●歌は、「ほととぎす待てど来鳴かずあやめぐさ玉に貫く日をいまだ遠みか」である。 奈良市春日野町 春日大社神苑萬葉植物園(73)万葉歌碑<プレート>(大伴家持) ●歌碑(プレート)は、奈良市春日野町 春日大社神苑萬葉植物園(73)にある。 ●歌をみていこう。 ◆霍公鳥 雖待不来喧 菖蒲草 玉尓貫日乎 未遠美香 (大伴家持 巻八 一四九〇) ≪書き下し≫ほととぎす待てど来鳴かずあやめぐさ玉に貫(ぬ)く日をいまだ遠みか (訳)時鳥は、待っているけれどいっこうに来て鳴こうとはしないのか。あやめ草を薬玉(くすだま)にさし通す日が、まだ遠い先の日のせいであろうか。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィ…