アスキー・メディアワークスが2009年秋頃に創刊した一般文庫レーベル。 テーマ・コンセプトは「大人のためのライトノベル」。 有川浩、時雨沢恵一のようなベストセラー作家、杉井光、入間人間、壁井ユカコのような電撃文庫からの作家、さらには北野勇作、古橋秀之のようなマニア向けの作家、そして新人作品で構成されている。
作品紹介 本作は、20代の新人女性刑事:氷膳莉花と、天才犯罪心理学者:阿良谷静がコンビを組み、猟奇殺人事件を解決へと導くストーリーです。莉花は、23年前に起こった「世田谷夫婦殺人事件」の被害者遺族でした。当時2歳半だった莉花はなぜか無傷で生き残ります。犯人は未だに不明のままです。なぜ、両親は殺害されたのか、なぜ、莉花だけが助かったのか。その謎を追うことになります。静は、犯罪心理学における研究データを集めるため、犯罪計画を立案し、重大事件を起こした犯罪者にそれを提供していました。現在は、死刑宣告を受け、受刑者として服役していますが、ある目的のため、犯罪心理学の研究を続けています。刑事と、犯罪者も…
最後の追い上げ 巻を重ねるごとに、作品にのめり込み、読むスピードが加速していきます。メディアワークス文庫にしては、字が小さくて、1冊1冊がぎっしり詰まっているんですが、苦痛を感じさせることも、飽きさせることもありません。あの手この手と、新たな趣向が繰り広げられ、ミステリー好きの読者の心を揺さぶります。ベタですが、ゾクゾク・ワクワク感が半端ない感じです。一斉に、全部投入してきたか!という驚きと羨望の眼差しで、最後まで、100メートル走を一気に走り抜けるような勢いで読破しました。完走した後の爽快感は、半端ありません。これで終わりなのが、本当にもったいない作品です。そして、本格ミステリー好きの方々に…
『トリックスターズ 』をメディアワークス文庫で読む 今回ご紹介するのは、2005年6月に久住四季先生のデビュー作として、電撃文庫から刊行された『トリックスターズ』の新装版になります。先生のあとがきがありましたので、そちらを読むと、ご自分の原点と向き合いながら改稿されたとのことです。電撃文庫版は残念ながら知らなかったのですが、、本作の存在を知ったのは、シリーズ最初の2作品『トリックスターズ 』『トリックスターズL』がメディアワークス文庫の棚に平積みで置かれているのを見た瞬間でした。自分自身を覆い隠すように黒を身にまとい、黒いオーラさえ発していそうな表紙の男性に釘付けになりました。全部で6冊出てい…
やめられないシンデレラストーリー 清らかで愛らしく、そしてか弱い少女が、王子様に見初められて溺愛される。自分を見つけ出してくれた唯一の人に、生涯、愛され守られる。そういうラブストーリーは、世の中に溢れています。最終的にはヒロインが、幸せになるということもわかっています。ですが、なぜでしょう。結末が分かっていても読みたくなってしまうものなんです。女性であれば、誰しもそう思うのではないでしょうか。それはだぶん、どんな女性でも心の奥底に秘めた、お姫様願望があるからなのだと思います。どんなに隠しても、やっぱり、王子様にさらわれてみたいという願望は、心の中に存在し続けているのだと思います。いつか、白馬に…
ごく平凡なOL・胡桃のストレス発散方法はお菓子を作ること。ある日失恋のショックで大量に焼き上げたお菓子をお隣さんに差し入れをすることに。口も態度も悪いお隣さんだったが、胡桃の作ったお菓子を大絶賛。どうやら彼は甘いものをこよなく愛する甘党小説家だったようで? それ以降、胡桃はお菓子を作るたびにお隣さんに差し入れをするように。お菓子代として話を聞いてもらうことで失恋の痛みを忘れていき――。 不器用な恋模様に胸キュン必至の、”おかしな”恋の物語。 第8回カクヨムWeb小説コンテストライト文芸部門《大賞》受賞作 仕事のストレスをお菓子作りにぶつけるOLと甘党な小説家によるお隣さんラブコメ。 とても良い…
優雅な日々? 表紙のイラストがとてもポップで、全体的にバタバタした感じがします。題名の優雅な日々とは程遠く、せわしない日々を想起させます。表紙の推移を見ていくと、主人公を取り巻く環境が、だんだん、明るく楽しく騒々しいものにシフトしていくような感覚になります。 美堂橋さんの優雅な日々 恋、ときどき、ミステリー キャラクターの個性がかなり濃い感じです。紅一点の百合以外は、自己主張も強いんです。副題が「恋、ときどき、ミステリー」ですが、どちらかと言うと、「恋」も「ときどき」しかないような気がします。やはり「美堂橋さんの日々」がメインなんです、きっと。装幀やイラストから判断して、ライトミステリー系統の…
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今回は10月MF文庫J・メディアワークス文庫新刊感想まとめです。内訳はMF文庫Jが新作3点、続巻2点、メディアワークス文庫が新装版上・下巻と続巻1点の計8点です。まずMF文庫Jは特別で孤独な彼らが集められた星墜ち島の舞台としたひと夏の物語を描いたさがら総さんの新作「恋と呪いとセカイを滅ぼす怪獣の話」、「グッバイ宣言」にも繋がるもうひとつの物語「エリート」、天才なのにMP5しかない特級魔導士の学園ファンタジー「ハリボテ魔導士と強くて可愛すぎる弟子」、今回もまた多彩な死に様をいろいろ披露してくれた「また殺されてしまったのですね、探偵様」、朱音がついに自分の本心に気づいた「クラスの大嫌いな女子と結婚…
今日こそはアイツに復讐しよう。公園のベンチに座ってそう決意する僕の目の前に、女子高生のお姉さんが落ちてきた。アスレチックの上から。 彼女は微笑んで言う。 「しようぜ、復讐」 見知らぬお姉さんに引きずられ、僕(=小学五年生)の奇妙な旅が始まった──。 引用元:絶望センチメンタル裏表紙 絶望センチメンタル あらすじ 登場人物 少年 少女 みどころ 少女の破天荒さ 少年と少女のやりとり 最後に 感想とか色々 絶望センチメンタル 引用元:Amazon タイトル:絶望センチメンタル著者:朽葉屋 周太郎出版社:アスキー・メディアワークス発行:2011年12月26日頁数:209p あらすじ 住宅街の片隅にあ…
大学生で小説を書くのが趣味の主人公は、芸術学部に通う岩戸優紀と出会い、二人は恋に落ちるが、岩戸優紀には冬になると冬眠してしまうという謎の病気を抱えていて…… この設定に、おっ、となりました。 異常体質、しかも医学的に体は健康であるということもあって、岩戸優紀やその家族は周囲の誤解や偏見に晒されながら生きてきた、という点にも惹かれます。 恋人になった主人公は、まず岩戸優紀のこの異常体質に直面することになります。 障害があって普通の女の子としての暮らしができなかった彼女のために、岩戸の家族と一緒に自分が何ができるかを模索していく……素敵です。 この後どんな困難が待ち構えていて、どう乗り越えていくん…
ビブリア古書堂の扉子シリーズ4作目。 扉子シリーズになってチョット雰囲気が暗くなった気がする…😓栞子の両親である登と智恵子と馴れ初めが描かれていて吃驚。 そもそも父親である登って殆ど登場していないよなぁ。 プロローグ 第一話 令和編『鶉籠』 第二話 昭和編『道草』 第三話 平成編『吾輩ハ猫デアル』 エピローグビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~(4) (メディアワークス文庫) [ 三上 延 ]価格:803円(税込、送料無料) (2024/4/23時点) 楽天で購入 にほんブログ村にほんブログ村
さよなら絵梨 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:藤本タツキ 集英社 Amazon 恋に至る病 (メディアワークス文庫) 作者:斜線堂 有紀 KADOKAWA Amazon ダニッチの怪 1 ラヴクラフト傑作集 (ビームコミックス) 作者:田辺 剛 KADOKAWA Amazon ダニッチの怪 2 ラヴクラフト傑作集 (ビームコミックス) 作者:田辺 剛 KADOKAWA Amazon ダニッチの怪 3 ラヴクラフト傑作集 (ビームコミックス) 作者:田辺 剛 KADOKAWA Amazon あの娘にキスと白百合を 1 (MFコミックス アライブシリーズ) 作者:缶乃 KADOKAWA…
小説 毒香る中華後宮ファンタジー 二人の絆が試される第3巻! 後宮食医の薬膳帖3 廃姫は毒を喰らいて薬となす 著者:夢見里 龍 出版社 KADOKAWA レーベル メディアワークス文庫 発売日 2024年4月25日 定価 本体680円+税 小説 毒香る中華後宮ファンタジー 二人の絆が試される第3巻! 後宮食医の薬膳帖3 廃姫は毒を喰らいて薬となす 著者:夢見里 龍 小説を読む 毒疫に覆われた帝国・剋。現帝の崩御により混乱を極める中、慧玲は変わらず後宮食医として治療に努めていた。 元宵祭の夜、失踪していた皇太子として帰還した鴆と特別な感情を確かめ合った慧玲。しかし、宮廷に滞在していた蜃王に見初め…
小説 新入り宮女×ワケありの皇族が贈る、後宮ミステリーロマンス! 迷子宮女は龍の御子のお気に入り2 ~龍華国後宮事件帳~ 著者:綾束 乙 出版社 KADOKAWA レーベル メディアワークス文庫 発売日 2024年4月25日 定価 本体720円+税 小説 新入り宮女×ワケありの皇族が贈る、後宮ミステリーロマンス! 迷子宮女は龍の御子のお気に入り2 ~龍華国後宮事件帳~ 著者:綾束 乙 小説を読む 龍華国後宮で、美貌の皇太子候補・コウレンの侍女として働く鈴花は、後宮の宮女達の間に広がる謎の病を、《蟲》を見る力を使い、コウレンとともに調べ始める。 コウレンは変わらず甘い言葉や態度で溺愛してくるもの…
Amazonの電子書籍読み放題、Kindle Unlimitedでおすすめのミステリー小説10選をご紹介します。 読み放題対象本は不定期に入れ替わりますが、本記事で紹介する本は2024年4月時点で全部読み放題対象です。 また紹介する15冊は、どれも口コミ評価が高いです。僕も実際に読んでみて、おすすめしたいと思ったので、ぜび皆さんも1冊手にとって読んでみてください。 ゴリ部長読後感はさまざまだよ。いろんな味わいを楽しんでほしいです。 >>30日間無料 or 2か月99円キャンペーン中 >> Kindle Unlimitedの登録はこちら ▶関連記事:Kindle Unlimitedキャンペーン開…
第三部。 「第一話 逆光無効のトライアンフ(バック・トゥ・ザ・ヒューチャー)」「第二話 依然必然のアクチュアリー(ラブ・アクチュアリー)」「第三話 輪転不変のフォールアウト(俺たちに明日はない)」 第一部第二部はこちら。 nagakutemijikaiinu.hatenablog.com nagakutemijikaiinu.hatenablog.com いよいよ大詰め!内容は読んでくれ。 結構リアルに想像すると苦しい内容が続く。けど面白かったー。解決編が最高だった。奈緒崎がまじでいいキャラしてる。嗄井戸も最高だよー。 斜線堂の人間観は、多分舞城に通づるものがあって、だからすごく好きなんだろう…
カレイドミステリー第二部。 「第一話 再演奇縁のオーバーラップ(スタンド・バイ・ミー)」「第二話 自縄自爆のパステルステップ(アーティスト)」「第三話 正誤判定のトレジャーハント(バグダッド・カフェ)」 第一部はこちら。 nagakutemijikaiinu.hatenablog.com 留年云々は解決しなかったが、結局仲良くなった奈緒崎と嗄井戸が、またまた映画にちなんだ事件を解決していく。そして徐々に明らかになっていく嗄井戸の過去と闇。揺れ動く真実…… いやーよかった。連作短編なので一つ一つの謎解きまでの時間が短くてテンポがよい。ミステリ云々というよりも心温まる友情のストーリーになっていて、…
最近1週間以内にブックマークした話題の中から特に気になるものをまとめた、週刊まとめ記事「ぐるぐるマガジン。」のコーナーです。 記事末尾ではKindleストアのセール情報も一部掲載しておりますので、よかったら参考にどうぞ! ではではいってみよー!
「ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子たちの継がれる道~」 三上 延 メディアワークス文庫 2024年3月25日初版 「智恵子のあじさい」 ご存知ですか?神戸文化ホールの大壁画。智恵子とは、高村千恵子・・・そうです。高村光太郎の「智恵子抄」の智恵子さんです。 「あどけない話」の「智恵子は東京には空がないという」このフレーズです。 智恵子は、紙絵の創作をしていました。このモザイクタイルの壁画の原画が、智恵子作です。 神戸文化ホールの建て替えで、この壁画はどうなるのでしょうか? 今週、元町高架下を一番区から七番区まで歩きました。JRの耐震補強工事で店舗はすべて立ち退き、今、工事中ですが、未着工のところ…
今回の感想は2024年2月のメディアワークス文庫新作「竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る」です。 ※画像はAmazonリンク
こんばんは。スタバでコールドブリューコーヒーを飲みました。苦味が少なくて美味しいですね。 毎回一番安いコーヒー頼むのあれかなーと思いつつ、甘い飲み物は好きではないので、良いメニュー見つけました。 スタバで「ビブリア古書堂」の新刊読みました。一日で読み終えるくらいには、面白く読めました。 ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~ ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫) 作者:三上 延 KADOKAWA Amazon 話の内容にすごい関係してるわけではないですが、作中に「人間には書物が必要です」という言葉が登場します。なんか分かるなぁと感じまし…
とりあえず2024年も3月が終わって早くも1/4が経過してしまいましたが、上四半期終了ということで今年の1月から3月に刊行された新作文庫の中からおすすめを30作品セレクトしてみました。 気になる作品があったらぜひ読んでみて下さい。 ライトノベル編はこちら↓ ※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。 1.竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る (メディアワークス文庫) 竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る posted with ヨメレバ fudaraku KADOKAWA 2024年02月24日頃 楽天ブックス Amazon Kindle 7net honto 紀…
「第一話 逢縁奇縁のパラダイス座(ニュー・シネマ・パラダイス)」「第二話 断崖絶壁の劇場演説(独裁者)」「第三話 不可能密室の幽霊少女(ブレア・フィッチ・プロジェクト)」「第四話 一期一会のカーテンコール(セブン)」 英知大学は入試はもちろん定期試験も大変なことで有名な大学だ。その大学のドイツ文学科に在籍する奈緒崎は留年に危機に瀕死、高畑教授から呼び出しを喰らう。曰く、一学年上の主席入学者だった現在不登校中(引きこもり中)の嗄井戸を学校へ戻すことができたら留年を取り消し進級させてくれると言う。そのようにして奈緒崎は下北沢に住む嗄井戸の自宅へ向かう。そこにいたのは髪が真っ白な映画フリークの男の子…
[著者:人間六度/企画・原案:sasakure.UK/メディアワークス文庫]トンデモワンダーズ 下 〈カラス編〉 (メディアワークス文庫)作者:人間 六度KADOKAWAAmazon 自身がプログラムであり、その役割と存在意義をついに知った少女は、作られた世界でたったひとり現実と繋がる少年の心を救う事が出来るのか? 上巻ではテラの行動と心の動きが主だったのに対して、この下巻はカラス=天島月彦の現実世界での状態、過去の父との確執、治療世界における存在と心の葛藤や揺れ動きなどが主に描かれています。 もちろんそれだけでなく、存在理由を確信してどうにかカラスの心を救いたいと願う、テラの彼女らしい無茶通…
[著者:人間六度/企画・原案:sasakure.UK/メディアワークス文庫]トンデモワンダーズ 上 〈テラ編〉 (メディアワークス文庫)作者:人間 六度KADOKAWAAmazon あちこち飛び交う多種多様な謎の物体『ワンダー』。いつも建設中で一向に完成しない世界のシンボルの『巨塔』。自分の存在意義を見出せず流されるように日々を無気力に生きる少女『テラ』。ヘンテコな世界でヘンテコな物体を狩り続ける“ゲーム”を独りでやっている少年『カラス』。 不可思議な世界は果たして現実か? それとも仮想現実か? 虚構か? 創造物なのか? ゲームの中のような、異世界のような、でもそんな事はあまり深く考えずにテラ…