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2017-01-20

小雪も舞った趣味展

新年初の古書展。それが趣味展である。いや、古書展自体は新年になってとうに始まっているが、なんやかんやで行けなかった。それに新年第一弾の扶桑目録もあったが、結局売り切れで欲しいものは買えず。でまあ久々の古書展、久々の趣味展ということもあったのだが、何しろ寒い。いきがけ、サラサラっという漢字だが雪間で降っていた。いつものように、会場10分前くらいに行くと、階下への階段途中くらいまで列んでいる。そして10時開場。

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田口掬汀「第一人」(春陽堂明治44年10月15日裸2000円

「文章世界」明治39年11月400円

中央公論明治42年7月300円

今日はなぜだか田口掬汀が目立ったような気がする。「女夫波」前後とかその合本番とか「新生涯」とかあったけれども、結局棚に戻す。戻すと言えば、紅葉の「三人妻」初版前後編揃2000円というのも逡巡したが戻してしまった。鴎外は人気ないのか、「かげくさ」初版痛本2500円とか、「一幕物」「新一幕物」などずっと売れ残っていた。

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興津要「転換期の文学」(早稲田大学出版部)凾300円

児玉数夫「活動狂時代」(三一新書)カバ500円

紅野敏郎文芸誌譚」(雄松堂)凾1500円

雑誌「国文学」各250円×5

児玉数夫日活の人で、ちょっと面白そうだったため。紅野敏郎の本は安かった。このくらいならば買える。あとは叢書のやつが欲しいところ。

お昼に抜けて、古書会館へ戻るさ、サラサラという感じで雪が降ってきた。すぐにやんでしまったけれども、しかしまあ寒い。そういえば、会計の時に帳場のおばさんに「アラ、こないだ見たわよ」と言われてしまった。面が割れるというのはこういうことである。

実は今日は、徹夜で今日〆切の原稿を書いていたのであるが、7割方出来たということで抜けてそのまま趣味展へ行ったのであった。ということで、14時過ぎにはそのまままっすぐ帰途。いざという時のためにMacBook Airを持参していたのであるが、お陰で帰りの荷物が重くて仕方がなかった。

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みそかから年明けにかけてネットオークションやら目録やら版元やらから買った本。

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井村宏次「新・霊術家の饗宴」(心交社)カバ署名

井村宏次「霊術家の黄金時代」(ビイング・ネット・プレス)カバ帯、2冊揃4980円

ゴンブリッチ「イメージと目」(玉川大学出版部)カバ5000円

梶尾文武「否定の文体」(鼎書房)カバ帯

井村宏次オカルト本は、年末にオークションで。「霊術家の饗宴」は持っていたのだが、増補版の「新」が欲しかったのである。2冊併せてこの価格ならまあ。それから、ゴンブリッチ東武古書の市の目録注文品。会場には行っていない。これも相場は1万円くらいで、安くと思っていた。

2016-12-24

ぐろりや会間に合わず

昨日はぐったりしてたので、今日は忘年会で神保町にも出ることだし、年内最後の古書展であるぐろりや会を覗いていこうと思っていた。が、どうにも睡眠バランスが悪く、結局神保町に着いたのは17時半。年内最後の古書展には間に合わなかった。で、ちらとだけ田村書店の外ワゴンを見てみたら、シャルチエの本がカバー欠で100円だったのでそれのみ購入。それから、古書仲間らとの忘年会のために、扶桑書房の事務所に向かうのであった。

帰宅してみると、マケプレ注文していた古書が届いていた。

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シャルチエ「読書文化史」(新曜社)初カバ欠100円

高橋康雄「物語・萬朝報」(日本経済新聞社)カバ帯317円

鹿野政直「日本近代化の思想」(講談社学術文庫)カバ1円

高橋康雄の本は、同じく初期新聞を扱った「メディアの曙」も面白く読んだ。文庫化してよいものだと思うのだが。

しかしまあ、今年もようよう年末で、クリスマスが過ぎると師走も大詰め、押し迫って来たという感じがしてくる。年末独特の、あの慌ただしくも押し迫った感じである。こたつで、みかんで、紅白でという流れの中にようやく一年が終わったなという感じがすると、何かのエッセイで吉行淳之介が書いていたように記憶するが、もうこたつは使っていないし、紅白もまあ国民的番組の座を降りただろう。ここ数年、年末も年明けもあの独特の感じというものを実感しなくなってしまったが、これは時代が変わったということなのか、単にワタクシが馬齢を重ねた故なのか。

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同じく帰宅して届いていたものに、拙稿を寄せた論文集的書物があった。

五味渕典嗣・日高佳紀編「谷崎潤一郎読本」翰林書房

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拙稿「谷崎と装幀」を収録しています。ここではエッセンス的なことしか述べていませんが、創元社と谷崎についてのちゃんとした論文を準備中です。アマゾンに登録していないようなので、登録されたらまたリンクを張ります。

2016-12-23

師走の古書

師走である。昨日22日は日生劇場宮本亜門演出プリシラ」を観に行ったのだが、異様に生暖かい風が吹きまくり、寒いというよりは暑い。ポツポツ雨も降っていたものだから、12月であるのにもかかわらず、4〜5月の台風前の気候を想起させ、ここのところの転句や寒さを考えると、なんとも異様な雰囲気であった。

で、日月とやった新宿展やらネットでの古書の買い物やら献本やらを紹介。

まずは新宿展。日曜日に行けず月曜日忘年会前の閉場間際に滑り込んでザッとだけ見た。

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中岡哲郎「日本近代技術の形成」(朝日選書)カバ500円

小宮豊隆夏目漱石」(岩波文庫)上中下カバ揃400円

高橋秀晴「出版の魂」(牧野出版)初カバ帯600円

福田定良「気質〈かたぎ〉の話」(創文社)初カバ欠100円

山本容郎「ここだけの話」(潮文庫)初カバ100円

新宿展では「日本近代技術の形成」を購入。そういえば、エレキギターが会場のGケースに入っていたが、そりゃ売れないだろう。会場を出た後に田村書店の外ワゴンから小宮の漱石評伝。一応持っておこうかと。

それ以下のものは、地元のよく覗く古本屋で購入。「出版の魂」は新潮社(新声社)創業者である佐藤義亮の評伝で、「秋田魁新報」で連載されていたものの由、全く知らなかった。気質のは、「叢書・身体の思想」の一冊。このシリーズはなかなか面白くて、型とか道とか数冊買っている。「ここだけの話」は三島由紀夫エピソードがチラッと出てくるので。

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「文芸倶楽部」明治41年2月2200円

木版口絵は梶田半古。普段ならこんなものを落札はしなかったと思うのだが、生田葵山の「都会」掲載号であったので思わずネットオークションで落札してしまった。「都会」によって発売禁止になり、しかもこの発禁をきっかけにして当局の取り締まりが厳しくなっていった過程については、既に研究もあるので今更な話だが、これだけのために2千円は高かったか。

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献呈して頂いた三島論、お送り頂きましてありがとうございました。

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高橋睦郎在りし、在らまほしかりし三島由紀夫」(平凡社

「在りし、在らまほしかりし三島由紀夫」は作家論から回想までを含む著者の三島論集大成で、待望の一冊。この本を編集し解説を書いているのが井上隆史氏で、氏の解説文もこれまた瞠目の一文。白のカバーにタイトルの銀箔が映えます。

2016-12-04

角砂糖と棒

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今日は神保町に出て扶桑事務所に立ち寄った後、地下鉄恵比寿に向かった。

恵比寿にあるLIBRAIRIE6にて催される山尾悠子歌集「角砂糖の日」新装版出版記念・挿画「合田佐和子/まりの・るうにい/山下陽子」展のオープニング・パーティーに参加するためである。お誘い頂いた某氏に感謝。19時少し前に伺ったが、歌人や幻想系の評論家やら作家やら、大盛況でごった返していた。2時間近く続いただろうか、お開きとなり散開。歌集は、純白の貼凾入りで大変シックな装幀。その場で購入。著者をはじめ、パーティーに来場されていたまりの・るうにい、山下陽子の両氏にもそれぞれサインをいれていただいた。これで完本。

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帰宅後、先日ネットオークションで落札した本が届いていた。

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新声社同人「三十棒」(新声社)明治34年5月14日3版表紙少破2160円

これ、前々から欲しかった本。初版なら見るのだが、初版だと高いので重版を安く欲しかったのである。まあ許容範囲の価格で入手出来た(窓展前の落札だが、今現在はこの値段でもキツイ)。しかし実際手にして見ると、初版より紙質が悪いというか、初版は柄のある薄紙が扉の前に入っていたような気がする。しかしこれは何より中身が読みたかったので、安ければいい。しかし「三十棒」って何のことだろう。著者は、同人となっているが、いまザッとネット検索してみると新声社の佐藤儀助と高須梅渓の共著の由。改めて本書巻末の広告頁のそれを見てみると、「橘香と梅渓の著」との「万朝報」の記事が引用してあった。この本とか「文壇風聞記」なんかを講談社文芸文庫に入れて欲しいものだが、まあ無理だろうなあ。

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昨日のエントリーに、掘り出した三島由紀夫旧蔵印ありの雑誌について書いたが、作家旧蔵の印がある雑誌ということであれば、安部公房のものも持っている。

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これは、確か数年前か閉店間際に駆け込んだ趣味展の会場で掘り出したものだったと思う。300円だったか。ひょいと見て、あれ、これ安部公房の印ではないかと買ったもの。安部公房の印は実は見たことがあって知っていたのである。