが、例えば、

悠 あのね、タイトルのつけ方ね。あのう現代音楽ってのはさあ、いろいろわけのわからないタイトルつけるじゃない。あれもねえ、オカルトの効用と同じでね、その隅から隅までこうパッとわかるようなタイトルはつけちゃいけないっていうふうに、えー、教わったな。
龍 教わった?
悠 教わったよ。
龍 誰に?
悠 クセナキスに。

 とかね。絶版なのが残念。図書館で見かけたらぜひ。たまにヤフオクにも出る。



新版・クラシックの名曲・名盤 (講談社現代新書)

新版・クラシックの名曲・名盤 (講談社現代新書)

  • 最近、ちょっと交響曲も聴いてみようかなという気分になってきたので、定番の一冊。主観入りすぎという批判もあるようですが、音楽評に客観ってありうるのか? 主観が明確に見えているだけで充分使い物になります。実際に推薦盤を聴いて自分との偏差を出していけばいいだけの話。ちなみに著者は牧伸二の師匠である漫談家牧野周一のご子息だそうです。これはちょっとビックリ。96年版で新しいネタが入ってないのが残念。もうすぐ総集編「改訂新版 宇野功芳のクラシック名曲名盤総集版」が出るそうなので、出たら買おう。