Anton Webern(1883-1945) 作曲家。シェーンベルク、ベルクと並び「12音音楽」を確立した一人であり、後の「セリー主義」に大きな影響を与えた。だが第二次大戦終結直後に、アメリカ兵によって「誤射」されるという、悲劇的なかたちで人生を終えた。
演奏ではピエール・ブーレーズが指揮・製作した全曲集が有名。そのブーレーズは「セリー主義」に立脚する前衛的な作曲家でもある。
2021年1月25日 モルゴーア・クァルテット 東京文化会館小ホール荒井英治(第1ヴァイオリン)、戸塚哲夫(第2ヴァイオリン)、小野富士(ヴィオラ)、藤森亮一(チェロ)ウェーベルン 弦楽四重奏曲ベルク 弦楽四重奏曲シェーンベルク 弦楽四重奏曲第1番 私の場合、リサイタル形式になっているようなデュオのコンサートにはよく行くが、トリオ、クァルテット、オクテットなどといった室内楽のコンサートにはあまり行かない。別に「嫌い」というわけではないが・・・なんだろうね、あんまり聴かないんだよね。 大昔にヴァイオリンを演奏したことがある自分の経験上から一つ言えるのは、「室内楽は、自分たちがやるのは、大いに楽し…
イザベル・ファウストが現代最高のヴァイオリニストの一人として、日本でもしっかり認知され、支持され、人気を得ているというのは、少々意外なことである。というのも、彼女は人気ソリストに求められる華やかさ、輝かしい音色と高度な技術を見せつけるようなヴィルトゥオーゾタイプとは無縁のスタイルを貫いているからだ。 いるでしょ、全身を大きく動かして情熱的な演奏をする人。イザベルはそういう派手なアクションにまったく関心がない。ホールいっぱいに鳴り響かせるような大きな音も目指していない。 アクション、弾き方には彼女なりのこだわりが垣間見えるが、それは、ひたすら適切な奏法であるか、という一点に絞られている。演奏の志…
沼野雄司『現代音楽史 - 闘争しつづける芸術のゆくえ』(中公新書,2021)を読んだ。 https://www.chuko.co.jp/shinsho/2021/01/102630.html 私が聴く音楽は、武満徹(1996年没)を除けば、新しくてもせいぜい(福田康夫が好きな)バルトーク(1945年没)とか(志位和夫が好きな)ショスタコーヴィチ(1975年没)くらいのもので、いわゆる「現代音楽」についてはよく知らない。 いや、かつてアルヴォ・ペルト(1935-)や、稲田朋美が検閲しようとした映画『靖国 YASUKUNI』に使われていたヘンリク・グレツキ(1933-2010)の交響曲第3番「悲歌…
こんにちは。 ceramicsstarです。 先日ニコラス・ローグ監督の映画紹介の中でグスタフ・クリムトとエゴン・シーレの絵画が使用されていると書きました。このわたしの好きな二人の画家のことを書きます。 クリムトとシーレ 絵画のテーマの共通点 モデル:ヴァリ・ノイツェル 映画の中のエゴン・シーレ エゴン・シーレ /愛と陶酔の日々 EGON SCHIELE/EXCESS AND PUNISHMENT 作品情報 クリムトとシーレ 当時のクリムトは新しい絵画のムーブメントとしてウィーン分離派を結成して象徴主義や表現主義の画家たちの先導を切って活動していました。一方ウィーン美術アカデミーに入学したシー…
高校生のころ、FM放送の皆川達夫の水先案内で知って以来、スウェーリンクは好きな作曲家のひとり。 ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク (Jan Pieterszoon Sweelinck, 1562-1621) の、ことしは歿後400年である。今日聴いたのはニ調のファンタジア Fantasia by J.P.Sweelinck フラット1つでニ短調みたいなのに終止の和音はト長調の主和音。教会旋法のドーリア調というらしい。もともとオルガンのための曲なのをグレン・グールドがピアノで弾くのを聴いて好きになったのだった。主題をひっくり返したり引き伸ばしたりしながらフーガ的に展開する一方、変奏曲の要素…
本書の大部分は昨年の4月から5月にかけて、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてコンサートなどが次々に中止になっていった時期に書かれたということである。(最終章のみは6月後半) 著者はいわゆるクラシックの分野での評論に長年たずさわってきたかたである。 副題に「《第九》が歌えなくなった日」とあるが、これは本書の執筆時期での感想であって、昨年末にはÑ饗の「第九」の演奏会もおこなわれていた(ただし、かなり規模を縮小したオーケストラと従前の半分以下のコーラスというかなり中途半端な編成であった)。また今年のウィーンフィルのニュウ・イヤー・コンサートは聴衆なしで行われていた。これは世界中への放映があらかじめ…
みなさんこんにちは。 微かに混じり合う教育と心理学とアートと。 じんぺーです!今日も論文を読んでいきます。
2020/12/30(Wed)8:05-9:00 (0:05-1:00/CET) Deutschlandfunk Kulturアイスランドのクリスマス讃歌、Bára Grímdóttir:María Drottins lilja、セーヴァルソン:マニフィカト、クリスティンソン:Jólaljós、ソルステインソン:Ég höfði lýt á jólanótt、ハトルグリームソン:Mín bernskujól 他ホルズル・アウスケルソン指揮スコラ・カントルム・レイキャヴィセンシス(2019.12.15 レイキャビク、ハットルグリムス教会) 2020/12/30(Wed)9:00-11:00 (1…
Berlin Classics(旧ETERNA)のアナログ音源のアーカイヴの中から演奏・録音ともに卓越したアルバムをSACDハイブリッド盤で復刻。ダイレクトDSD化により新規で良質のハイレゾ音源を最善の状態で提供 “ETERNAオリジナル・アナログテープからのピュア・アナログ・リマスタリング" 新規で本国のアナログ・マスターテープから、アナログ領域でのマスタリング後、ダイレクトにDSD化 それぞれのデジタルデータは伝送ではなく、光学ディスクで空輸 マスタリング・エンジニア(DSD化含む):クリストフ・スティッケル氏 オルフ: トリオンフィ (カルミナ・ブラーナ、カトゥリ・カルミナ、アフロディテ…
晴。NML で音楽を聴く。■バッハのフランス組曲第三番 BWV814 で、チェンバロはクリスティアーネ・ジャコテ(NML)。■ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第二番 op.18-2 で、演奏はスメタナ四重奏団(NML、CD)。■リムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」 op.35 で、ヴァイオリンは木野雅之、指揮は小林研一郎、日本フィルハーモニー交響楽団(NML)。リムスキー=コルサコフ: 交響組曲「シェヘラザード」、スペイン奇想曲 小林研一郎発売日: 2018/03/14メディア: MP3 ダウンロード いい天気。 哲学者然。昼過ぎ、珈琲工房ひぐち北一色店。クリストファー・ワイリー『マインドハ…
晴。 よく寝た。昨晩読んでいた新村出、結構インパクトがあったみたいだな。新村出というといまでは「広辞苑」ということになると思うが、こんな文章家だとは知らなかった。全集(全15巻)も出ているのだな。NML で音楽を聴く。■バッハのパルティータ第二番 BWV826 で、チェンバロはクリスティアーネ・ジャコテ(NML、MP3 DL)。■ウェーベルンのパッサカリア op.1 で、指揮はクリストフ・フォン・ドホナーニ、クリーヴランド管弦楽団(NML)。Webern;Passacaglia Op.1/etcアーティスト:Webern,Dohnanyi,Cleveland Orch発売日: 1998/01/…
「盗まれた碑文」吉美駿一郎氏 「小指を見つめる」吉美駿一郎氏 「幻の魚」ハギワラシンジ氏 「夜Vェ啼く無け、夜ル穢リ」ハギワラシンジ氏 「ナクシカク」紙文氏 「ЦЕЛУЯ ЖИЗНЬ」摩衆楼蘭氏 ✍ はじめに 「彼女のあそこが眩しくて」(一徳元就師)なる神代煽情文学®から原稿用紙6枚の小説にたいする不感症にさせられて、いまも恢復のみこみがない。なにがどんなふうに書かれていようが、ぜんぜんOK☆ぜんぜん感じませんの巻。ねらっていた女の子のなにげない表情から、とつぜん自分の父親とか弟とかに酷似したものがみえはじめて、いくにいけない懊悩にもつうじる E. D. 感☞「吉美駿一郎 vs ハギワラシンジ…
www.youtube.com シェーンベルクのように、前衛的なイメージが強いアントン・フォン・ウェーベルン(Anton von Webern)だが、「緩徐楽章」は彼が十二音技法を用いる前、1905年の作品。 ブラームスの弦楽曲の影響を感じさせる厳かで甘美なメロディーが美しい。これ程の曲を書けるのに、なぜあんな可笑しな方へ向かったのか。
2. BOOK ABOUT: 第2章 〇〇の本 pp.242-245 Schonberg and His School (1949) シェーンベルクとその楽派(1949年) RENE LEIBOWITZ, Polish-born composer living in Paris, himself a student of Schonberg and Webern, is the latest, and in some ways the most formidable, champion the Schonberg school has yet had. No serious musician …
神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、今回はシェーンベルクとウェーベルンの作品を収録したアルバムをご紹介します。 一部すでに借りているものもこれはあるのですが、それでも借りたのは、「ワルシャワの生き残り」が収録されていること、そして指揮がアバドであること、でした。 「ワルシャワの生き残り」はシェーンベルクの作品としてはあまりも有名で、教科書にも載っている作品なのですが、しかし音楽鑑賞で聴くことはまれだと思います。ですので、一度聴いてみたくて、借りたのでした。 実は「ワルシャワの生き残り」は合唱曲です。ゆえに歌詞もついています。 www7b.biglobe.ne.jp 曲の説明は、ウィキよりもこの…