病みつきになるおいしさ 「産直市場に持ち込んだら、どげんやろかね。こりゃ絶対売れるばい」 その料理を口いっぱいにほお張って、何度、同じせりふをつぶやいただろうか。福岡県宮若市に住む母(84)手製の「ちらしずし」。一度食べると誰もが病みつきになるおいしさなのだ。 親鶏の硬い歯ごたえと濃い味付けが特徴。シイタケやゴボウなどと小さく切った親鶏を油で炒め、しょうゆと砂糖で煮含める。あらかじめ作っておいた酢飯に具材を煮汁ごと混ぜ込み、錦糸卵をたっぷりと散らせば完成だ。 母の友人らの間でも絶大な人気。地域行事や婦人会の集まりなどで振る舞うこともある。9年前、娘が作り方を教わるまでは、門外不出のレシピだった…