歌舞伎座一部を観劇。入りは七分と云ったところだったろうか。一階席はかなり埋まっていて、二階席に空席が見られると云った感じであった。俗に二・八と云うから、まぁこれ位入ればと云うところかもしれないが、今を時めく花形三人の共演なので、もっと大入りの熱気が見たかったと云うのが本音。しかし芝居の方は気合十分で、みどころのあるいい出来であった。 半通しなので、狂言は『三人吉三巴白浪』のみ。七之助のお嬢、愛之助のお坊、松緑の和尚、巳之助の十三郎、壱太郎のおとせ、橘太郎の六郎、橘三郎の久兵衛、坂東亀蔵の源次坊、と云う配役。今回は「伝吉内」、「お竹蔵」がない上演。主演の三人はそれぞれ何度か勤めており、堂に入った…