〔6〕 商品=労働市場と直接的生産過程 資本家の幼虫である貨幣所有者は、商品=労働市場にみずからの貨幣を投じて、一方では生産手段を買い、他方では労働者の労働力を買う。封建制的な身分的紐帯から自由であると同時に生産手段から自由である、つまり生産手段を持たない労働者は、自己の労働力を切り売りする以外になく、貨幣所有者はみずからの貨幣をこの労働力と交換するのである。ここにおいて、二重の意味で自由な労働者の労働力は商品となる。 労働力という商品の使用価値は、これが価値の源泉であり、この使用価値の消費が価値の創造となるという独自性をもつ。 労働力という商品の価値は、この商品と労働者の生活に必要な生活手段…