二月歌舞伎座夜の部を観劇。ここ数年恒例となりつつある様な印象を受ける「猿若祭」。亡き勘三郎が襲名の口上で、「江戸猿若、勘三郎の名跡を十八代目として襲名させて頂きます」と述べていたが、勘三郎の名跡は元々座元の名前であったものである。その江戸歌舞伎の精神を引き継ぐ覚悟を示していた勘三郎の思いが、この「猿若祭」にこもっている様に思われる。俗に「二・八」と云うが、二階席後方に若干の空席はあったものの、九分通りの入りであった様な印象である。 幕開きは『一谷嫩軍記』から「陣門」「組打」。丸本の名作であるが、よく掛かるのは「熊谷陣屋」である。先月の新橋演舞場でも團十郎が演じていた。その前段となるのが今回の「…