映画感想

2024年製作／118分／G／韓国原題または英題：Love in the Big City配給：日活、KDDI劇場公開日：2025年6月13日 監督 イ・オニ原作 パク・サンヨン出演 キム・ゴウン ノ・サンヒョン チャン・ヘジン 感想 ※ネタバレしていますので、ご注意ください。 本作『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』では女性と男性が恋愛関係にならない同棲生活を通して、時にぶつかりつつも、互いに互いを労わり、励まし合ってソウルの街を生き抜いていく様子が描かれている。映画の最後まで二人の間に恋愛感情が発生することは一度もない。重要な点なので強調しておく。特に目を見張るような撮影や編集はないものの、規…

超多忙のレストランで 本作の特色はなんといっても、全編約90分をワンショットで撮っているというところ。すなわち一発ぶっつけ本番。多少のことならやり直しなし。登場人物と共にカメラも移動するので、さぞかし縦横無尽の撮影風景が繰り広げられたことでしょう。スタッフと役者さんの打ち合わせなど、特に入念に行われるのでしょうね。 舞台はクリスマス前の金曜日。一年で一番混雑する時期のロンドンにあるとある人気高級レストラン。 オーナーシェフ、アンディは妻子と別居を始めたところで、気持ちが落ち込んでいます。寝不足で頭も痛い。しかし職場へ着くとすぐに、衛生管理検査の係員が来ていて、調理場を検分し、評価を下げられてし…

2024年製作／103分／R15+／アメリカ原題：MaXXXine配給：ハピネットファントム・スタジオ劇場公開日：2025年6月6日 監督 タイ・ウェスト脚本 タイ・ウェスト出演 ミア・ゴス エリザベス・デビッキ モーゼス・サムニー など撮影 エリオット・ロケット美術 ジェイソン・キスバーデイ衣装 マリ＝アン・セオ編集 タイ・ウェスト音楽 タイラー・ベイツ 感想 タイ・ウェストによる『X』3部作を締めくくる『MaXXXine マキシーン』。『X エックス』での惨劇を生き抜いた主人公マキシーン（ミア・ゴス）は、1985年のハリウッドで「ナイトストーカー」による連続殺人に奇妙な形で巻き込まれていく…

未来から最新型ターミネーター「REV-9」がグレースが、ダニーの命を狙う。REV-9との壮絶な戦いに人類を滅亡の未来から救ったサラ・コナーや強化型兵士のグレースも加わり・・。 6作ありますが「ターミネーター2」の正当な続編と言われる本作リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーも28年ぶりにカムバックしT-800を演じるアーノルド・シュワルツェネッガーも出演 銃で撃たれ頭を吹っ飛ばしてプレス機でプレスして高所から転落しようがギアに挟まれ粉々になろうとも・・死なない追手。 怖わ！ 何度も窮地に追い込まれ未来を救った英雄も息子を失いそれでも尚、戦い続ける戦士 彼女の放つ「I'll be back」怯まな…

才能か、血か 吉沢亮さん×横浜流星さんという本作。ずっと楽しみにしていました。 任侠の家に生まれた喜久雄（吉沢亮）は15歳の時に父を亡くし、天涯孤独となります。喜久雄の女形について天性の才能を見出した上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎（渡辺謙）は、彼を引き取り、喜久雄は歌舞伎の世界へ飛び込むことに。 半二郎の跡取り息子・俊介（横浜流星）と喜久雄は兄弟のように育てられ、親友として、ライバルとして、互いに高めあいながら成長していきます。 ある時、半次郎が事故で入院し、半次郎は自身の代役として俊介ではなく喜久雄を指名。そこから2人の運命が大きく揺らいでいきます。 伝統芸能、特に歌舞伎役者といえばほと…

「国宝」吉田修一氏著の同盟タイトル小説の実写映画化。第78回カンヌ国際映画祭の「監督週間」出品作だそうで。 監督は李相日氏。李監督は吉田修一氏の作品を過去にも映画化しており（【悪人】【怒り】）、自分過去2作共劇場鑑賞してるんだよな…なんだろう？李監督作品が好きなのか？それとも吉田修一氏の紡ぐ小説が好きなのか？ちな吉田修一氏の作品を一作も読んだ事がないんですが（滝汗） とりあえず予告編から漏れ出る吉沢亮君と横浜流星君の迫力が凄くて…こんなん劇場鑑賞しない訳にいかないだろう！ってなるわなー あらすじ 任侠(にんきょう)の一門に生まれるも数奇な運命をたどり、歌舞伎役者の家に引き取られた喜久雄(吉沢亮…

『国宝』 鑑賞日時：6/8(日)8:10 鑑賞映画館：新宿ピカデリー 【ネタバレ御免】 任侠の世界と梨園の世界の接続。私は花井半ニ郎（渡辺謙）の妻・幸子役を寺島しのぶが演ずることで、この作品に登場してくる女性達の描き方が原作よりもかなり薄過ぎるという批判を乗り越えていると思う。 それは半ニ郎が血の繋がった息子の俊介（横浜流星）を選ばす、極道の息子である喜久雄（吉沢亮）を『曽根崎心中』のお初に抜擢したり、三代目半ニ郎の襲名をさせたときに幸子はことごとく血筋の継承に反することをしている半ニ郎を責めているのだ。極めつけは半ニ郎が死んだ後に墓前で屋号を継ぐ意志を示した喜久雄に対して「盗人やん！」と詰る…