42 マルクスは資本主義の下では、労働者は生産物や自分自身から疎外されると主張した。 〇マルクスは、人間の本質を「労働」に求め、本来人間は労働を通じて他者と連帯する「類的存在」であったが、資本主義社会では、労働者が労働の喜びや生きがいを奪われ、労働が単なる生存の手段となっている、「労働の疎外」が生じてしまっていると警笛を鳴らした。労働が人間自身から離れ、逆に人間を支配するような疎遠な力として現れることが「疎外」の意味。 43 キルケゴールは、絶望からの救済を求めるのならば、単独者としての信仰を捨てるように説いた。 ✕現代は、水平化・画一化の中で、自ら考えることを放棄した「自己喪失」の時代であり…