赤い福蔵鶴(ふっくらづる)きらり姉妹 あの日―― しずくの丘に降りた赤い雫から、四羽の福蔵鶴たちが、この世に生まれました。 ふくのんとふくりんは、胸にそっと抱えたぬくもりを離さぬように、静かにその奇跡を見守っていました。 やがて―― 四羽のうちふたつの羽が、きらり…と金色の光をまとい、ふわりと宙へ舞い上がったのです。 「……ふくりん、見て。この子たちは…キラキラしてて、なんて素敵なんだろう…。きらり姉妹…そう、きらり姉妹なんだねっ」 ふくのんの声は、あふれる想いと一緒に、風へと溶けていきました。 ふくりんは、ちりりん……と、静かに鈴を鳴らして、応えます。 「うむ。この子らはきっと――新しい未来…