🌔【源氏物語202 第十帖 賢木14】立派でお美しく見える朱雀帝に韻は御満足をお感じなる。院は種々と御教訓をお残しになる。 〜風采《ふうさい》もごりっぱで、 以前よりもいっそうお美しくお見えになる帝に 院は御満足をお感じになり、 頼もしさもお覚えになるのであった。 高貴な御身でいらせられるのであるから、 感情のままに 父帝のもとにとどまっておいでになることはできない。 その日のうちに還幸されたのであるから、 お二方のお心は、 お逢いになったあとに長く悲しみが残った。 東宮も同時に行啓《ぎょうけい》になるはずであったが たいそうになることを思召《おぼしめ》して 別の日に院のお見舞いをあそばされた…