一目千本桜 店主の記憶の中で最も古いものは、2歳になった直後に川崎から仙台に引っ越してきた後、家族で宮城県の南部へ花見に行った時の記憶である。 そこは「一目千本桜」といって、白石川の土手沿いに見渡す限り桜並木が続き、その先に残雪の蔵王連峰が浮かぶという、今でも大変人気のスポットだ。現在でも、在来線が花見の季節になるとこの区間を徐行運転して乗客を楽しませてくれるような風情ある場所である。 その花見に向かう道中、最寄りの駅の改札か待合室で、たまたま居合わせた観光客の方に「可愛いね」と声をかけられ、キャラメルをもらった。弟が生まれる前なので、おそらく2〜3歳くらい。これが店主の中にある最古の記憶であ…