中学三年生から、家庭の事情で炭鉱で働き、後に当時隔離政策のため療養所で暮らしていたハンセン病患者、とくに在日朝鮮人を撮影した趙根在の写真展。 ハンセン病患者たちの生活のワンシーン、さまざまな人々の表情、その一方で療養所の高い高い壁など、国内の療養所をめぐって撮影した作品が展示されている。 かつてそこで生活していた人々がいたこと、それは人間の生活でしかないのに、外に出ることは許されなかったこと、在日朝鮮人であることによる更なる困難を考える。 ハンセン病患者であること、在日朝鮮人であること、その交差性(インターセクショナリティ)にあった人たちに、光を当てる展示だった。 丸木美術館は「原爆の図」が有…