吉川幸次郎先生あるいは吉川幸次郎さんと書くべきか迷ったが、敬称をつけるとあたかも人間関係があったかのような印象を与えるので、アインシュタインをアインシュタイン先生と呼ばないように敬称なしにした。 それはさておき、私は学生時代吉川幸次郎の講演を聴いている。1970年代前半、場所は京大時計台下の(旧)法経第一教室。ここは四、五百人入れる大教室であった。ちなみに、この教室で私は湯川秀樹と朝永振一郎の講演も聴いた。法経大四(、二だったかもしれない、)では湯川秀樹と桑原武夫のそろい踏み。桑原武夫は日本のシステムはいいですよ。湯川さんは、まあ、私が説明するまでもなくエラい先生ですが、京大の先生としての給料…