日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

防災+船+アート

7時起床。いいお天気ですね。10時過ぎに出かけて、千駄ヶ谷まで行き、東京体育館のプールで泳ぐ。どうも、少しいつもと違うところに張りを覚え、あ、こりゃまずいな、と2kmちょっと泳いだところで上がろうとして…ふくらはぎを攣った。いたたたた。プールの中で唸っていた。足が着くところで良かった。
お風呂であったまって体をほぐして、大江戸線で国立競技場から大門へ。モノレールのターミナル1階の蕎麦屋で昼飯。浜松町からモノレールに乗って大井競馬場前下車。

別に競馬を見に来たわけじゃなくて。今日は東京大空襲の日、だからというのでもないのだが、ここの運河に浮かんでいるパージ船でアートイベントをしているので、見物に来たのだった。
http://boatpeople.inter-c.org/fep.html

今回のイベントは、『ボートピープルアソシエーション』が提唱する、パージ船のリユースプロジェクトの一環。かつては砂利などの運搬に使われていたパージ船であるけれど、今は利用率が大幅に下がり、東京湾周辺で朽ちるに任せるになっているそうな。そんなパージ船を有効活用して、災害時などに役に立てよう、というプロジェクトなのである。災害だけじゃなくて、アートや演劇などのイベントのための場所としても。
http://kyosuke.inter-c.org/notes/
実際にこの船の中だけで自給自足で生活してみたり、講演会などを開いたり、そして、災害時に人の心を癒すアート、ということで、森美術館六本木クロッシングにも出展していたポル・マロの作品展示をしているのだった。
ボートピープルアソシエーションは、これ以外にも、ボートで東京の運河を辿るイベントをやったり、東京の水辺空間の魅力を再発見するような活動をいろいろやっていて、興味深い。
ただ、公共空間の水上を使うので、許認可の関係でいろいろと難しいこともあるようで。現在係留されているここは、東京都の災害用の船着場らしいのだけれど、現在、もう少しここに係留させておくか、横浜のBankART Studio NYKに移動するか、いろいろ交渉中である模様。横浜でなんかイベントやってくれても面白いね。横浜トリエンナーレの時も、このパージ船が会場に係留されてたし。
いろいろお話を聞いて、またなんかあったら案内くださいね、と立ち去ったのであった。

●関連する話題
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20070128#1169987872
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20060204#1139067252
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20050114#p1

六本木でギャラリー巡り

すぐ近所の大井競馬場まで歩くが、今日はお休みなので静かなもの。正門前からバスに乗る。都バスにあるまじきエッジの効いたテンションの高い運転をする運転手さんで、まあ要するに都バスは飛ばすなあ、などと恥ずかしいことを考えていたわけだが、そうこうするうちに品川駅前を通り過ぎ、白金台で降りる。南北線で麻布十番へ。ギャラリーなど巡る。
オオタファインアーツでは、小沢剛の『ハチミツと極東と美術』。醤油画の連作とか、コロポックルの連作とか、さして広くない空間にとても密度の高い展示がなされていて、安心して楽しめた。『安心して』って誉めてないよな…。いや、まあ、とても面白かったです。小沢剛らしさが溢れていた。
ヴァイスフェルトでは、長塚秀人の個展。「本城直季みたいな…」って言っちゃイカンのか、いや、そもそも本城直季が「○○みたいな」なのか、微妙な問題なのかもしれないので言及しませんが、とにかく、風景画が模型的な写真。崖崩れの遠景が面白くて、実際、そればかりが大量に売約済になっていた。
次に森美術館。ようやっと

が手に入りました。ありがとうございます。
ほいでもって、森アーツセンターギャラリーで前からやっている、グレゴリー・コルベールの作品展にも、森美術館の会員証だけで入れたので、見てみた。
http://roppongihills.com/jp/events/macg_animal.html
動物と人間の奇跡的な写真の数々は、まあキレイキレイですね、と言えなくもないのだけれど、しかしここまで徹底して凄いともはや平伏せざるを得ない。これは凄い。そして象はずるい。短編映像にも息を呑む。ナレーションは渡辺謙かな?
そして、私は知らなかったのだが、この展覧会をさらに大規模にしたものが、明日からお台場の『ノマディック美術館』で開かれるのだと言う。コンテナと再利用可能な資材で作られる、移動する美術館。建築家の坂茂によるもの。パージ船を見た後でこういう話題、というのも、なんだか奇遇だ。
http://www.ashesandsnow.org/jp/index.php
特別割引チケットを販売していた(1900円→900円)ので、購入しておいた。6月24日まで。近々行こう。

そんなこんなで

国立新美術館まで無料送迎バスが出ているというので、意味も無く乗ってみる。ほいで、国立新美術館から、歩いて大江戸線六本木駅へ。新宿で乗り換えて新宿三丁目。イタリア料理屋のIL Bacaroで軽く一杯やり、伊勢丹の地下を冷やかす。ジャン-ポール・エヴァンとか、なんであんなに高いんだろ。洋服屋を覗いて、新宿駅から山手線。渋谷経由で帰宅し、家でチャーハン食べながら、日本酒の『渡船』をだらだらと空け夜は更ける。