1871年生まれ、1919年没。 ドイツの社会主義者、革命家、経済学者。ユダヤ商人の娘としてポーランドに生まれ、1889年、スイスに亡命。98年、ドイツに移住。ドイツ社会民主党の左派指導者として国際的に活躍し、第一次大戦中、獄中から反戦を訴えスパルタクス団を結成。カール・リープクネヒトらと共産党を創設したが、右翼将校によって虐殺された。 著『資本蓄積論』など。
獄中からの手紙 (岩波文庫)
経済学入門 (岩波文庫)
資本蓄積論 上巻 (岩波文庫 白 140-4)
資本蓄積論 中巻 (岩波文庫 白 140-5)
資本蓄積論 下巻 (岩波文庫 白 140-6)
レーニンは〈分離ののちの結合〉論を打ち出すことによって、『共産党宣言』の精神をロシアの特殊的現実へと彼なりの仕方で貫徹させた。ここで「ロシア」と簡単に書いたけれども、ロシア帝国の「支配民族」たる、いわゆる「大ロシア人」は帝国人口全体の半分にも満たず、その他には100を超える数のエスニック集団がいる。これらが統合されないままそれぞれ独立した言語集団・部族集団の形を残しているのは、ツァーリの統治する「帝国」が、皇帝権力の軍事的支配と、それに服従する「公国」等の小支配階級による忠誠関係によって成立していたからである。これは近代以後の国民国家と大きく異なるところであって、「資本主義の最高発展段階として…
[ You meet Books Channel Store | 2022年02月26日号 | booksch.shop | ROY [ロイ] NO.1 (月刊エレクトーン別冊) #忌野清志郎 TMネットワーク #ローザ・ルクセンブルク 有頂天 PINK | #SHOWYA 他 | ROY [ロイ] NO.1 (月刊エレクトーン別冊) 忌野清志郎 TMネットワーク ローザ・ルクセンブルク 有頂天 PINK コンディション:※中古「良い」。コンディション説明文:※古書「良」。[※経年に準じた焼有り][※表紙に若干のスレ・キズ有][※誌面の一部に多少シミ有]テキストを読んで内容を楽しむ1冊としては…
人から聞いたり,テレビ番組で聞いたりしたものの,原典まで突き止められず,伝聞のまま終わっている名言です。発言者には「?」を付けておきます。今のところ3つしかストックがありません。今回はその1です。 (1) 「鷹は雌鶏(めんどり)と同じ所まで降りられるが雌鶏は鷹ほど高くは飛べない」 〜〜レーニン(1870-1924)? 大学の先生に「レーニンがローザ・ルクセンブルクを褒めた言葉」(?)として教わった記憶があります。英語にしてみると,例えば Hens cannot fly as high as the hawk, while the hawk can as low as hens. といったところ…
「前衛」4月号について「興味のある内容」のうち「俺なりに何とか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れています。「俺の無能」のため「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。 【前振り】 【1】物価高騰のため、申し訳ないが減ページしますとのこと。 【2】時期的にあってもおかしくない統一地方選関連記事(最後の追い込みで頑張ろう的記事:勿論赤旗にはあるわけですが)、松竹批判記事は特にありません。まあ、小木曽論文では「もはや決まったこととでも思ってるのか、岸田軍拡をろくに批判しない翼賛メディアが、松竹問題で共産に悪口することが腹立たしい」と言う形で軽く触れてはいますが、大展開されてるわけではない。 …
2022年6月、ギリシャの外交官であるアリース・ラディオプロス(Aris Radiopoulos)氏が執筆した、第二次世界大戦時のギリシャの被害についての対ドイツ賠償要求を扱った本のドイツ語版が、メトロポール出版社から刊行されました。 Aris Radiopoulos, Die griechischen Reparationsforderungen gegenüber Deutschland. Archivdokumente des griechischen Außenministeriums, Metropol Verlag, 2022. 出版社の本紹介によると、ギリシャ外務省の膨大な文書を…
simmel20.hatenablog.com simmel20.hatenablog.com simmel20.hatenablog.com simmel20.hatenablog.com ▼ 鎌倉幕府滅亡の根本的原因に関しては、中世史研究の現在においてはまだ解明されていないそうである。「人々の専制支配への怒りが体制を崩壊させた式の議論は、革命の実現を熱望したマルクス主義歴史学の残滓でしかない」ということになる。▼ simmel20.hatenablog.com▼徳政一揆の対象となった土倉や酒屋は、主に公家・武家などの大口の顧客を相手にしていて、小口融資の場合でも田舎の百姓に融資することはな…
2023年2月20日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトより、西ドイツ戦後史として、ある農場を営む家族の歴史をたどった本の書評が掲載されました。農業地域における転換を経験した家族の歴史をインタビューをもとに再構成した研究とのことです。ちょっと気になったので、書評のリンクを貼っておきます。 Frie: Ein Hof und elf Geschwister, München 2022. Geschichte als Familiengeschichte oder: Der stille Abschied vom bäuerlichen Leben, in: Rosa-Luxemburg-S…
2023年2月、ローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、「メルン、NSU、ハレ、ハーナウ――右翼テロ、連続性、ドイツの(非)記憶」というタイトルの論説が掲載されました。 Efsun Kızılay, Mölln, NSU, Halle, Hanau, in: Rosa-Luxemburg-Stiftung, Februar 2023. 冒頭では、ドイツにおける右翼の暴力の長い歴史を示唆したうえで、現代におけるハーナウおよびハレ、そしてヴァルター・リュプケさんの殺害にその連続性が見出せると指摘します。そして、同時にその右翼の行為の非=記憶および非=傾聴にも長い歴史があると批判しています。 とて…
いよいよ3月ですね。 2月はGoogleからの閲覧回数が多かった記事トップ5を紹介しましたが、今月は、はてなブログからのそれにします。Yahoo!からの閲覧回数にしようと思ったのですが、2月の間に、はてなブログからのアクセスがYahoo!からのそれを超えまして、はてなブログを先にしました。 前回のGoogleのアクセス記事とトップ5はかなり重なっているので、トップ10まで並べてみました。 はてなブログからの閲覧回数が多かった記事トップ10(2023年3月1日時点) 閲覧回数の多かった記事(2023年1月時点) ローザ・ルクセンブルク著作集の完全オンライン版公開について 1919年にベルリンに設…
だいぶ以前の記事ですが、2019年3月22日にローザ・ルクセンブルク財団ウェブサイトに、「共産主義が黒になったとき――共産主義インターナショナルにおけるパン・アフリカニズムと反植民地主義」という題の論説が掲載されました。 Matt Williams, "When Communism Became Black: Pan-Africanism and anti-colonialism in the Communist International," in: Rosa-Luxemburg-Stiftung, March 22, 2019. この論考の初出は、Review of African Pol…
やはり様々な「邪神像」が投稿されてしまう…
ロマノフ朝第12代皇帝アレクサンドル2世は、父ニコライ1世の始めた近代化改革を継承し、農奴解放や軍制改革、経済改革などを積極的に推し進めていった。 1880年代に入るとその経済成長は著しいものとなり、英仏を抜いて世界最大の経済大国へと台頭。 それに伴い、国内の資本家や労働者たちも徐々に力を蓄えていき、1885年選挙ではついに貴族たちによる十月党を破り、知識人・農村民・労働者たちによるロシア立憲民主党(カデット)が政権を握る結果となった。 1891年には選挙権を非土地所有者にまで広げる革新的な選挙制度改革が断行され、これまで抑圧されてきたブルジョワジーたちが躍進。 1893年の第8回選挙では、資…
2023年1月、フランツ・メーリングの「軍の保護検束」ほかの論考を整理したオンライン冊子が、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトで公開されました。そのオンライン版へのリンクがついた短い解説ページはこちらです。 Uwe Sonnenberg (Hrsg.), Franz Mehring: Militärische Schutzhaft und andere vergessene Schriften, in: Rosa-Luxemburg-Stiftung, Januar 2023. ヨルン・シュトルンプフさんの解説に続いて、以下のメーリングの論考が収録されています。 Militärische…
クリス・ヘッジズ・レポート:これは、日曜日にワシントンD.C.で行われたRage Against The War Machineの集会で行った講演のテキストである。 2022年2月20日 偶像崇拝は、他のすべての罪が派生する原罪である。偶像は私たちを神になるように誘惑する。偶像は、富、名声、権力への狂気の探求のために、他人の犠牲を要求する。しかし、偶像は常に自己犠牲を要求し、他人のために建てた血塗られた祭壇の上で私たちを滅亡に追いやることで終わるのだ。帝国は殺されるのではなく、その入り口になる偶像の足元で自殺するのだから。私たちは今日、選挙で選ばれたわけでもなく、責任もとらない帝国の大祭司を非…
2022年1月24日、ローザ・ルクセンブルク財団のウェブサイトに、「ラーフェンスブリュック強制収容所におけるレズビアン女性」というタイトルのインザ・エッシェバッハさんによる講演録画が公開されました。 Lesbische Frauen im Konzentrationslager Ravensbrück, in: Rosa-Luxemburg-Stiftung, 24. Januar 2023. 紹介文を要約します。 ナチ・ドイツの女性用として設置されたラーフェンスブリュック強制収容所におけるレズビアンの収容者の地位については、長い間、論争となってきた。当時のドイツ帝国刑法175条は男性の同性愛…
はじめに 2023年の共通テストは追試・再試の許可者数は、前年度より2,233人多い3,893人と過去最高となりました。 共通テスト本試験前に当ブログの追試の回にアクセスが殺到しました。ありがとうございます! たぶん追試の解説はネットにころがっていないからでしょう。 今年も追試の問題がいち早く入手できたので解説します。 *解説に際してぶんぶんの考え 「世界史は暗記もの」という前提が誤解あるいは思想浅薄 「歴史的な知識」は、事象を時間や空間や論理の中に位置づけたもの 教科書の太字は時系列の道標でありその時代のあり方を圧縮したもの 「知識」と「思考」を分けて考える前提がナンセンス。「知識」は思考の…
「・・・ドイツ民主共和国は私には約束の地に思えた」というタイトルで、東ドイツにおける移民についての論考を集めた論文集が、2022年3月に出版されました。最近、移民視点の東ドイツをテーマにした本をよく目にします。この本もその一つでしょう。 Carina Großer-Kaya/ Monika Kubrova (Hrsg.), „… die DDR schien mir eine Verheißung.“ Migrantinnen und Migranten in der DDR und in Ostdeutschland, Berlin: Ammian Verlag, 2022. 9つの国々から…