『現代強健法の真髄』(大津復活:著、大同館書店:1918年刊)という本をご紹介しています。今回は第6回目です。 ◆二木(ふたき)式腹式呼吸法 二木式腹式呼吸法は、医学博士の二木謙三氏が提唱した呼吸法です。二木博士は幼少のころから病弱で、頭痛、虫歯、胃弱、便秘や下痢、皮膚全体の湿疹、腎臓炎、筋肉炎、神経衰弱などに苦しんでいたそうです。 博士は、16、7歳のとき、身体を強くしたいと思っていたところ、偶然、平田篤胤翁の『志都乃石室』を知り、 「無念無想で居れば、何にも病気に罹らぬ。本当に元気が内に充ちて居れば、病気は来らぬ。病は精神から起るから、精神を鎮める事が大切である。そして精神を鎮め、元気を内…