山登りが好きである。 勿論、山を愛する者として山マナーの順守にも怠りはない。さて先日、登頂を終えて下山する際のこと。 下山中は登って来る人と何度もすれ違うことになる。 道の狭いところでは登りの人を優先するのが基本ルールである。私は山を愛する者であるからして、山マナーの順守に怠りはない。 内心面倒臭さを抱きつつも当然を装って道を開け、「こんにちは、お先にどうぞ」と作り笑いを浮かべて道を譲る。何度もそれを繰り返しているうちに、「お先にどうぞ(ちくっ!)」。痛たたた、左ふくらはぎに違和感を感じた。 左足を見るとよけた先の草むらはイバラであった。私としたことが足元の確認を怠っていたようだ。 コースに戻…