奈良をふるさとにする者にとって、三重は大阪や京都より馴染みが深い。車を走らせても景色が変わらないからいつの間にか三重にいる。大和の国の親戚のような土地。村でも町でもなく、その中間の日本語を創らないと表現できない。ヤマトタケルが旅をしたとき「足が三重に折れ曲がるくらい疲れた」と言ったことから、その名前が付いた。 県庁のある津で降りる。近鉄電車に揺られ、桜井駅から1時間38分。途中、伊勢中川で名古屋行き急行に乗り換える。1,450円。「つ」という一文字の潔さ。日本刀のキレがある。西口を真っ直ぐ10分ほど歩くと見えてくる。 三重県立美術館 企画展『シュルレアリスムと日本』 常設展示室 美術館メシ 三…