実在論ブームと、オブジェクト指向存在論 日本では2010年代の後半あたりから紹介され、一部でちょっとしたブームとなっていた哲学のジャンルが「実在論」である。「事物が存在する」というのはどういうことか? 我々が「存在する」と思っているものは本当に存在するのか? というようなことを考える哲学だ。(分野が分野なのでさりげないブームではあるが) このジャンルの中で最も目立っていたのが思弁的実在論と呼ばれる潮流で、カンタン・メイヤスーがその代表的な論者である。このメイヤスーに関しては以前の記事で紹介したのでそちらを参照されたい。 pikabia.hatenablog.com そしてまた別の潮流が、今回取…