ブルーハーツが好きだった。 田舎の普通の真面目な学生だった。父親が怖くて家が嫌だった。学校も先生も嫌いだった。先輩は怖かった。住んでる街も嫌いだった。居場所がないって思ってた。未来に希望なんてもてなかった。大人なんて信用できなかった。自分を好きになんてなれなかった。だけどすごく愛されたかった。 そんな、あの頃山ほどいたような学生の一人だった私の心に、ブルーハーツとか尾崎豊がぶっ刺さった。 それが、誕生より死のほうが近くなったこの年になっても、歌詞を読んで涙が出る。そんな日がある。なんにも変わってない。世界も自分も。そのどうしようもなさの中でじたばた足掻いてることも。 大人になっても、大人になっ…