鹿児島県薩摩川内市の平佐(ひらさ)に、長照山梁月寺跡がある。平佐北郷家(ひらさほんごうけ)の菩提寺である。寺院跡には墓地があり、平佐北郷家の歴代当主の墓が並ぶ。 北郷氏は島津氏の一族で、中世から日向国庄内(しょうない、宮崎県都城市のあたり)を領する。17世紀には「島津」の名乗りに戻し、「都城島津家」と呼ばれる。平佐北郷家はこの北郷氏から分かれた家で、戦国時代末期に活躍した北郷三久(ほうごうみつひさ)より始まる。 平佐北郷家も北郷氏本家(都城島津家)と同様に、薩摩藩で重用された。家格は一所持。藩の家老も出している。 梁月寺跡(平佐北郷家墓地)へ 北郷氏とは 北郷三久と平佐北郷家 三久の兄の妻は、…