日常整理日誌 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2018-01-22

[][][]レインボウ

原作ではこの作品の続編にあたる「恋する女たち」の方は以前みたことがある。*1。その時は、個性の強い登場人物に少し腰が引けていたような気がするのだけど、今回、ヴィクトリア時代自我を追い求めるヒロインの姿にとても打たれた。女性が自分の理想を追い求めることは簡単なことではない、きれいごとですまないということが身に沁みて感じられ、ラストの泥まみれ状態からの再スタートの姿はケン・ラッセル版「風と共に去りぬ」のようで、ぐっときた。また、妊娠というものへの捉え方も明らかに自分の中でかわったなあと感じる。そういう感想の変化は自分のその間の経験からくるものだと思う。

ダウントン・アビー」の執事カーソン役のジム・カーターが校長役で出演。

レインボウ [VHS]

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[][][][]百年の夢

映画COM

スロヴァキアの老人ばかりの村で静止画と動画を組み合わせて、そこに生きる人を撮ったもの。人形細工なども組み合わせたり、また鶏や家畜がおもしろい角度で組み合わされていたりしているところは、シュヴァンクマイエルと、全体の雰囲気は「リトアニアへの旅の追憶*2にも重なる空気を感じた。ただお年寄りの暮らしがいま、少し前ならただ楽しんでいたところをとても現実的なものとしてとらえている自分がいることを発見する。

[][]ミレニアムマンボ

スー・チーというヒロイン役の女優さんはしなやかで美しかったし、ゆうばりの映画祭に舞台を移したり、ホウ・シャオウシェンの日本への思いは感じられたけれど、ストーリーとしては、彼女につきまとう独占欲の強い男の話が中心で、みているこっちと少しテンポがあいにくかった。

[][]殺人天使

all cinema

ニール・ジョーダンの初監督作とのこと

ざらざらした空気のスタートなどはよい。アイルランドの政情がバックにあり、最初、その旨の注意書きも出たりするのだが、そこがちゃんとわかってないとちょっとただただ血で血を洗っているような気配がしてしまうだろうな。

テロの報復のような話なのだけど、相手を追いつめる部分の説明でなく、主人公の心情に重きを置いてある感。

2018-01-15

[][][]博多っ子純情

1978年曽根中生監督。

嗚呼!!花の応援団*1で曽根監督の別のものもみたくなり、こちらも。楽しかったー。

光石研公募博多っ子三人組演じる中学生のかわいらしかこと!中学生だけに性にも興味を持っているけれどそれがもうほどよく、「色即ぜねれいしょん*2的風合い。テンポが良くて感心。

松本ちえ子という相手役の女の子も凛としていてでもキツくなくて魅力的。

春川ますみの母親も、昭和のドラマのお母さんっぽくてよい。きれいなお隣のお姉さんの部屋の毛糸モチーフ編みのベットカバー、ピアノの椅子のレースっぽいカバー、散髪屋のお姉さん伊佐山ひろ子が部屋でたてるコーヒーの背伸びした感じとか、時代の空気も楽しむ。

三人坊主の中でちょっと金持ちのお父さんが桂歌丸、血のつながらない義母が宮下順子・・こちらも感じが出ていたし面白い。

隣のお父さん役が竜虎。「嗚呼!!花の応援団」にも出ておられたがなかなかいい雰囲気。

とにかく、博多弁も楽しいし、よい世界。

博多っ子純情 [DVD]

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vhs版にて視聴。

[]男はつらいよ 純情編

この回は寅次郎の旅先は五島列島。赤ちゃん連れで実家に帰ろうとする宮本信子の実家の父が森繁久彌森繁氏、いつもよりずっと地味な役だが、抑えめでよい雰囲気。結局宮本信子森繁に諭されそこに落ち着くわけでなく、もう一度外でやり直すのだけど、最後五島父親と電話で話すシーンの、昭和の時代の長距離電話の雰囲気懐かしい。午後9時過ぎたら安くなるからやはり母が京都から実家長崎にかけていたなあ。カケホーダイの時代になって忘れていたが、意を決してするものという感じで、とる方も迅速にかわらねば、って雰囲気だった。

映画の中では佐藤蛾次郎さんが寅さんの噂話を近所の人たちとしている時の浪花節風の歌い方がなかなか上手。

寅次郎が旅先でみる、とらやの面々が「ふるさとの川江戸川」なるテレビに出てくるシーンおもしろい。

2018-01-14

[]国立文楽劇場 初春文楽公演

第1部 午前11時開演

花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)

 万才・鷺娘

平家女護島(へいけにょごのしま)

 鬼界が島の段

八代目竹本綱太夫 五十回忌追善

豊竹咲甫太夫改め 六代目竹本織太夫 襲名披露

口上


追善/襲名披露 狂言

摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)

 合邦住家の段


第2部 

南都二月堂

良弁杉由来(ろうべんすぎのゆらい)

 志賀の里の段/桜の宮物狂いの段/東大寺の段/二月堂の段


傾城恋飛脚(けいせいこいびきゃく)

 新口村の段

平家女護島」は、俊寛と一緒に流された成経という少将千鳥という鬼界ヶ島の女性と恋に落ち、赦免の船がやってきたとき、千鳥を連れて帰れるかどうかということが問題になる筋。以前故勘三郎さんの歌舞伎でみていたので、ストーリーが頭に入っており、もうはじめの、千鳥が出てきて俊寛が喜ぶ芝居の段階からその後のことを思い既にいたたまれない気分になる。でも大いにこっちは盛り上がる。古典はきっと、こういう、あらかじめ知っているからこそさらに楽しめるっていうの多分にあるだろうな。

勘三郎さんの舞台を初めてみたときは、古典で習った平家物語との差に驚いたが、あちらは悲劇仕立て、こちらは、俊寛が運命を自分で選んだもの、とはいうものの凡人ゆえの寂しさよ、という設定が入り込みやすい。

父が悪役として出てくる妹尾太郎兼康が、史実とえらい違う役回りにさせられているとかで憤慨していたのが面白かった。毎回これを観る度気の毒でならなくなるらしい。また調べよう・・

どうかすると、たとえば昔の冒険ものなんかで、足手まといになる女、っていうようなストーリがあるけれど、蓑助さんの千鳥は可憐でそんな感じにちっともならないのがとても良い。

「傾城恋飛脚」は近松門左衛門の「冥途の飛脚」と同じ題材ながら、かえてあって、近松版のクールさが目立つ。「平家女護島」も近松作だけど、近松作品の雰囲気、こうして同じ題材の他の作家のものとくらべると際立つな。「傾城恋飛脚」では、大坂からの追手が色々姿を変えて登場し、その探索シーンがちょっと導入部として笑いをとったり、入り込みやすくはしてある。

追善/襲名披露 狂言の摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ) 合邦住家の段は、切が咲太夫、後を襲名された新織太夫だったが、咲太夫はもちろんだけど、織太夫の落ち着いて堂々としていて聞きやすい様子、立派な襲名披露興行だったと思う。

今公演は満席も多いらしく、よい感じで落ち着いた掛け声が要所要所でかかり、とてもよい空気が流れていた。

2018-01-13

[][][][]白い指の戯れ

all cinema

1972年 村川透監督作品。脚本神代辰巳。主人公伊佐山ひろ子の最初の相手が口ずさんだり、中盤の泡だらけになってのバカ騒ぎの時のサイケな空気も漂う場面に流れる俗謡風の音楽に、時代や思想はどんどん西洋の影響を受けつつもなにか姿かたちや性は土俗的であるというような自嘲のような、むなしくもカラッとしているような空気が大いに流れ、神代監督の「青春の蹉跌」*1(1974)でショーケンが口ずさむ斎太郎節やあるいは、大島渚監督の「日本春歌考」(1967)的なものを感じたりもした。「日本〜」では問題提起しまじめくさっていた感じが、もっと自分を笑い飛ばすような雰囲気に変わっているような・・

とにかく中盤のその爆発的なシーンはなかなか愉快だ。

新宿紀伊国屋書店のところとか、渋谷などの風景も楽しめる。

撮影 姫田真佐久。そう思ってみているせいか、面白い角度からのショットなど多いように思った。

2018-01-12

[]TOKYO海月通信

恒例の年末年始のたのしみ 中野さんの「サンデー毎日」のコラムのまとめ。中野さんの薦めてくださる映画はほぼ間違いがないので、これを鑑賞のたよりにしている。(ちょうど本が出るころ、wowowでも放映するくらいのタイミングなので)

今回は年末に京都高島屋でもしていた「民藝の日本ー柳宗悦と『手仕事の日本』を旅する」の展覧会を中野さんも日本橋で9月に楽しまれたようでうれしかった。銀座の「たくみ」の話が載っていて、私も去年行ったとき、その接客、商品知識の確かさに、さすがだなあとよい気持ちになったのだけど、柳宗悦の仲間だった志賀直哉を崇拝していた小津安二郎も「たくみ」が好きで、度々訪れ、映画にも「たくみ」のものを使っているとのこと。

即売会にもたくみのものがあったが、普段店でみないものもあったらしい。私は「よつめ染布舎」というところのカレンダーに出会えてとても喜んでいる。

TOKYO海月通信

TOKYO海月通信