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2017-04-22

桜も散った古書

先週は、散歩展には行けず本部会館でやっていたフリーダム展をチラと覗いただけ。しかもフリーダム展を知らずにぐろりや会と勘違いしており、思わず帳場の人に封筒を渡してしまったのであるが、あれは困っただろうな。

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関山和夫仏教と民間芸能」(白水叢書)カバ300円

佐藤弘夫神国日本」(ちくま新書)カバ200円

岡倉覚三「日本の目覚め」(岩波文庫)カバ100円

林富士馬編「伊東静雄詩集」(旺文社文庫)カバ献呈署名200円

三島由紀夫ラディゲの死」(新潮文庫)カバ帯改版初版200円

永井聖剛「自然主義レトリック」(双文社)カバ帯2700円

西田毅編「近代日本のアポリア」(晃洋書房)カバ300円

金曜と土曜とフリーダム展では文庫本を買い、田村書店では花袋の研究書を買い、そして帰りに古書モールに立ち寄ってまた文庫を。そして合間に東京堂に立ち寄り新刊書である橋本陽介「物語論」(講談社選書メチエ)を購入したのであった。

物語論 基礎と応用 (講談社選書メチエ)

物語論 基礎と応用 (講談社選書メチエ)

お次は、ネットオークション落札品が届く。

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大阪放送劇団関西実験劇場第4回公演プログラム700円

劇団青俳公演「快速船」プログラム半券付250円

大阪円形劇場・月光会公演プログラム350円

まずは演劇プログラム大阪放送劇団のやつは三島由紀夫の「燈台」上演が含まれている。かなり初期の大阪のもので珍しい。こういうものがポンと出るのが面白いが、三島由紀夫と書いていなければ表紙写真見ただけでは三島のだと気がつく人はいないだろうなあ。「快速船」は御存知安部公房戯曲で、これは初演のもの。大阪円形劇場・月光会は、大阪の劇団で、これは第13回公演として東京で堂本正樹作「甲賀三郎」と、木下順二の「夕鶴」を武智鉄二が脚色したものを上演した時のもの。1950年代の詩劇運動の流れの一環として、この辺の資料は興味を持って探索している。

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谷崎潤一郎「倚松庵随筆」(創元社)昭和7年4月15日初版凾付500円

横光利一「機械」(創元社)昭和10年3月15日初版カバ1460円

これらもネットオークション落札品。「倚松庵随筆」は凾欠しか持っていなかったのでようやく。そして横光の「機械」は後版だが、この後版こそ欲しかった。重版はカバーのロゴデザインが変わるのだが、それはまあよいとして、創元社の廉価版シリーズについてはそのうちキチンと書いて発表したい。

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これは「倚松庵随筆」。凾の木版刷り、本体表紙のエンボス的な加工、見返しの松葉の木版刷り、本文子持ち罫に欄外に注記というレイアウトなどなど。最近、和物装幀とでもいうべき装幀古書が軒並み人気凋落木版画の入ってないものは安くなっているが、この本などは細部に凝りに懲りまくっている。当時新興出版社であった創元社が谷崎の本を出したいと、まず出したのがこの本で、これで及第した創元社は後に「春琴抄」を出版することとなる。

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ところで、現在、東京古書会館2階で開催中の「寺山修司中城ふみ子中井英夫〜現代短歌の起点」展にも立ち寄ってきた。4月18日〜5月1日まで。基本的にこの三者の肉筆資料ほかの展示だが、「短歌」編集長であった中井がメインといってもよいのだろうか。一緒に「虚無への供物」出版記念会時の芳名帳も展示してあったが、三島由紀夫塚本邦雄の名前が無く、当時記名しなかったのかなどと思ったことであった。寺山修司ネフローゼで入院中に中井英夫へ送った手紙の「兄貴」という呼びかけなど、ここら辺も興味深い。

そういえば、木曜日深夜に帰宅してみると扶桑書房目録が届いていた。今回はこれはというブツが正にお安くゾロゾロ出ていたが、すべて手遅れであった。

2017-04-09

まど展

金曜日、まど展初日。いつもならば朝イチに列ぶのであるが、夜に予定があったりして殆ど寝ずに寝不足な感じでいくと体力的にもきつそうだということで、朝イチは諦めゆっくり寝て、午後2時過ぎに会場へ行ってみた。

それでもやっぱり窓展は面白い。あきつ書店というよりも、いま窓展で面白いのは(あきまでワタクシの収集範囲でのことだが)、かわほり堂、みはる書店、けやき書店、魚山堂書店がそれぞれ伯仲するような感じである。とりわけかわほり堂は、今回の棚の半分は目録掲載品などそれなりのものを列べていたが、あと半分というのが、コンディションがあまりよろしくないようなものがザッと列べてあって、これがまあ掘り出し天国的に面白いし安い棚、ワタクシが行った時は既にスカスカの箇所もあって、相当売れたのかとも思われた。で、今回はそんなかわほり堂の棚で買ったものがメイン。

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鈴木三重吉「櫛」(三重吉全作集10)大正5年3月20日凾欠毛筆署名入300円

室生犀星「蒼白き巣窟」(新潮社)大正10年1月25日3版凾欠800円

谷崎潤一郎「私」(全国書房)昭和22年5月25日凾500円

高橋俊夫「永井荷風四畳半襖の下張」惣ざらえ」(大空社)凾500円

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「国民之友」第1集(明治20年11月)

催眠術明治37年4月第3号300円

「大衆文学研究」昭和42年1月400円

岡本綺堂「三浦老人昔話」(春陽堂日本小説文庫)昭和7年5月15日初版100円

今回は、なんといっても「青白き巣窟」重版凾欠を安く入手できたのが嬉しい。冬樹社から出ている伏せ字埋め版で存在を知って当時のものが欲しかったのである。しかし伏せ字になっていることもあり、初版のみかと思ったが3版も出ていたのだな。雑誌「催眠術」はなにやらあやしげだが、大学館が発行所であるならまあ不思議では無いか。「大衆文学研究」は「挿絵史の問題点」特集。

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先日おこなわれた「黛敏郎メモリアルコンサート」@豊洲文化センターに行って来た。というのは、三島が作詞で黛が作曲した「理髪師の衒学的欲望フットボールの食慾の相関関係世界初演があるからである。初出誌面には楽譜も掲載されているのだが、これがちょっと特殊な当時のもので、具体的はどういう音楽になっているかなど、「再現的演奏」でよくわかった。演奏といってもシンセ1台?のようなBGMのような音楽であった。

2017-03-28

名古屋で古書を買う

土曜の深夜に高速バスで出発し、名古屋に行って来た。25日の日曜日に当地で開催された「谷崎潤一郎研究会」が今回を最後に終わるというので、普段は関東以外は腰が重いのだが今回はと参加したのである。でまあ日曜日にそれは終わって、日曜深夜の高速バスとんぼ返りも出来たのだが、せっかく名古屋まで足を伸ばしたのだしということもあって、帰りは月曜夕方の便にして月曜昼間は古書店をまわることにしたのであった。名古屋は小学校低学年くらいの時に家族旅行で名古屋城に行ったくらいで、まあ初めてといってしまってもいい。

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知人の名古屋出身の人に、名古屋はそこかしこに変なメニューの喫茶店があるわけではないことや、皆が皆みゃーみゃー言ってるわけではないと聞いていたが、普通に大都会である。名古屋と言えばCBC古本屋くらいに思っていたのだが、他の名古屋の方に聞いてみるとイマジンスペース真理がなくなってしまい面白くなくなった由。それでも大学堂もあるしということで、月曜日、まずは鶴舞駅を降りて山星書店、大学堂書店に行く。

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大学堂、むかし日本の古本屋経由で何度か古書を買ったことがあるくらいであるが、店内も広いし値付けも全体的に安めで良かった。思わず4冊購入。それが下記。

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土方巽「病める舞姫」(白水社)初版凾1000円

東雅夫編「芥川龍之介妖怪文学館」(学研M文庫)カバ帯400円

大塚英介「右翼青年は何を考えるか」(エール出版社)初カバ400円

前田哲男自衛隊の歴史」(ちくま学芸文庫)カバ250円

「病める舞姫」は白水uブックス版を所持しているが、元版と中身が異なると聞いていたので元版も持っておきたかった。吉岡実のこの装幀造本もいい。

山星書店、大学堂書店のあとは、そのまま道をまっすぐ上前津まで、飯島書店、つたや書店は閉まっていたが、海星堂書店、三松堂などをまわる。

朝、JR名古屋駅ホームの立ち食いできしめんを食べてきたが、快晴だのに風が強くて寒いうえに買った本で荷物も重く、腹も減ったのでこれで名古屋古本屋めぐりはお開き。スガキヤラーメン食べて、帰途に就いたのであった。

写真に一緒に写っている

宇野浩二「文芸夜話」(金星堂)大正11年6月15日初版凾欠500円

は、ネットオークション落札したもの。今日届いた。

2017-03-24

4月目前の趣味展

趣味展である。

注文品は一点、荒木経惟撮影の鈴木いずみ写真集「私小説」(白夜書房)1500円というものだが、無論ハズレ、はなから期待はしていなかった。まあそれはよいとしても、今日は日中暖かくなるというので、マフラーせずにきたのだが、風があって寒い。今日は電車一本乗り過ごして古書会館到着は9時50分過ぎくらい。既に階下の入口から行列だったが、最後尾はちょうど会館入口のところ。これは最後尾グループかと思っていたが、その後にまだまだ行列は続き5分前くらいまでその後20名くらいは列んでいたようであった。

で、10時開場。

もちろん扶桑棚に直行。といっても最前列はもうギュウギュウで、うしろから見るほかない。それでも、例えば漱石「明暗」再版凾付5千円だとか、藤村「家」上巻初版下巻再版揃1500円とかいくつか抱えるが手放す。あれやこれや抱えても、金銭的に限界がある。今日はどうも雑誌もよかったらしいが、これは参考資料用にとひとつ抱えた。結局、お昼に丸香うどんに昼食に行って喫茶店で一服してから再度リバースチェックして、再度抱えた本を厳選してお会計。

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「しがらみ草紙」1〜10号揃1000円

森鴎外「美奈和集」(春陽堂明治25年7月2日初版スレ4000円

「しがらみ草紙」は創刊号あるし参考資料用に。鴎外のは扶桑棚ではなく違う書店の棚から見つけたものだが、普段なら買わないけれどもこれはいってしまった。

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というのは、奥付は初版なのだが、外装(背)及び扉には再版と印刷されているのである。つまり初版だのに再版装幀。おそらく売れ残りを再版装幀にしなおして再出荷したのであろう。背の文字は消されているが、扉にはしっかりと第貳版とある。

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小山内薫「夢見草」(本郷書院)明治39年11月7日初版見返し傷1000円

谷崎潤一郎刺青」(籾山書店)明治45年2月18日3版凾欠3500円

「夢見草」千円は嬉しい。「刺青」は2版が欲しかった。

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柳原白蓮「踏絵」(竹柏会出版部)大正4年3月5日初版総革装特製本痛400円

柳原白蓮「白蓮自選歌集」(大鐙閣)大正10年8月20日初版凾付800円

水上滝太郎「第二貝殻追放」(東光閣)大正12年7月16日再版凾付300円

白蓮、自選歌集は一寸前に凾欠を入手したが、これは凾付。差し替えだな。そして「踏絵」の特製。総革装で小口三方黒染。表紙は雁垂のようになっている。ただしかなり痛んでいるのが難だが、この価格では仕方あるまい。特製は何部あるのかなど不明。かなり珍しいとは思う。

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編輯研究会編「編輯著述便覧」(厚生閣)昭和8年8月22日外装欠300円

「出版人の遺文 新潮社佐藤義亮」(栗田書店)昭和44年2月11日再版凾200円

清水英夫他「出版業界」(教育社新書)カバ200円

こちらはちょいとお勉強用に買ったもの。このなかでは新書が、昭和初期における出版業界、印刷からインク校正などについて書いてあって重宝しそうである。編集者向けのマニュアル本といっていい。

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三島由紀夫「黒蜥蜴」(牧羊社)昭和44年7月20日再版凾帯付300円

「だぶだぼ」10号、250円

後者は全く知らない雑誌で、昭和50年3月20日発行。購入の決め手になったのは、寺山修司NHKの番組制作中に、寺山の弟子が開催したイベントがNHK料金不払い運動?で、NHKから寺山にもう番組製作するなと通達があってこれに激怒したという事件を巡っての会話だのインタビューなどが収録されている。

またまた浪費してしまった。よりにもよってこの金欠の季節。