続いて歌舞伎座第一部を観劇。この一部には成駒家兄弟が忠兵衛と八右衛門をダブルキャストで勤める「封印切」があったので、筆者はその両方を観劇した。入りは週末に観劇した鴈治郎忠兵衛の回の方が良かったが、扇雀忠兵衛の日も平日乍ら二階席に少し空席があった程度で、ほぼほぼ九分近い入りであった。浅草も橋之助と染五郎のダブルキャストだったが、こちらも兄弟が競い合う形で、面白い一部であった。 幕開きは去年に引き続き二年連続で正月興行の吉例『寿曽我対面』。筆者ももう何度観たか、数えきれない位上演頻度の高いの狂言である。今回の配役は巳之助の五郎、米吉の十郎、新吾の大磯の虎、宗之助の化粧坂の少将、右近の朝比奈、精四郎…