「天路の旅人」 著者:沢木耕太郎 出版社:新潮社 初版:22年10月25日 久々に沢木耕太郎氏の本流と真髄の作品を読んだ気がしました。 最初は第二次世界大戦中の中国大陸を蒙古人ラマ僧として 密偵し旅する人物の話なので、 私には少し荷が重いと思って読み始めたのですが、流石に沢木耕太郎氏です。 すごく読みやすいし存分に引き込まれていきました。 読み始めると、密偵であり旅人である西川一三の 8年に渡る旅の壮絶かつ過酷の日々。 人間ってここまで自然環境が厳しく、準備もままならない状況で 旅を続け生きていけるんだと感心しながら読み進められました。 また、とにかく前に進んで行けば誰かと出会い、 お互いの利…