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バングラデシュ

(地理)
ばんぐらでしゅ

[英] People's Republic of Bangladesh
バングラデシュ人民共和国は、インド亜大陸の東端にある国。
1971年、パキスタンから分離独立した。

概要

面積
143,998km²(日本の約4割)
人口
1億5,250万人*1
首都
ダッカ(Dhaka)
民族
ベンガル人が大部分(98%)を占める。ミャンマーとの国境沿いのチッタゴン丘陵地帯には、チャクマ族等を中心とした仏教徒系少数民族が居住。
言語
ベンガル語(国語)、成人(15歳以上)
識字率
56.8%
宗教
イスラム教徒89.7%、ヒンズー教徒9.2%、仏教徒0.7%、キリスト教徒0.3%
通貨
タカ(Taka)

略史

年月 略史
1947年8月14日 パキスタン(東パキスタン)として独立
1971年12月16日 バングラデシュとして独立

政治・体制

政治体制・内政

政体
共和制
元首
アブドゥル・ハミド大統領
議会
一院制(総議席350)
政府
シェイク・ハシナ首相

内政

    1. 1947年の印パ分離独立時は、宗教(イスラム)に基づき、一旦はパキスタンへの帰属(東パキスタン)を選択したが、ベンガル人としてのアイデンティティーを訴えた独立戦争(第三次印パ戦争)を経て、1971年12月にパキスタンから独立。
    2. 独立後、長年に亘り軍事政権(1975-1990)が続いたが、1990年12月、エルシャド大統領(退役陸軍中将)が、2大政党(BNP、アワミ連盟)及び国民の退陣要求に応じた結果、平和裡に民主化に移行。1991年の憲法改正で議院内閣制へと体制を変更した。以降、5年ごとに総選挙を実施。総選挙の度に政権が交代。(1991年、1996年、2001年、2008年)。
    3. 2006年10月、ジアBNP政権は任期満了で退陣し、憲法の規定により、約3ヶ月間を目処に選挙管理内閣が発足したが、同内閣の人事などを巡り政党間対立が激化し国内情勢が悪化したため、2007年1月11日に非常事態宣言が発表され、総選挙も延期された。その後、新たに組閣された選挙管理内閣の下、次期総選挙の実施準備のため、約2年間にわたり選挙人名簿及び選挙人IDの作成、汚職対策などが推進され、2008年12月29日、自由、公正かつ平和的に総選挙が実施され、前野党のアワミ連盟が大勝し、翌2009年1月6日にハシナ首相の下にアワミ政権が発足した。
    4. ハシナ政権は、独立50周年にあたる2021年までに中所得国になることを目標とする「ビジョン2021」政策をかかげ、全国IT化を目指す「デジタル・バングラデシュ」、イスラム教を主たる宗教としつつあるゆる宗教に寛容な世俗主義などを標榜し、各種社会・経済開発に取り組んでいる。
    5. 一方、次期総選挙を年末から来年初頭に控え、憲法改正により選挙管理内閣制度を廃止したアワミ連盟政権と、現政権の下での選挙を拒絶する野党側との間で対立が続いている。さらに、アワミ政権公約の目玉である独立戦争戦犯(1971年の独立戦争当時、パキスタン軍によるベンガル人の虐殺行為等に協力したとされるジャマティ・イスラミの主要幹部)に対する裁判を巡り、ジャマティ・イスラミが全国で激しい抗議運動を展開。これに最大野党BNPが他の野党と連携し、アワミ連盟政権の退陣を求める運動を開始。与野党間の対立が続いている。
    6. 国内唯一の山岳地帯であるチッタゴン丘陵地帯においては、1997年の和平協定調印によって少数民族とベンガル人入植者との間での抗争が終結したものの、和平協定の実施が十分になされていないという少数民族側の不満があり、現在も問題解決に至っていない。
    7. また、1970年代以降、ベンガル系ムスリムのロヒンギャ族がミャンマーからバングラデシュに難民として流入しており、ミャンマーと国境を接するコックスバザールにある公式難民キャンプで約2万9千人が生活をしているほか、数十万人のロヒンギャ族が合法的身分を持たずにコックスバザールなどのバングラデシュ国内で生活している。

経済

経済概況

    1. 2012年度(2011年7月-2012年6月)のバングラデシュ経済は、欧州経済危機等の影響を受けながらも、6.3%の経済成長率を達成した。背景として縫製品輸出や海外労働者送金の安定的伸長、比較的バランスの取れた産業構造、農業セクターの安定した成長といった要因があげられる。他方、縫製品輸出や海外労働者の海外送金に依存するところが大きく構造的に脆弱であるため、産業の多角化と電力・道路等の基礎インフラの整備が課題である。
    2. バングラデシュの財政は慢性的な赤字となっており(2010年度の財政赤字の対GDP比は3.6%、2011年度4.4%、2012年度5%と推移している。)、これを外国援助と国内銀行借入等で補填する構造となっている。これは、主に政府の徴税能力及び歳入基盤の脆弱性、また非効率な国有企業に対する財政による赤字補填に起因している。
    3. 予算は主に一般予算(Revenue Budget)と開発予算(Annual Development Plan)により構成され、2013年度(2012年7月-2013年6月)予算案ではそれぞれ9,950億タカ、5,500億タカとなり、全体として1兆3,967億タカの対前年補正比21.6%増の拡張型予算となっている。2013年度予算案では全体の24.2%が社会開発、27.8%がインフラ構築事業に当てられ、社会開発分野においては、主に人間開発(20.5%)に、また、インフラ構築分野においては、農業・農村開発(14.9%)、運輸(7.0%)、電力・エネルギー(5%)に優先的に配分。

主要産業

衣料品・縫製品産業,農業

実質GDP

1,156億ドル(2013年、バングラデシュ中央銀行)

一人当たりGDP

766,5ドル(2012年度、バングラデシュ財務省)(注)バングラデシュの会計年度は7月〜翌年6月末。2012年度は、2011年7月から2012年6月末まで。以下、同様。

経済成長率(GDP)

6.3%(2012年度、バングラデシュ財務省)

*1:2013年3月、バングラデシュ統計局

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