(Benjamin Libet, 1916年4月12日 - 2007年7月23日) カリフォルニア大学サンフランシスコ校の生理学者、医師。人間の意識、とりわけ自由意志の問題とかかわりを持つ、自発的な筋運動の際に観測される準備電位(readiness potential)についての研究の先駆者として知られる。2003年には、クラーゲンフルト大学の「仮想ノーベル心理学賞」を受賞。
日本人は言葉をうまく扱えません。言葉と、強い自我や意志、そして過去や未来を考える能力は、密接に関係しています。 人間の脳は言語脳(左脳)と右脳に分かれます。言語脳は、ひとつの事柄に集中するのに長けています。論理的なシングルタスクの遂行が得意です。一方で右脳は、マルチタスクが可能で、多様な事を同時に行うことが出来ます。 脳梁を切断され、左右の脳の連絡を絶たれた分離脳の患者は、あたかも2つの人格が存在しているかのように行動します。 これは左脳と右脳に別々の主体が存在しているというよりも、脳の全体にわたって、自立した行動ができる主体が複数存在していることを示しています。言語脳にある主体は、その中で最…
弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 0.35秒に隠された不思議 です。 (*弊研究所による調査分析など様々な活動の「今とこれから」をもっと知りたい方は是非、無料の「IISIA公式メールマガジンに御登録下さい(下線部をクリックすると御登録画面にジャンプします)。)
ベンジャミン・リベットの「マインド・タイム 脳と意識の時間」を読んだのだが、非常に残念だった。この本で語られることは以下の2点である(本書P232より抜粋)。 被験者は脳内の感覚伝導路(上行路)に電気的な刺激を受けます。十分に長い時間継続する連発した電気刺激(最大500ミリ秒間)では、この被験者は意識感覚があったと報告することができました。刺激パルスが短い連発(100~200ミリ秒間)である場合、被験者は意識を伴った感覚は何も感じません。しかし、彼らは何も感じていなかったにもかかわらず、刺激が到達したことを被験者たちは正確に報告することができたのです。 人間が自分の行為を促す意図、または願望に…