今年も初春大歌舞伎を観劇。今月から入場規制を前月迄の50%から68%に緩和。18%の違いだが、印象は大分違う。入りも良く、初春らしい賑わいをみせていた。しかもこの部は獅童の息子陽喜君の初お目見え。確かにこれでお客が入らなければ、問題だろう。コロナは明確に第六波の兆候を見せているが、何とか乗り切って行きたいものだ。 新春一発目の芝居は『一條大蔵譚』。いきなり筆者大好きな義太夫狂言。ご機嫌な幕開けだ。勘九郎の大蔵卿、獅童の鬼次郎、七之助のお京、歌女之丞の鳴瀬、扇雀の常盤御前と云う配役。勘九郎が浅草で初演した際にも獅童が鬼次郎だった。それから二十年、勘九郎・獅童共、芸の見事な進境ぶりを見せてくれた。…