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2017-12-30

しわすとサド

今年もあとわずか数日となった。いつものように正月の酒を買いにでかけ、今年はビックカメラ獺祭を買ってきた。先週の古書展には行かれず、結局今年の古書納めはもう明日くらいには届くであろう某資料くらいだろうか。ここにもあれこれと記してきたが、とりわけ師走に入ってから、雑事に忙殺されてアップしようとしながらそのままになっていたものもある。ということで、幾つか漏れたものなどをまとめて書こうという次第。また、先日行った芝居についても記す。

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大江健三郎「夜よゆるやかに歩め」(中央公論社昭和34年9月20日初版カバ3000円

大蔵貢「わが芸と金と恋」(東京書房)昭和34年11月2日4版カバ800円

大江のはネットオークション大蔵貢のは地元の古書店にて購入。「夜よゆるやかに歩め」は前に講談社ロマンブックス版を五反田古書展だったかで300円くらいで買って既読であった。初出と元版単行本とロマンブックス版とでしか読めず、確か著作集などには一切未収録だったと思う。今度出る全集にも入らないのではないか。身内のことを書いているからか、そりゃそうだろうと思われるも、研究者論文なんかは見たことがない。帯が付いて綺麗だと以前は1万円以上したものだが、まあ状態がよいとはいえ今大江に3千円というのはちょっと高かったという気もする。

それから大蔵貢。御存知、新東宝社長。この本自体はもう15年近く前にカバ欠本を西部古書展だったかで500円くらいで見つけて買って、以来、適価でカバ付が欲しかったものだが、今ようやくというところ。

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ミーケ・バル「ナラトロジー」(トロント大出版局)3版PB1325円

伊藤重夫「踊るミシン(青版)」(アイスクリームガーデン)カバ帯限定470部定価

バルのは今更ナラトロジーでもないだろというのもあるのだが、ちょいとお勉強用にマケプレで購入。「踊るミシン」というのは漫画。80年代のもので、たまたま下北沢古書ビビビに行くと積んであり、なんとなくいかにも80年代らしい感じが気に入って購入。定価は1700円くらい。人気のプレミア絶版漫画で、限定復刊したようだ。

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高安月郊「月郊脚本集」(私刊)大正5年10月1日背傷300円

地元の古本屋にて購入。高安月郊というと、歌舞伎脚本とか明治美文の詩とかのイメージで今まで敬遠していた。背は羽二重で平と見返しは木版、中にも木版口絵や挿画的なものが4〜5枚入っており、「特製八十部の内第三十号」と番号手書きで入っている。これが300円ならと買ってみた次第。しかし何故私家版なのだろう。「月郊文集」「月郊詩集」「月郊脚本集第二」とこれらすべて私家版で出ているようだ。ということは特製といってもそもそも特製しかないのかと思いきや、秋頃の南部古書会館での古書展で特製ではない「月郊脚本集」を見た。何が違うのかといえば、背がクロスか羽二重かの違いらしく、木版口絵などは一緒であった。まあ買った本には「桜時雨」が入っているので、これくらいは目を通しておきたいなと思う。

戯曲といえば、これはまあどちらかといえばレーゼドラマだろうが、歌人戯曲集も買った。こちらはネットオークションである。

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柳原白蓮戯曲 指鬘外道」(大鐙閣)大正9年3月25日初版凾2100円

どうにもワタクシには、詩人劇作家の小説とか歌人戯曲とか、別ジャンルの作家の作品に興味があるところがあって、小山内薫の小説とか高橋新吉の小説なんか興味があるのであるが、歌人戯曲といえば吉井勇くらいしか知らなかった。背革装で口絵には多色刷の夢二(コロタイプか)が入っているなかなか立派な本。指鬘外道とはシャカの弟子のアングリマーラのことだという。指鬘外道エピソードを白蓮その人のあれこれに結びつけたくなるけれども、この時分、逍遙の「役の行者」も確か仏陀系の話。一方で「受難者」みたいのが流行れば一方でこういうのが出るのは当然だろうけれども、大正期文芸における仏陀モチーフというのは追いかける価値があるだろうなあ。

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ワイルド/日夏耿之介訳「スフィンクス」(奢灞都館)限定550部凾10000円

バタイユ生田耕作訳「初稿眼球譚」(奢灞都館)初版凾5000円

これはまたなかなかのお値段のものだが、集めている(いた)奢灞都館の本でも持っておらず欲しかったところをようやく入手。「眼球譚」は再版凾付を書誌ひぐらしでこの3倍の価格で買ってそれでもホクホクしていたなあ。当時初版は3万円していた。90年代末の話。この「眼球譚」の装幀が好きで、装幀というものに改めて開眼させられた本でもある。「スフィンクス」も前は相場3〜5万円くらいしてとても手が出なかったもの。いま澁澤とか生田とかのこういった本が下落続きでやっと買えるというわけである。「スフィンクス」は確かこの総革装が3部だかあった筈。凾の背に前の持ち主がタイトルを自作して貼付していたので(元々背は無地)、前に京都の版元にうかがった時にいただいた凾に合わせた(こういう日がいつか来るだろうと返品分交換用の凾だけ余っていたのを頂いたのである。ようやく17年も経て実際に用いることになった)。

さて、10月くらいから今月までで買っていたもので漏れたのはこんなものだろうか。他にも幾つかあるが、それは今度書くエッセイやら論文やらのネタなので省く。

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ところで、先日吉祥寺にある吉祥寺シアターという劇場へ初めて足を運んだ。鈴木忠志のSCOTで「サド侯爵夫人」をやるというからである。前にもやっていて、今度で2回目か3回目かであるが、2幕だけの上演。「北国の春」というおそらく演歌を基にした鈴木忠志台本のものと併演で、当日券狙いで行くとギリギリ残っており、無事観劇できた。

鈴木忠志の世界」(「北国の春」「サド侯爵夫人」2幕)

2017年12月15〜24日@吉祥寺シアター演出鈴木忠志

まずは「北国の春」を上演し、その後90分くらい休憩。その間に吉祥寺の町に出て夕食を摂り、お茶してから「サド侯爵夫人」という流れ。2幕だけの上演ってどういうことだ、と思っていたが、そりゃそうだろうと観た後に納得。鈴木メソッドによる俳優の、なんというか、濃密な演技で、あの調子で3幕やったら5時間くらいかかるのではないかという感じ。作中一番盛り上がる2幕でも十分楽しめた。幕開き、ものすごい形相で客席を睥睨するルネと上手にアンヌ。そこにド演歌美空ひばりか?)が大音響で響き渡りモントルイユ登場。一種独特で言葉の隅々まで力の入りきったようなゆったりとした台詞回し、またもや昭和歌謡?で野村サッチーのような作りのサンフォン登場。アンヌ連れて退場する時に、どこでも自在の羽をお持ちなのね的台詞がなかったので、おそらくテキストレジーしているのであろう。あのドギツイ演技術と演歌という演出でも、テキストがぜんぜん負けていない。戯曲の強度ってこういうことかしらと思ったことである。23日夜所見。

2017-12-09

フリーダム展のあと雨

先週、サロン劇場の「冬に想う〜O.ワイルドと三島由紀夫の小品から」@和敬塾内旧細川邸サロンに行ったあと、神保町に出て用事を済ませた後に閉店間際の古書店を流して、田村書店の外のワゴンで1冊古書を買い、そのまま東京堂へ立ち寄って、新刊を2冊購入。

そして今日、本部古書会館でのフリーダム展に赴く。いままでビデオやCD、書画骨董などは古書展の棚で並べている店もあったが、今日は革靴をズラリと並べているところがあった。以前、震災直後に防災セットを並べている棚には遭遇したことがあったけれど、革靴ズラリは初めてである。閉店した靴屋の在庫でも引き取ったのだろうが、さすがフリーダム展だけはある。

結局ザーッと回って、文庫本2冊に内容見本2冊を買ったのみ。古書会館を出ると、雨が降ってきており、小雨の中、すずらん通りのダイソーへビニル傘を買いに走るのであった。

まずは定価購入した新刊書から。

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山本貴光文学問題(F+f)+」(幻戯書房

ノエル・キャロル「批評について」(勁草書房

西法太郎「死の貌」(論創社

この3冊で約1万円である。「文学問題」は御存知漱石文学論を丁寧に読み解いて解説していくもので、今までちょっと敬遠してきた漱石文学論にこれで…と思って購入。キャロルのは、サブタイトルを「芸術批評の哲学」と題し、これも刊行予告を見て興味津々であったもの。西氏のは「表現者」などに一部掲載されたものだが、前々から出ると話はうかがっていて、このたびようやく一本となったもの。とりわけ分部順治の三島彫像について徹底的に取材された論などが興味深い。

しかし、そういえば今年の11月は三島関連書籍の刊行が上記の本以外ほとんどなかったような印象。ヘンリー・ミラーの三島論がちゃんとした翻訳書で今度出るのと、来年1月には井上隆史さんが新しい三島論を上梓するくらいだろうか。ジョン・ネイスンの日本体験記も興味深いのだが。

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リチャード・セネット「公共性の喪失」(晶文社)カバ印1700円

「現代日本文学大系」(筑摩書房)内容見本100円

「日本の文学」(中央公論社)内容見本100円

林達夫「歴史の暮方」(中公文庫)200円

永江朗「不良のための読書術」(ちくま文庫)100円

セネットは田村書店の外ワゴンで購入したもの。某大学個人研究購入の印があり、廃棄印は無いのだが…。「日本の文学」内容見本は、吉永小百合が表紙だったと思うのだが……中には第26回配本の投げ込みがあったので、もしかしたら内容見本といっても何度も改訂していたのかもしれない。

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最近気になっている本。

ニッポン放浪記――ジョン・ネイスン回想録

ニッポン放浪記――ジョン・ネイスン回想録

写真の理論

写真の理論

詩人小説精華集:ポエティック・ノベルズ

詩人小説精華集:ポエティック・ノベルズ

1968[1]文化 (筑摩選書)

1968[1]文化 (筑摩選書)

文字と楽園〜精興社書体であじわう現代文学

文字と楽園〜精興社書体であじわう現代文学

模範像なしに

模範像なしに

儒教が支えた明治維新 (犀の教室 Liberal Arts Lab)

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集団就職《高度経済成長を支えた金の卵たち》

集団就職《高度経済成長を支えた金の卵たち》

芸術表層論

芸術表層論

江戸庶民の読書と学び

江戸庶民の読書と学び

2017-12-01

窓展から高円寺

本日は窓展初日。寝不足状態で神保町へ向かう。開場5分前に到着。一服してから向かうと既に開場している。まずはあきつ書店の棚へ。漱石の元版重版凾欠なんかがポロポロある。ああこれは前にも見たなという本も、値下げされていたりしてなかなか目が離せない。しかしまあ窓展は、みはる書房やけやき書店、かわほり堂、魚山堂などもあって他にも見るべき棚はある。ただ、カゴがないのが玉に瑕で、本を何冊も抱えて移動するのがことのほか面倒でもある。けやき書店は傷がある芥川の元版本なんかが安くゴロゴロしてい、かわほり堂も300円均一的な感じのところもあった。ふと見ると、講談社文芸文庫版の「日本文壇史」24冊揃(目次索引欠)が3000円で縛ってあった。背中が褪色し紐の縛り痕もついてしまっているが、これはいいと抱えるも、重くて、結局そのまま帳場に預けて離脱。

今日は西部古書展の初日でもあるので、ちょっと魔が差して行ってみるかと向かう。朝は昨日に続いて霧雨的な天気であったが、結局やんで、雲の向こうには青空がチラチラ見える。といっても、12月に入ったからか、空気は澄んで冷たい。高円寺も実はかなり久々である。目録を見た感じではちょっと期待していたのだけれども、なんと欲しいものは1冊もなかった。14時過ぎ、高円寺ぎょうざの満洲で遅めの昼食。クタクタでミスドで一服していたらうつらうつらしてしまった。17時前くらいに古書会館に戻って、再度ザーッと見てからお会計。購入したものは以下。結局かなりの散財になってしまった。

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森田草平「初恋」春陽堂:現代文芸叢書大正元年9月17日再版300円

半田良平編「ベルグソン哲学」(日月社:現代百科文庫)大正3年11月28日500円

土岐哀果「万物の世界」(植竹書院:現代和歌選集叢書大正4年5月5日凾200円

広津柳浪「変目伝」(新潮社)大正7年8月25日600円

苦楽四月号特別附録「近代情話選集」大正13年3月7日300円

橘高広「キネマ随筆集 影絵の国」(聚芳閣)大正14年5月18日凾欠痛800円

まずは判型の小さいものから。現代和歌選集叢書と現代百科叢書は植竹書院ということで購入。特に植竹喜四郎が共同経営していた(後に独立)した日月社(じつげつしゃ)の現代百科叢書はなかなか見かけないので、ちょっとぼろくて500円は高いなと思ったが。「万物の世界」は前は700円だったので見送ったが、今回さすがに200円ならと。「影絵の国」は嬉しかった。

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柳宗悦「科学と人生」(籾山書店)明治44年10月1日初版凾欠1500円

小山内薫「大川端」(春陽堂昭和3年10月18日初版凾500円

今東光稚児」(鳳書房昭和22年2月10日200円

「科学と人生」は1500円もしたがいってしまった。これは前から欲しかったもので、適価で入手。ロンブローゾの心霊論なんかに言及している最初期の文献ではなかろうか。「大川端」は勿論所持しているが凾欠だったので。ただし今回の本は凾の底が欠。あとで補修しなければならない。「稚児」も10年以上前に買って持っているが、200円とは。

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伊多波英夫「銀月・有美と周辺」(秋田近代文芸史研究会)昭和54年4月1日カバ帯300円

岡田茂「悔いなきわが映画人生」(財界研究所)カバ欠300円

「当用日記1979」(博文館)凾欠少汚100円

「銀月・有美と周辺」は、おそらく伊藤銀月と青柳有美についての基礎文献であろう。というか、他にこの辺を追いかけた文献は聞いたことがない。前から(とりわけ銀月という人については)気になっていた本だが、今回安かったので。それから、なんといっても日記。最初は少し汚れていて戦前の無名の人のものかと思ったが、棚から抜いてみると案外綺麗。見ると1979とある。パラパラ見ると毎日つけてある。幾らなんでもこんな最近の無名人の日記なんぞと思っていた。が、会計前にザッと再度チェックした時に、まだ棚にあったので、再度手に取りパラ読みしていくと、大学で講義し、編集者とゲラのやり取りをし……誰だと思ったら、富士川英郎であった。プライベートな日記が何故とも思えるが、蔵書一括の中に入っていたのであろう。100円だしというのもあり面白半分に買ってみた。

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「新小説」明治34年1月号口絵欠400円

ホトトギス大正2年6月20日臨時増刊200円

「玄想」昭和24年2月号200円

「シナリオ」昭和26年7月号200円

「新小説」は、口絵写真に作家のみならず挿絵画家たちの家族写真が掲載されていたので参考に購入。「ホトトギス」は203号。200号は記念号で3版まで出、201号も再版まで出て、売れているからか、203号も臨時増刊として巻頭に鏡花「蒟蒻本」を持って来ている。200号は初版2700部、再版500部、三版300部を印刷したと広告が出ている。初版は大分刷ったなあという印象だが、再版以降は慎重。「玄想」はほぼ丸ごと福田恆存矢内原伊作の対談掲載。「シナリオ」は三島原作の映画シナリオ掲載ゆえに購入。

買いも買ったりという感じだが、これに加えて今回一番高価な文庫本がある。

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伊藤整日本文壇史」(講談社文芸文庫)カバ24冊揃3000円

いま相場だと1万円前後だし、これはと買ってしまった。重い。目次・索引の巻が欠だがそんなものは後から買い足せばよい。いつか買わなくてはと思っていたところであった。背が褪色し少し痛みがあるが全然かまわないやとウホウホ思っていたが、帰宅して見ると全巻にペンでラインがチラホラ。甘かった。といっても、紐外すと24冊もあるのが崩れるしまさか書き込みあるならそう注意書きするだろうと思っていたのだが(テメーコノヤローと憤懣やるかたないとは口に出さず抑圧して)、まだまだ修行が足りない。

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万物の世界 土岐哀果名歌選集」(現代和歌選集叢書3)。現代代表作叢書もそうだが、植竹書院の本の装幀はなかなか悪くない。こちらの叢書の方も、現代代表作叢書と同じく、著者の代表作を集めて縮刷版の体裁で刊行したもの。この本の場合だと、土岐の第一歌集「NAKIWARAI」から第五歌集までから著者がセレクトして収録されている。凾は機械箱で、背と平に貼題箋。凾の材質はボール紙だが、表面にエンボス的に柄が入っている。本体は、背が絹でタイトル著者名が金箔捺しの白抜きになっている。表紙の英字は、単にタイトルをローマ字表記し英字で著者のサインが印刷され、口絵にも著者の筆跡が入っている。

2017-11-10

逃しの趣味展

本日は趣味展初日。いつものように朝イチだー、のつもりでいたのだが、疲労が溜まっているのか昨夜の寝不足か起きられず、結局会場に到着したのは正午過ぎとなった。既に扶桑書房の棚は、最下段が取り外されている(つまりそれだけのものが全て売れたということだ)。朝イチで来ていた友人に聞くと、今日はいつもの趣味展よりも多かったというから、かなりの勢いで売れたのであろう。それでもぺんぺん草というわけでもなく、真山青果「青果集」再版裸1500円とか谷崎潤一郎「蓼食ふ蟲」の凾付が2500円だったり(凾は痛んでいるが本体の表紙はキレイめでこれは安いと思ったが、見返し全部張り替えであった)、まあ結局棚に戻してしまった。

ただし今回は注文品も3点あり、それによっては予算が大きく変わる。ということで確認してみると、2点確保であった。実はヤフオク古書落札などもあり、ギリギリに絞って以下の収穫。

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谷崎潤一郎全集(改造社)内容見本2000円

谷崎潤一郎「芸術一家言」(金星堂)大正13年10月20日初版凾3500円

内容見本は昭和5年から刊行の始まった谷崎全集の内容見本。そして「芸術一家言」はこれも既に所持しているのだが、凾付である。この本、布表紙なのだがこれとは別に紙表紙のものがあり、それぞれ凾が異なるようである。凾自体なかなか見ないものなので、この価格で入手できたのは嬉しい。この2点は注文品。もう1点注文していた尾崎紅葉他「黄櫨匂」初版はハズレ。

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三田文学明治43年10月1000円

緑葉さとう「夢の夢 男三郎之歌」(三好学友館)明治41年3月5日痛切汚600円

三田文学」は谷崎の「飇風」掲載号。同号はこれによって発売禁止となった。5年くらい前に入手し、その後、「飇風」だけを削除した雑誌を入手、そして今度は未削除で綺麗なのを一番安く入手という流れで、同号を3冊所持している。すべて扶桑棚から買ったものだ。発売禁止といいながら、けっこうあるなあと。ワタクシが会場に着く前の雑誌争奪戦はかなり凄かったらしい。

「男三郎之歌」は、もちろん御存知野口男三郎の事件を七五調の歌になおしたもので、社会的事件もこんな風に歌にしていたのかというのが興味深く面白い。

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♪ああ世は夢か幻か……というやつである。これは扶桑書房の棚ではなく他の書店の紙もののカゴの中から見つけたもの。ボロボロで600円はウムムと思ったが、珍しく興味深い資料として購入。

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三上晴子「オール・ハイブリッド」(ペヨトル工房)カバ300円

村田沙耶香コンビニ人間」(文藝春秋)カバ重版200円

毛主席語録」縮刷版(外文出版社)2刷300円

三上晴子は先年亡くなった現代美術の人で、80年代中頃に飴屋法水らとコラボレーションなどしている。その時の作品写真なども収めた写真集。赤い手帖は参考資料として。「コンビニ人間」も実は未読なので一応ザッと読んでおこうと。

いやしかし、先週の特選やブックフェスなどとも合わせてかなりの散財。寒くなっていき時期に冬物も買わないといけないのに、すっからかんである。また本を売るしかないのか。

以下は、先週来た扶桑書房目録速報で注文した本とヤフオクで購入した本。これがあったので、趣味展遅刻は残念だが、開場から行っていたらもっと買っていてしまったろうし、これでよかったのかもしれない。

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谷崎潤一郎「肉塊」(春陽堂大正13年1月15日4版凾4000円

尾崎紅葉「をとこ心」(春陽堂明治26年11月23日再版1000円

吉田一穂「桃花村」(彌生書房)昭和47年11月20日初版凾1円

最後の1円という吉田一穂のエッセイ集はマケプレ購入。この本はオルタナ編集者の郡淳一郎氏に教えて貰ったもので、吉田一穂晩年の詩論が刺激的に展開されているもの。