大阪は根っからの港湾都市だと私は思う。古代、難波津と呼ばれた時代には、飛鳥や奈良の都の外港で、大陸との往来もこの湊を通じて行われたようだ。都が京都に移っても、その外港であり続けた。江戸時代には、その港によって海運の中心となって、全国の物産が集積し、天下の台所と呼ばれた。近代になると、隣に神戸港が開かれ、国際貿易港としてはその後塵を拝するようになったが、神戸港自体が大阪港の拡張と見なせなくもない。 手前は南港の一部。対岸は築港。後方は大阪市中心部。(コスモタワーから) 現在の大阪港は3つの区域に分けられる。築港は、近代港湾の元祖の区域で、税関はじめ海事関係の機関や会社が多くある。北港は、工業港で…