セリフのない猫映画『Flow』レビュー評価|小さな命が描く、終末と再生のビジュアルファンタジー 小さな猫が生き抜く、サイレント・アドベンチャー。 映画『Flow』は、”CGで描かれた本物の動物”たちが主役のサイレント映画。ピクサーのような会話劇を展開するわけではなく、セリフを一切排したまま、映像と音だけでストーリーを描ききるのが最大の特徴の作品です。 特に焦点のあたる一匹の猫。世界の終わりを思わせるような荒廃した風景の中を、静かに、しかし力強く進んでいきます。猫の目線で描かれるこの終末世界の冒険は、やがて再生への希望を浮かび上がらせ、観る者の感情に深く訴えかけてきます。 この猫が何かの代表であ…