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 はじめに

2014/02/08(土)

珍説 お湯張り時(どき)


 お風呂を沸かすとき、ボタンを押すと

「お湯張りを、します。」

 というアナウンスが流れる。

 お湯張りという言葉が自分の普段使う語彙にはあまりないので、そのアナウンスを聞くと少し新鮮に感じる。ときどき、「おゆはり」という音から、『椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)』のことを思い出す。

 御湯張月(おゆはりづき)。意味が分かるようで全然分からない。

 椿説弓張月の主人公のことも思い出す。源為朝(みなもとのためとも)。子供に「為朝(ためとも)」と名付けたらホストみたいで嫌だが、悲劇の英雄だからか、私の好きな名である。

 今気付いたのだが、主人公の名、

 お湯をためとも

 とも言えますね。湯舟に。

 言えたから何なのか。でもなんとなく話がまとまってしまった。


 いろいろまとめていきたい。

2012/07/26(木)

ある人の文章の変化と


 今日はある人の闘病記のブログを見かけた。その人は以前、外国のある若者や特定のグループを手ひどく嘲笑する記事を書いていたので、少しやり合った。傲慢なようだけど、あのとき徹底的に言い負かしたりしなくてよかった。

 文体も内容もだいぶ変わっておられた。

 人生は負け戦だと思う(他方で大いなる祝福でもあるけれど)。お互い頑張りましょう。快復を祈ります。ほんとに。

2011/12/23(金)

藤井輝明さんのこと

 ふとしたきっかけで、藤井輝明さんのことを知り、ネットでなんとなく検索してあちこちのページを見た。結構な衝撃を受けた。衝撃の内容は後で書く。

 顔の右側に海綿状血管腫という病気を患っている方だ。顔に唾を吐きかけられたりもしたという。これまで心無い扱いを受けてきたお気持ち、お察しします、というだけでなく、逆境にも負けずとても優秀な人なんですね。顔の右側に目が奪われるが、よく見るうちに、柔和な表情に感銘を受ける。

http://www.hokenkagaku.com/ 左のアドレスに、藤井さんの大きな顔写真が載っている。

特集 このアザは、ぼくの大事な宝物で、藤井さんは以下のように述べている。

海綿状血管腫の患者さんは、全国に約2万人いますが、世間ではほとんど知られていません。まだマイノリティーとして認知されてもいない段階なのです。それは患者さん自身が家の中でふさぎ込んでいて、ほとんど外へ出ようとしないからです。

この病気だけでなく、障害を抱えている人は「外に出ると人から後ろ指をさされるんじゃないか」と不安でいっぱいだと思います。でも、人と出会って話をして自分のことを伝えていけば、それだけで世界が広がります。それは本当に楽しいことですし、もっと学びたい、もっと世界を広げたいという欲求が湧いてきます。時には理解されないこともあるでしょう。でも、自分をわかってくれる人は必ずいます。少しずつ結果を出していけば、自信にもつながります。そして、夢や希望を持てば自己肯定感が高くなります。「わたしの話を聞いてくれる人がいる」と感じる。それだけで自尊心は満たされ、「生きていてよかった」と思えるはずです。

お互いにふれ合い、感じ合い、理解し合える社会にしていく。そのためにも勇気を出して、外の世界へ踏み出してみてください。みなさんがその第一歩を実現できるように、わたしはこれからも社会に向けてメッセージを伝え続けていくつもりです。

 藤井輝明さんが著書やあちこちでご自分の顔写真を出しているのも、そうした方々を励ます意味があってかもしれない。少なくとも同病の方は励まされるだろうな。


 話は前後する。著書の一つ『この顔でよかった』には、

私は今、もし生まれ変わるのなら、また「血管腫のある藤井輝明」でいいな、と本気で思っています。

という下りがある。他の文からしても、本気でそう思っているのだろう。そのことに、発見のような疑問のような思いに打たれ、1時間ぐらいずっとこの著者のことを検索することとなった。

この顔でよかった

この顔でよかった

 就職を考え大学ではオール優をとったという。経歴からしても聡明な方だということはわかる。もちろん、元々生まれ持った能力だけでなく、苦しみの中でそういう優秀さを勝ち取っていったことはご本人の尊い努力の賜物でもあるだろう。

 ただ、そういう方がこのような病気を持ってこういう生き方になっていったというのは、一つの必然だったのかもしれないとも少し思う。あちこちに分かれ道があったけれど、振り返ってみれば「こうでしかありえなかった」という道。もちろん、これは私の想像でしかない。

 私は、生まれ変わってもまた今のような人生でいいと思えるだろうか。残念ながら、思えない。そのことで親にすまなく思うが、思えないのは仕方ない。現状については神と人とに感謝しているが、辛かった長い時期をもう一度繰り返したくはない。もう少しうまく乗り越えられるとも思えない。

 他方、藤井輝明さんは、生まれ変わってもまたこの自分でいいと本気で思っている、と言う。この違いは何だろうか。多分、今後も長く藤井輝明さんのことが心に残り続けるだろう。

2011/01/04(火)

プリンタが全く動かないときは、セキュリティソフトのファイアウォールを疑ってみる

 年賀状を印刷していて、困った。プリンタが動かない。

 カラーのインクが切れかけているせいかな、無線LANの調子が悪いのかな、パソコンのメモリが他のソフトで使われすぎなのかな、と色々試してみたが、うんともすんとも言わない。

 とりあえずネットでインクを注文したが、今印刷するのには間に合わない。

 このプリンタには「黒だけで印刷」というような機能もあるようだが、はがきサイズの印刷には使えないようだ。無意味。ああ無情。


 ……ふと気づいて、セキュリティソフトの設定を見てみた。「自動フィルタリングモード」から「対話型フィルタリングモード」に変更してみる。

 プリンタとの通信を許可しますか?というような確認が。OKよ。

 するとパソコンの画面に、何やら新しい表示が!!!プリンタのイエローのカートリッジが完全にインク切れだそうだ。それ自体は悲しむべき事だが、事態は進展している模様。オラ、何だかワクワクしてきたぞ。

 再度試してみると、無事印刷できた。やっほーい♪


 思い返せば、前のプリンタも同じミスで、結局プリンタごと換えたんだったな……。そして結局はファイアウォールの設定ミスだった。。決してインクが純正品ではないから、ということではなかったんだった。インクにプリンタ、計数万円の出費と後悔と教訓を残していったはずなのにまた同じミスをしそうになっていた。悲しい色やね、大阪の海は。

 しかし、ついさっきまで印刷できていたのに、なぜファイアウォールは通信を遮断したんだろう。ほのかに通信内容が違っていて、我がセキュリティソフト的には許されがたかったのかな。

 少しのことにも、先達はあらまほしき事なり。ということで、皆さまにもどうぞお気をつけあそばされたく恥をしのんでここに記します。ファイアウォールには、気をつけろ!

2011/01/02(日)

時間がテーマの作品とか


 年末年始は、期せずして時間がテーマとなっている作品に触れることが多かったように思う。

 一つめは漫画。『さくらんぼシンドローム 1―クピドの悪戯2』という作品。

 ディテールがどうというだけでなく、しばしば悔恨の残る過去とどう向き合うか、どう手放すのか、あるいは来るべき未来をどう迎えるのか、それぞれの登場人物の苦悩が描かれていて、予想以上によかった。男性誌に連載されていたせいもあるのか性描写は多いが、嫌な感じはない。よくわからないが、これぐらいの性生活の描写があるぐらいがかえってリアルなんだろうなという気もする。

 終わり方がややあっけないが、最後まで読み通してしまった。率直にいうと、漫画という枠を超えてすごくいい作品に出会ったと思う。心理描写も絵も、長いストーリーを通じて、稚拙な感じを受けるということが多分全くなかった。設定がやや非現実的だが、作品世界からは作り話という印象を受けない。作者である北崎拓という漫画家の他の作品をもっと読んでみたい。もっとも、「クピドの悪戯―虹玉」は先に読んでいた。

 表紙の絵は実際の漫画よりもやや下手に見える。


 その後読んでいたのは、全く上の作品とは脈絡なく、テッド・チャンという作家の小説が掲載された2冊。

 1冊めは、『ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選』。私はだいたい作家で選ぶので普段はあまりアンソロジーなどは読まないのだが、テッド・チャンの新作が!と知って急遽購入した。

 読んで思ったのだけど、テッド・チャンって意外と、というかストレートに甘い作風ですよね。「商人と錬金術師の門」の読後感は、中短編集『あなたの人生の物語』の表題作で受けた感触にやや近い(「あなたの人生の物語」特有の仕掛けにまつわるものは別として)。

 過去はもう取り返しがつかない、ということと、けれどもその過去の意味は?というところでわかりやすい結末を迎える。結末の投げ出し方もグレッグ・イーガンに似ているかもしれない。ただ、寓話的な面白さはチャンらしい。

 他の収録作品も、中短編ということもあってか、ワンアイディアでの勝負みたいな面もありつつ愛らしい話が多かった。また読み返すと思う。

 この書籍を読んでいて思ったのだけど、そういえば『夏の扉』も時間物のSFなんですよね。そういえば、という感じ。


 で、テッド・チャンの別の作品が載っているというので買ったのは、「S-Fマガジン 2011年 01月号」。

 既に品切れになってしまったようだが、古本に出てくるかもしれない。

 この「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」という中編は読み応えがあった。途中から別の展開もあったんだろうなとは思うし、その意味ではやや単調ではあったが、コミュニケーションと性との関係について少し考えさせられる契機になった。もっとも、考えるといってもこの作品からの触発は衒学的な範囲を越えない。そういう類の(だからこそ私が好きなタイプの)小説だった。