1972年のミュンヘンオリンピック 大会11日目となる9月5日の未明 パレスチナ武装組織「黒い九月」が、選手村に侵入し、イスラエル選手団を人質に立てこもる事件が発生する 選手村から数百メートルの距離にある中継施設から、連日競技の様子を伝えていたクルーは、突如として世界中が注目するテロ事件の状況を伝えることになる 現地のテレビ局の中で、唯一生中継をしていた彼らは、 「この放送を人質の家族に見せられるのか」 「放送を見ているかもしれないテロリストたちに、警察の動きを見せてしまうのでは」 「もしも凄惨な場面を世界中に放送してしまったら」 という、今までに経験したことのない重要な問題を突き付けられる中…