たむらまさきさん

sabaku_m2008-01-12

このブログには、既に何度も登場されていますが、今回の撮影は、たむらまさきさんです。
ご存知の方も多いとは思いますが、1939年、青森県生まれ。岩波映画を経て、小川紳介監督『日本解放戦線・三里塚(70)でシネマトグラファーとなりました。以後、三里塚・辺田部落』(73)、『ニッポン国古屋敷村』(82)、『1000年刻みの日時計』(87)など小川紳介監督による三里塚、山形でのドキュメンタリー作品の傑作のほとんどを撮影した他、黒木和雄監督『竜馬暗殺』(74)、柳町光男監督『さらば愛しき大地』(82)『火まつり』(85)『旅するパオジャンフー』(95)、相米慎二監督『ションベンライダー』(83)、高嶺剛監督『ウンタマギルー』(89)など数々の傑作を撮影しています。

96年、青山真治監督『Helpless』への参加をきっかけに、気鋭の映画監督たちと新しい作品の撮影、制作に携わっています。主な撮影作品としては、河瀬直美監督『萌の朱雀』(97)、諏訪敦彦監督『2/デュオ』(97)、黒沢清監督『蛇の道』(98)、『蜘蛛の瞳』(98)、青山真治監督『シェイディー・グローブ』(99)、『路地へ 中上健次の残したフィルム』(01)、『月の砂漠』(03)、『レイクサイド・マーダーケース』(04)、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』(05)、『サッド・ヴァケイション』(07)があります。
青山真治監督ユリイカ(01)では、2000年第53回カンヌ国際映画祭「国際批評家連盟賞」「エキュメニック賞」をW受賞。名キャメラマンとして世界中から注目を集めている方です。

多くの作品がDVDで発売されていますので、是非ご覧になって下さい。
たむらさんとの現場は、8mmであるか35mmであるかというサイズを越え、つねに「映画とは何か?」を問われ続けるような素晴らしい現場でした。


今月発売される雑誌「映画芸術」に、この映画に関するたむらさんのインタビューが掲載されますので、是非読んでみて下さい。

「菊池(音響)も僕も、もう一つの物語みたいなものをほとんど無意識に撮ってるんじゃないかな。それが本来の物語、もう一つの物語との影響のし合い方というかね」

それから、この映画の公開を記念して、たむらまさき・撮影論」と題した公開講座が開催されます!!


公開講座/詳細>


砂の影』上映記念公開講座

たむらまさき・撮影論

1/22(火)19:00〜 映画美学校第一試写室

上映作品(予定):田村正毅撮影作品『TANPEN〜空華〜kooghe』

青山真治監督作品『海流から遠く離れて』(撮影・田村正毅)

料金(税込)\2000、予約制、先着順:sunanokage@gmail.comにて受付


スチールは『TANPEN〜空華〜kooghe』です。出演は、『愛の予感』『殯の森』の渡辺真起子さん、永瀬正敏さん、青山真治監督です。