ストップ!!ひばりくん!

今日は長くなりそうです。


連休と言うことで軽く部屋の片づけをしました。そしたら、サンデーが
一冊出てきました。
普段は通勤途中の電車で読んでそのままアボーンするんで、家にあるっ
てことは、運良く座れたか漫画読むスペースの確保に失敗したかのどっ
ちかなんですよね。8/20以前の話ですけど(笑)
出てきたサンデーがたまたま西沢さん初登場の回でした。偶然とはいえ、
ちょっとびっくりしましたよ。


深層意識ではその時期に気になっていたんだと思うけど、そのころは読
み飛ばしはしてなかったけどまだ普通に読んでいたからなぁ。3巻の頃
がちょうど読み飛ばしていた時期の終わりかな?実際単行本読んで新鮮
だったし(笑)


六月とか七月に、話は知っているけどちゃんと読んだことがない童話系
の物語をなぜか読みたくなって、オズの魔法使いを買ったりしたのも、
今思うと新しい物語が生まれようとしていることにに気づいていたって
ことなのかもしれない。


で、ハヤテのごとく!を買った同じ日に入手した「ストップ!!ひばりくん!
を昨日もう一度読みました。

やっぱ面白いよ。あと絵のクオリティがいいよ。すげーなぁ。
サブタイトルに「恋の九十九里」ってのがあって、なんか見覚えがある
なと思ったら、ハヤテ2巻でナギちゃんが読んでいる漫画が「九十九里の恋」
でした。
ひばりくんが元ネタだとしたら、あんたいったいいくつなんだと畑さん
を小一時間問いつめたい。
九十九里ってのはマックスコーヒーと並んでチバラキエリアでネタにさ
れることが多い言葉なので、他にも原典が有るのかもしれないけど。


連休中ずっと引きこもっているのもいかがな物かと思ったので、近所の
ブックオフに行ったらひばりくんの文庫があったので思わず購入。さら
マカロニほうれん荘も発見したんでそれも購入。メタルカラーの時代
2冊と併せてプチ散財してきました。
ストップ!!ひばりくん! (Vol.1) (双葉文庫―名作シリーズ)
マカロニほうれん荘 (1) (秋田文庫)
メタルカラーの時代6 ロケットと深海艇の挑戦者〔小学館文庫〕: ☆文庫版 ☆メタルカラーの時代  6


ひばりくんとマカロニ読んでて微妙な違和感を感じました。なにかなぁ
と思ったら、パロディの元ネタを伏せ字にしてない。歌の歌詞もそのま
まだったり、未成年が酒飲む場面があったり。
大人の事情ってやつがはびこっているんでしょうか。あるいは当時だと
漫画は子供の物っていうことで大目に見ていたところがあったんだけど、
今は大人も読むことが前提になっているからってこと?


それにしても子供の頃読んで面白かった物は今読んでも面白いです。ひ
ばりくんもマカロニも思春期前に読んでいるはずなんだけど、意外と人
間って変わらないもんなんだな。
このあたりとか、高橋留美子が好きな人ってのはハヤテにもやっぱはま
るのかな?世代的にそもそもまだ読んでない人が多いと思うけど。


明日に回してもいいんだけど、連載物も今日書いちゃおうかな。今回は
短めだろうし明日は書けるかどうかわからんし・・・

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京極夏彦著 巷説百物語




小説のことを書くのは今回でひとまず最後となる。
今日紹介するのは前回に続き京極夏彦氏の作品「巷説百物語」である。

巷説百物語 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)

巷説百物語 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)



ぼくはこの作品を長い間無視していた。京極夏彦氏の作品は、京極堂
リーズとそれ以外という分け方をしていて、「それ以外」の作品は正直
あまり面白くないと感じていた。


ある時、本屋に行ってたまたま置いてあったので時間つぶしにはなるだ
ろうと思い新書版のこの本を購入した。
出だしは決して読みやすいとは思えなかった。途中で放棄しそうになっ
たが二話目の途中くらいから作品世界に引きずりこまれた。


この物語はテレビ時代劇「必殺」シリーズと流れは似ている。が、それ
とは決定的に違う部分がある。
必ずしも勧善懲悪の物語ではないのである。悪人にも悪人なりの論理が
あるというのともまた違う。乱暴にいうと、この物語で描かれる悪人は
「かわいそうな人」なのである。
その「かわいそうな人」を「こちらの世界」から「あちらの世界」に連
れて行くのが主人公、御行の又市(または小股くぐりの又市)の役割な
のである。


その物語を偶然とある仕掛けに同席することになった百介という人間の
視点から紡いでいく。その視点から見ると又市が起こす事象は「あちら
の世界」の物にしか見えないのであるが、実は「こちらの世界」で練り
上げられた「狂言芝居」であるという流れになっている。


物語論からすると、「あちらの世界」で起きたことを「こちらの世界」
で起きていることと誤認させることは一つのクリエーターの目標である
と思えるのだが、この話の中では逆のことが行われているのだ。


最後になるが、この作品では、今の世の中から見ると不合理としか思え
ない身分制度や差別の中で、それを受け入れて生きていく人を描いてい
るという一面もある。
現状を受け入れられない人も多いが、受け入れてその中で生きていく人
もいる。通常受け入れてしまう人はドラマにはならないが、この作品で
はそういう「その時代での」普通の人々を描こうとしているのではない
か。
そのことが私には非常に新鮮に感じた。

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