彼女の太陽:三上於菟吉 1927年(昭2)7月~1928年(昭3)5月、雑誌「女性」連載 1931年(昭6)新潮社、長編三人全集 第18巻 所収 昭和初期にモダニズムの先進的な旗振り役を果たしたプラトン社発行の雑誌「女性」に連載された注目作。若くして病気で夫を亡くした女性が文才を認められ、女流作家として歩み出す。しかし自分の人生に男がいない孤独感から、女性遍歴で悪名のある劇作家と交際を始め、恋情を抱くに至る。しかしその男が別の女と交際する現場を目撃した場所で彼女は昏倒する。それで冷静に身を引くかと思いきや、むしろその女から男を奪い返そうという意欲に掻き立てられ・・・。男は女を、女は男を求めざる…