吉田満「戦艦大和ノ最期」
- 作者: 吉田満,鶴見俊輔
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/08/03
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しいていえば、第一は死生の体験の重みと余情とが、日常語に乗り難いことであろう。第二は、戦争を、その只中に入って描こうとする場合“戦い”というものが持つリズムが、この文体の格調を要求するということであろう。
なるほど。確かに敗戦直後、奇跡的に生還した大和の乗組員が、まだ記憶も生々しいときに、これを書いているわけで、文体によって距離を置く必要があったのだろう。その文語体によって、この作品は、近代日本の象徴といえる戦艦大和の死を記録している。大和の沖縄海上特攻自体が、軍事的というより、日本海軍のシンボルとしての敗北の儀式であり、それは近代日本の敗北の象徴でもあったのだと改めて思う。そして、この敗北の構造はいまの日本でも変わらないように思える。戦艦大和特攻の意味に関する白淵大尉を自分自身で、こう総括したという。
進歩ノナイ者ハ決シテ勝タナイ 負ケテ目ザメルコトガ最上ノ道ダ 日本ハ進歩トイウコトヲ軽ンジ過ギタ 私的ナ潔癖ヤ徳義ニコダワッテ、本当ノ進歩ヲ忘スレテイタ 敗レテ目覚メル ソレ以外ニドウシテ日本ガ救ワレルカ 今目覚メズシテイツ救ワレルカ 俺タチハソノ先導ニナルノダ 日本ノ新生ニサキガケテ散ル マサニ本望ジャナイカ
この言葉を戦後、日本銀行に勤めた吉田満はどのような思いで、心に抱えていたのだろう。特に復興、高度成長を果たした70年代以降に。
もう一つ、この本を読んで思うのは、人間の生と死を分かつものは、ほんの偶然に過ぎない。戦争では、それが露骨に出る。その時代を生きた青年士官や兵卒ひとりひとるの描写も含め、戦争文学の傑作である。
民主党は、43歳の前原氏
民主党は17日、東京都内のホテルで両院議員総会による代表選を行い、総選挙大敗を受けて辞任した岡田克也氏の後任として前原誠司氏(43)を新代表に選出した。党内グループの大半が自主投票で臨み、党所属国会議員(194人)のうち192人が無記名で投票。前原氏が半数の96票を獲得し、菅直人氏(58)を2票差で破る接戦だった。前原氏は急務の党再生にまず取り組むが、野党第1党に改憲色の強い代表が就任したことは、今後の憲法論議にも影響しそうだ。
民主党、わずか2票差で43歳の前原氏をを代表に選出。どうにか命脈を保った感じ。これで、58歳の菅直人氏を選んでいたら、逆戻り。小泉・自民党に対抗する術もなかっただろう。イメージでいえば、今回の選挙で自民党がとりあえずは小泉・改革路線で一本化されたのに、民主党側はバラバラの上に昔の看板に戻る。それに気が付いてみれば、自民党の幹部連も若返りが進み、いまだに小沢一郎氏の影が消えない民主党との差が際だってしまう。菅直人・小沢一郎で参議院選挙や地方選挙を戦え、といわれても、たまらないと議員も思ったのだろう。思想バラバラの集合体の民主党をどのように路線統一していくのか、もはや「改革」の看板だけで戦うわけにはいかないだろうから、党再生は地道にやっていくしかないのだろうな。
ボーン・スブレマシー
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ジェシカ・アルバ Jessica Alba
テレビの「フリッパー」あたりで注目して、「ダーク・エンジェル」で、やっぱり伸びてきたかと思ったら、最近は、「Sin City」とか「Fantastic Four」とか映画のほうに進出してきた。
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【2010年8月30日追記】
ジェシカ・アルバはTwitterをやっている。結構まめにつぶやいている。
http://twitter.com/jessicaalba