Caetano Veloso
ブラジリアン・ミクスチャー・サウンドを代表するアーティスト。
1942年ブラジルバイーア州に生まれ。
1960年代、ジルベルト・ジルらとともに、トロピカリズモ運動と呼ばれる重要なムーブメントを起こす。
サンバ、ボサ・ノヴァ、ロック、ヒップ・ホップ、レゲエ、ジャズ、サルサなど、あらゆるジャンルのサウンドの要素を織り込んだ、独自の音楽世界を展開する。
「絶対に音楽というのは楽しんで作るものやと思うし、無理からにひねり出すとか、こじつけて作るものではなくて、自然に自分の中で歌の種火がついてきて、その歌自身が必要だと感じたときに発火させるという。そういう姿勢が大事なんやなというのを、このアルバム『SHEEP』と今回のツアーをやってみて、なんとなく感じたんですよね」(『語る山崎まさよし 上』) 「(・・・)やっぱり若い頃は理想を持っていたわけですよ。だから、ある程度の理想を描いて歌うというのは決して悪いことじゃないと思うし。そこに共感してくれた人もいたと思うしね。でもこうして年を重ねて、いろんなことを経験したり吸収していく中で、理想というよりも今…
原題は「AOS OLHOS DE ERNESTO」(エルネストの目に) 気難しくて孤独な老人が、隣人との交流によって心を開いていく・・ よくある話なんですが (不愛想なのは手紙ではなくお爺ちゃん 笑) ちょっと捻ったラストが微笑ましく、優しい気持ちになれる あまり見る機会はないですが、ブラジル映画には秀作が多いですね 挿入歌の「ドレス一枚と愛ひとつ」(カエターノ・ヴェローゾ)もGOOD ブラジル南部のポルト・アレグレでひとり暮らしをしている ウルグアイ人で78歳になるエルネストは目が悪く サンパウロに住むひとり息子はアパートを売り 一緒に暮らそうといいますが、エルネストは頑なに反対します ブラ…
引用元:映画.com 2019年ブラジル映画 新型コロナウィルスの影響で、2020年は劇場に行くのもかなり控えていたけれど、9月に入って状況が落ち着いてきたこともあって本作で解禁(その後また行くのを控えたり、再開したり) 約半年振りの劇場での鑑賞は、両横4席づつくらい、また前後斜めも空席で心地良く観られた ポルトアレグレ、ブラジル南部の街に独りで住む老人、エルネスト ウルグアイから移り住んで早46年、視力もすっかり衰えて、今では新聞も読めなくなってしまった 頑固な性格で、サンパウロに住む息子にもつい辛辣な態度をとってしまい、今となっては、隣に住むハビエルくらいしか親しくする人はいない そんなエ…
前回紹介したカエターノ・ヴェローゾのアルバム『異国の香り ~アメリカン・ソングス』を聞いていて、思い出したことがある。何年か前、土曜の朝の対談番組に、作詞家の松本隆が出演していた時のことだ。 あのぼんやりやさしい語り口で、ヒットを連発しはじめた頃の作詞に関するエピソードを色々披露していたのだが、番組の最後に「今、心に響く曲」として松本隆が選んだ音楽が、コール・ポーターの「ソー・イン・ラブ」だったことを、僕は意外に感じたのだった。今なお新しい挑戦を続けているこの稀代の作詞家の「今」と、1948年に作られ既にスタンダードにもなっている古いアメリカンソング「So In Love」が、一瞬マッチしなか…
おはようございます。 今日も、マイケル・ジャクソン。「ブラック・オア・ホワイト」を。 Michael Jackson - Black Or White (Official Video - Shortened Version) I took my baby on a Saturday bangBoy is that girl with youYes we're one and the sameNow I believe in miracles And a miracle has happened tonightBut, if you're thinkin' about my babyIt don…
ブラジルポピュラー音楽界(MPB)のレジェンド、カエターノ・ヴェローゾが2004年にリリースしたアルバム『A Foreign Sound』は、その日本盤タイトルである『異国の香り~アメリカン・ソングス』が示す通り、全曲英語で歌われる古今のアメリカン・ポップ・ソングのカバー集だ。ジャズのスタンダードからボブ・ディランやスティーヴィー・ワンダー、果てはニルヴァーナまで、全23曲がカエターノ流のMPB的文脈でバリエーション豊かに詰め込まれている。タイトルである「Foreign Sound=異国の香り」は、アメリカ音楽の側から見たスタンス(異国=ブラジル風)を表したものなのだろう。カエターノ関連のアル…
久しく書いていなかった。いや、書けなくなっていたというのが正確だろうか。気がつけばそこから一年近くたっていた。 先日思い立って、これまで書いてきた内容を、最初からぱらぱらと追ってみた。だんだん先細りしてはいるものの、毎月必ずアップしてきた文章は膨大だった。紹介した愛聴盤も300枚近くはあるだろうし、楽曲はさらに多いはずだ。区切りの年齢を目前に、様々な思いの中で書き始めた文章には、その時々の感情がベールに包まれ、そっと置かれていた。そこで紹介した音楽も含め、その文面を振り返ることで、表現の外にある当時の思いが手繰り寄せられ、この5年間の自らの意識の変遷を思いがけず認識した。 何故書けなくなったの…
春を感じさせてくれるもの。その一つに、明るく響く弦楽合奏の音がある。誰もがそういう気分になるのかどうかはわからない。ただ僕自身のその感覚には、思い当たる記憶がある。 学生時代、3回生の3月末にチャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」を、4回生の3月末にはドボルザークの「弦楽セレナーデ」を演奏した記憶だ。どちらもその演奏会のためだけに、近くのK大のOBを中心に結成された小さなオーケストラでの演奏だったが、特に4回生の時は確か卒業式の翌日が本番で、その二日後には引越しの荷物を送り出し、チェロだけを抱えて福岡の地を後にした。どちらもアマチュアにとっては難曲で、演奏会までの練習も思い出深いが、その音は、桜…
ブラジル版フラワームーブメント(っぽい) トロピカリア作者:カルロス カラードプチグラパブリッシングAmazon ブラジルに沸き起こった革命的音楽の軌跡。d、ジルベルト・ジル、ナラ・レオン…、ボサノヴァ次世代による「トロピカリズモ」ムーヴメントのすべて。 ボサノヴァムーブメントのあと、それらに影響を受けたカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルら、次の世代の若者たちの想い、そしてMPBというジャンルが形成されていくまで
11月。今年いちばんドタバタしていたというか、やることがすごく多かった気がする。のわりにはライヴに出たり観たりもかなりしていた。ありがたいことである。アルバムは枚数はそんなに聴けなかったけれど、それでも新しくおもしろい音楽に多く出会えたような気がする。 ●Records Evergreen - Soccer Mommy 米・ナッシュビル出身のミュージシャンSophie Allisonによるソロ・プロジェクトの4thアルバム。4枚目にして”Evergreen”というタイトルなのが、作品に込められた想いをストレートに表現していていい。 もともと好きだった音楽家だが、本作のようなよりオーガニックで生…
ーーそのとき突然、幻影があらわれたかのようだった。(『感情教育』山田爵訳) 絓秀実さんの追悼文「保守革命主義者のとんかつとアジビラ、その享楽」を読んで思い出したのは、福田和也の修士論文はフローベール『感情教育』を扱ったものだったということだ。 慶應大学三田図書館に修士論文「ギュスターヴ フローベールの「感情教育」についてーーその小説美学と構成」(1984年)は収蔵されている。指導教授はスタンダリアンの古屋健三である。 目次は下記の通り。 Presentation 1 Ⅰ「感情教育」までのフローベール A.初期作品 5 B.「ボヴァリー夫人」 32 C.「サランボー」 63 Ⅱ「感情教育」 93…
2024/09/30: BOOKOFF 阿佐ヶ谷南店 Calexico & Iron and Wine 「In The Reins」 \1210 Mottion City Soundtrack 「Commit This To Memory」 \330 2024/09/30: BOOKOFF 新高円寺駅前店 Rosana 「Lunas Rotas」 \330 Judas Priest 「Stained Class」 \792 Judas Priest 「Bitish Steel」 \792 2024/09/30: BOOKOFF 新高円寺駅前店 Judas Priest 「Priest... L…
5時に起きる。ウォーキングへ。 虹が出ていた。 Coisa de Acender Columbia Amazon カエターノ・ヴェローゾのライヴ盤を聴いていたらジャヴァンとの共作「Linha do Equador」が心に留まり、それでオリジナルのスタジオ録音が入っているアルバムを聴いていた。Linha do Equador、つまりは赤道線。ポルトガル語のリリックを日本語訳で読む(便利だ)。素朴、あまりにも素朴、ともいえるブラジル讃歌。ジャヴァンは伸びやかな歌声が本当に素晴らしい。 大分のふるさと納税に続き、実家からもシャインマスカットが届く。せっかくなので食べ比べてみると、実家からのほうが甘さ…
2回にわたってイヴァン・リンスを採り上げてきた訳だが、ここで止めるわけには行かない。 ということで、今回の「レコード評議会」はこちら。 Ivan Lins Novo Tempo ブラジル盤(1980年) EMI 31C 064 422872D SideA:422872.D-A 1-1-1-22 SideB:422872.D-B 1-1-3-6 SideA 1. Arlequim Desconhecido 2. Bilhete 3. Sertaneja 3. Barco Fantasma 4. Setembro (1.º Movimento: Antonio E Fernanda) / Cami…
ブラジル・シリーズということで前回はイヴァン・リンスだった訳だが、久しぶりに聴いたらやっぱり素晴らしい音楽だな、と。 ということで、今回の「レコード評議会」もイヴァン・リンスを採り上げたい。 Ivan Lins A Noite ブラジル盤(1979年) EMI 31C 064 422849 SideA:422849-A 1-1-1-3 SideB:422849-B 1-1-1-22 SideA 1. A Noite 2. Desesperar, Jamais 3. Começar De Novo 4. Te Recuerdo Amanda 5. A Voz Do Povo SideB 1. A…
僕はジャキス・モレレンバウムというブラジルのチェリストの音楽が大好きです。 坂本龍一と一緒に演奏していたので、日本でもお馴染みだと思います。 open.spotify.com ブラジルのミュージシャン、カエターノ・ヴェローゾの右腕としても活躍されていて、僕が好きなのはこのアルバム。 open.spotify.com 最近、そのジャキス・モレレンバウムさんが参加している素晴らしいアルバムに出会いました。 日本人のギタリスト、伊藤ゴローさんの「GLASHAUS」。 このアルバムはいいなぁ。。。 open.spotify.com 随分前ですが、伊藤ゴローさんのユニット「naomi & goro」のラ…
今回は新レギュラーのThe Bookmarcs 洞澤徹さんと共に、「初夏に聴きたいクールなボサ・ノヴァ特集」と題してお送り致しました。お楽しみ頂けましたか?さて次回は「店内BGMを決めよう!」と題してお送りします。新たなレギュラー陣を続々発表しておりますこの番組ですが、そのトリ、4組目として登場するのは、TWEEDEESのメンバーとして、そしてソロとしても活躍する清浦夏実さんです。なぜ次回は「店内BGMを決めよう!」というタイトルなのか?それは聴いてのお楽しみ、ということで、どうぞご期待下さい。 ◆第1213回放送「初夏に聴きたいクールなボサ・ノヴァ特集」(K-mix:2024/7/6 21:…
岩下啓亮 Sardine、配信第三弾は2002年に制作した作品集、『21世紀のプロテストソング』です。タイトルが示すように、この作品集には社会へのメッセージが表れています。それは今の時代にも通じる普遍的なものだと私は考えています。ぜひみなさんの耳で確かめてみてください。 今回の底本となったのは、数年前にここ「はてなブログ」に投稿した、この記事です。今回、ようやく架空ではない、現実のライナーノーツになりますね。 kp4323w3255b5t267.hatenablog.com それをもとにTuneCoreに楽曲を申請する際に記した楽曲紹介文を作った(引用青文字で示している)。その紹介文がディスト…
ものすごく失礼なことを覚悟で言うけど、ボブ・ディランの曲はボブ・ディランが歌うことで、台無しにしているのじゃないかと…。 うわっ、ひどい発言。 フォロワーがたくさんいたら炎上してるわ。 閲覧数が希薄なブログでよかったわ。 ディランの声と歌い方が私は苦手で、アルバムは一枚も持っていない。 でもたまたま誰かがカバーしたのを耳にすると、歌詞とメロディは素晴らしくてものすごく響くのね。 きっとみんな、自分の方が上手く歌えるって思っているんじゃないかしら。 だからディランのカバーバージョンはたくさんあるんだね。 その中でも私が推す5曲をあげてみる。 まずはブラジルのフォークシンガー、カエターノ・ヴェロー…
4時に起きた。朝ジムへ。背中、腹筋。もうジムが冷房になっていて寒い。今日はほぼずっとひとりで貸切だった。 ジョアン 声とギター アーティスト:ジョアン・ジルベルト ユニバーサル Amazon 帰り道にひさしぶりにジョアンが弾き歌う「サンバがサンバであるからには」を聴いたら涙が出て来た。自伝を紐解くと自分の作曲能力を卑下しているところがあるカエターノ・ヴェローゾが書いた曲。しかし、カエターノの記名がはっきりと聴き取れる楽曲。あらゆるブラジル音楽のなかでこの曲が一番好きかも。 幼稚園の卒園式があり、スーツを着る。スリーピースを着ようと思ったら身体がでかくなったので全然着れず。それよりはもうひとつの…
2024/03/01: diskunion.net Booker T. & Priscilla 「Booker T. & Priscilla」 \2518 Hermeto Pascoal 「PLanetario Da Gavea」 \2250 2024/03/01: メルカリ Bongzilla 「Apogee」 \1800 2024/03/02: TowerRecords リヴィン光が丘店 June Christy And Stan Kenton 「Duet」 \1650 2024/03/02: tower.jp 民謡クルセイダーズ 「日本民謡珍道中」 \3300 Can 「Live In …
毎年2月はブラジルでカーニバルが行われますよね。今年もすごく盛り上がったというニュースをネットで見ました。 実は僕も一度だけ行ったことがあります。2000年のことでした。その頃一緒に仕事をさせていただいていたブラジル音楽の第一人者、中原仁さんがラジオ局のDJやプロデューサー、スタッフの方と”20世紀最後のカーニバルを観に行こう”という話をしていて、僕も乗っからせてもらったわけです。 その旅行のメイン・イベントは、お客さんが観るだけのリオのカーニバルじゃなくて、サルヴァドールに行って実際にカーニバルに参加して踊ろうということでした。 サルヴァドールはカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルなど僕…